昼食代、携帯電話代、し好品代などが前年比でプラス…サラリーマンのこづかい内部事情(最新)

2020/06/28 05:17

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2020-0626サラリーマンが直接、そして自分自身にもっとも大きな影響を与える金銭のやり取りといえば「こづかい」に他ならない。そのこづかいの使い道として一番欠かせないものは「昼食代」であるとの実態が、新生銀行が2020年6月23日に発表した、定点観測的な調査「サラリーマンのお小遣い調査」の最新版で明らかになった。今回はこの調査結果から、最重要視されている昼食代も含め、サラリーマンのこづかいの消費実態について確認をしていくことにする(【発表リリース:男性会社員のお小遣い額は39419円と2018年の水準に回復 - 「2020年サラリーマンのお小遣い調査」結果について】)。

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もっとも欠かせないものは「昼食代」で変わり無し


今調査の調査要件などは今調査に関する先行解説記事【前年比で大きく増加…2020年のサラリーマンこづかい事情(最新)】 にあるので、そちらを確認のこと。

サラリーマン諸氏におけるこづかいの使い道として、欠かせない項目を複数回答で尋ねたところ、もっとも多くの回答が得られたのは「昼食代」だった。率にして45.6%。空欄の部分はその年のデータが非開示だったことを意味する。

↑ サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないもの(上位陣)
↑ サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないもの(上位陣)

↑ サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないもの(上位陣、前年比、ppt)(2020年)
↑ サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないもの(上位陣、前年比、ppt)(2020年)

もちろん「欠かせない」を選ばなかった場合、それは「無くてもよい」を意味しない。「優先順位が低くてもかまわない」(1かゼロではなく、金額配分の際の割当が低くなる)と見れば、「こづかいの使い道として昼食代が欠かせない」と”回答しなかった”54.4%の存在も納得できる。持参弁当を利用する人もこの54.4%には多分に含まれるのだろう(今件調査におけるこづかいには昼食代を含んでいる)。あるいは文字通り「昼飯を後回しにしても、抜きにするなり減額しても、こづかいを投じたい対象がある」人もいるかもしれない。

「昼食代」以外の項目では「こづかい」の内容にふさわしく、プライベートな項目が上位を占めている。具体的には「携帯電話代」「し好品代」「趣味の費用」が続いている。他方、数年前には上位についていた「家族への気配り」の項目が、今年も合わせて8年連続で上位10位から消えている(値が公開されているのは毎年上位10位項目まで)。厳しいこづかい事情の中で、家族よりもサラリーマン本人への注力に重点を置いたものと考えられる。

また前年からの変化を見ると、上位陣では「飲み代」以外がすべてプラス。平均こづかい額は前年比でプラス2672円と増えていることから、色々と心境的に余裕が出てきたのかもしれない。他方、「飲み代」が減っているのも合わせて考えると、他人との付き合いより自分自身の楽しみに注力するようになったとも解釈ができる。「欠かせない」と回答しない場合、一切出費しないわけではないが、優先順位は下がる。限られた予算枠でやりくりをする中で、より限られた対象、重要性のあるものへ注力する姿勢が、今設問にも表れているのかもしれない。

年齢で変化する携帯電話と飲み代のウエイト


直近の2020年分につき、「昼食代」「携帯電話代」「飲み代」の比率を年齢階層別に並べたのが次のグラフ。

↑ サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないもの(昼食代・携帯電話代・飲み代限定、年齢階層別)(2020年)
↑ サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないもの(昼食代・携帯電話代・飲み代限定、年齢階層別)(2020年)

「昼食代」の高さは20代と50代が高い。30-40代が低めなのは、既婚者における持参弁当比率が高いのが一因と考えられる。

一方「携帯電話代」は50代が一番高いが、次いで20代となっている。携帯電話(特にスマートフォン)の利用実情を考えるに、むしろ逆に若年層ほど高い値が出るように思われるのだが、不思議な結果ではある。「飲み代」はおおよそ年上となるに連れて上昇する傾向にある。特に50代は年上ほど会社内での立場・役職も上がり、部下を連れて、あるいは接待として飲みに行く機会が増えるのも一因。

もっとも全般的に30-40代が低め、つまり注力する対象が限定されてしまっているとの見方もできる。こづかいの額面そのものもこの年齢階層が低めに抑えられてしまっていることを思い返すと、懐事情の大変さが理解できるというものだ。

「欠かせないモノ」上位の中期的変化


「こづかいの使い道として欠かせないもの」について、過去からの推移を見ていくことにする。今調査で「使い道」を取り上げ始めたのは2005年から。連続した値を確認できる5項目、それに加えて昨今では社会様式の上でも、他の金銭関連の調査においても重要視されている「携帯電話代」(2006年から登場)の計6項目で作成したのが次のグラフ。

↑ こづかいの使い道として欠かせないもの(上位5位+αのみ)(2005年以降)<br>
↑ こづかいの使い道として欠かせないもの(上位5位+αのみ)(2005年以降)

「昼食代」以外の4項目は2006年から2007年にかけてやや低迷しているが、2008年以降は一様に上昇の動きを見せた。しかし2009年から2010年にわたって複数の項目で横ばいから低迷へと流れが変わり、一方で「携帯電話代」は上昇を示していた。

「昼食代」は欠かせないものとして最上位に位置する動きは変わらないものの、「し好品代」「雑誌・書籍代」のような趣味的費用が「携帯電話代」に食われ、「飲み代」は(主に中年層以降の回答で)横ばいの動きにあった状況が確認できる。

ところが2014年以降に限れば、「昼食代」は過去からの動きのボックス圏内にあるが、それ以外は総じて下げの動きを示している。2018年以降は携帯電話代以外でおおよそ下落か横ばいの流れ。直近年の2020年でやや上向きの動きが見られる程度。重要なものへの絞り込みが一層進んだのか、どれもこれも大切なもので不可欠との認識による区分が難しくなったのかまでは不明だが、「欠かせないもの」の認識そのものが変化しているのかもしれない。それぞれの順位の移り変わりも併せ、次年以降の動向を注意深く見守りたいところだ。


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