跡継ぎ問題や自給率低下…日本の農業の将来で不安なことは

2013/07/22 15:45

パルシステム生活協同組合連合会は2013年6月26日に、農業に興味がある学生を対象にした実態調査結果を発表した。その結果によると調査対象母集団では、日本の農業の将来についてもっとも不安に感じていることは「後継者問題や人手不足」だった。2/3近い人が不安を覚えるとしている。次いで「食料自給率の低下」「農業従業者の高齢化」「TPPへの参加」が続いている(【発表リリース:農業に興味がある学生の実態調査2013】)。

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農業への不安、もっとも深刻なのは跡継ぎ、人手不足


今調査は2013年5月22日から28日に渡り、携帯電話を使ってのインターネット経由にて、農業やその周辺産業に関わる仕事・職業に興味のある、15-22歳の学生に限定して行われたもの。有効回答数は1000人。男女比は447人対553人。調査実施機関はネットエイジア。

農業にある程度関心を持つ学生達だが、その農業に不安を抱かない人はほとんどいない(今調査では2.0%)。では具体的に、どのような問題、要素に不安を感じているだろうか。複数回答で聞いたところ、最上位についたのは「従業者問題・人手不足」だった。64.5%の人が同意を示している。


↑ 日本の農業の将来について、不安に感じること(複数回答)

次いで多いのは「食料自給率の低下問題」で60.8%。そして「農業従業者の高齢化」が51.3%。ここまでが5割超で、以前から農業の問題点として挙げられていた事象が名前を連ねる形となっている。また、それぞれがまったくの無関係というものでもなく、個々が浅からぬ関連性があるあたりも、根の深い話ではある。

次いで多いのは「TPPへの参加」で48.2%。昨今持ち上がってきた案件としては非常に回答率が高く、同問題が農業従事者自身だけでなく、これから農業を目指そうとする人、興味を持つ人にも不安要素として大きな存在となっているのが分かる。また最近の問題としては「原発事故による風評被害」「放射性物質の影響」も高回答率(37.7%、35.4%)を示しており、農業に関わる問題が新たに山積される状況を示している。

就農意向ありの人の問題意識の高さ


今調査対象母集団は「農業に興味がある人」であり、就農意欲を持つ人だけとは限らない。実際、就農意欲がある人は27.5%、意欲が無い人は23.8%となっている(残りは「どちらともいえない」)。そこで就農意向のあるなし別で、上記の回答を区分したところ、当然といえばそれまでなのだが、就農意向のある人の方が、不安に覚えるとの回答率も高い結果となった。


↑ 日本の農業の将来について、不安に感じること(複数回答)(就農意向のあるなし別)

中でも「農業従業者の高齢化」「TPPへの参加」「原発事故による風評被害」の3項目で、意向のあるなし別にて10%ポイント以上の差が出ている。自らが農業に携わるような立場になった際に、より大きな・直接の影響が自分自身に生じると「学生が考えている」項目となるわけだが、理解はできる。

もっとも各項目の回答率順位は、意向のあるなしで大きな違いはない。農業そのものに関する諸般問題は、農業に興味がある人なら概要では認識面に違いは無いということなのだろう。

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