夏物商材堅調で久々にプラス転換…2013年6月度のコンビニ売上高は既存店が0.1%のプラス、13か月ぶり

2013/07/23 20:45

2013年7月22日に日本フランチャイズチェーン協会は同協会公式サイトにて、同年6月度のコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによれば加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比でプラス0.1%となり、13か月ぶりにプラスを記録した。来客数は13か月連続でマイナスだが、平均客単価は5か月ぶりのプラスとなり、これが売上プラスにつながった(いずれも既存店ベース)。同協会側では天候の良さ・気温の高さから夏物商材が売れ、これが後押ししたと分析している(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要や調査対象企業は過去の記事まとめページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で説明済み。そちらで確認のこと。

主要項目における前年同月比は次の通りとなった。

●店舗売上高:既存店は13か月ぶりのプラス、全店は4か月連続のプラスに
・全店ベース……+5.5%
・既存店ベース…+0.1%

●店舗数(前年同月比)
・+5.8%

●来店客数:既存店は13か月連続のマイナス、全店は27か月連続のプラスとなる
・全店ベース……+5.0%
・既存店ベース…-0.4%

●平均客単価:既存店は5か月ぶりのプラス、全店も5か月ぶりのプラス
・全店ベース……+0.5%(598.7円)
・既存店ベース…+0.6%(590.9円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+8.9%
・加工食品……+4.7%
・非食品………+0.4%
・サービス……+22.7%
・合計…………+5.5%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

6月は降水量は東・西日本日本海側では平年並みだったが北日本では少なく、西日本太平洋側では多めとなった。全体としては差し引きプラスマイナスゼロというあたりか。また平均気温は沖縄では6月14日に早くも梅雨明けが宣言されるなど全国的に高いものとなり、冷やしめんやアイスクリームをはじめとした夏物商材が堅調に推移。たばこ購入者の減少は継続中で非食品部門の売上・来客数にマイナスの影響を与えているが、既存売上高は久々に前年同月比でプラスを示した。

商品構成比の動向を確認すると、たばこや雑誌が該当する「非食品」の項目の伸び率が一番低い。さらにこの値は「全店ベース」の値であること(増加店舗数プラス5.8%分も加わっている)、既存店ベースならば前年同月比マイナスの値を示していると見て良い。来客数も既存店ベースではマイナス計上を続けており、たばこ離れのコンビニへの影響は継続中のようだ。

一方、リリースでもここ数か月は毎月伝えられているカウンター商材(肉まんやおでん、揚げ物など)は堅調。「サービス」をのぞけば「日配食品」の伸び率も高い。構成比上では1/3を超えるこの項目でこれだけの伸びを示しており、全体売上のけん引役を十分果たしている。特に今月は上記にある通り、涼を楽しめる食品が伸びたようである。

たばこと、それに代わるものと


最近の日本フランチャイズチェーン協会の月報ではほぼ毎月、たばこの売上減について言及している。これはたばこが単価だけでなくリピーター率も高いことで、コンビニにおいて重要な販売商品であるからに他ならない。【売れるたばこ・落ちる粗利益率…コンビニの商品種類別売上の変化をグラフ化してみる(2012年9月版)】でも解説しているが、コンビニ全体の売上の約1/4を示しているほどだ。

さらにリリースでは「たばこ販売額の減少」では無く「たばこ購入者の減少」と記述している通り、たばこの販売はそれ自身だけでなく、購入者による「ついで買い」も期待できるため、その機会損失という観点でもコンビニにとっては痛手となる。似たような効果が望める週刊誌をはじめとした雑誌群も昨今では軟調なだけに、コンビニ各社ではこの数年は特にそれらの商品の代替となりうる「新たな主力商品」の開発に勤しんでいる。

最近では店内でかなりの面積を有するコーナー設置も見受けられるようになった、野菜や果物の販売、店内へのアロマ的効果も望める淹れたてコーヒーの販売など、続々と新しい施策を打ち出し、コンビニそのもののスタイルを少しずつ変化させている。最近の状況を眺めるに、暑さも厳しい季節に突入したこともあり、淹れたてコーヒーのアイス版に人気が集まり、チルド系コーヒーのお株を奪う状況も起きているようだ。

今月は客数はマイナス継続だったものの、客単価の底上げでかろうじて売上もプラスに転じている。「日配食品」の堅調さを見ると、惣菜やコーヒーへの注力化施策は、現時点では上手くいっているようだ。これからさらにアイスコーヒーが売れる時期となり、調理をする気力の減退から惣菜などにも注目が集まる中、どこまで売り上げを支え、伸ばすことができるのか。気になるところではある。

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