全体で53.6%…家庭内無線LANの利用状況(2015年)(最新)

2015/07/22 13:30

かつて家庭内でインターネットの環境整備をする際には各種有線コードをモデムなどとつないで回線を確保するのが当たり前だったが、最近では気軽に無線LAN方式でインターネットへの接続を確保、配線に頭を抱えることなく部屋を移動しながらアクセスができるようになった。ノートパソコンやタブレット型端末の家庭内利用が促進されたのも、無線LANの普及によるところが大きい。今回は総務省が2015年7月17日に発表した「通信利用動向調査」の公開値を基に、「家庭内無線LANの利用状況」を確認していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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全世帯の5割強が導入済み


今調査の調査要項は先行する記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

LANとは「Local Area Network」の略。特定エリア(大抵は一つの建物や住宅)において有線、さらには最近では主流になりつつある無線で、データのやりとりができるようにインターネットに接続し、連動した利用ができるようにする仕組み。有線で結んだ場合は有線LAN、電波を使った場合は無線LANと呼ぶ。

一般世帯で利用する場合、事前の準備が比較的簡単で安価なこと、室内で細かな移動(例えば居間から自室といった、部屋単位での移動)をしてもインターネットがそのまま使用できるメリットが評価され、昨今では無線LANの利用が増えている。

次のグラフは全世帯(インターネット利用世帯限定ではない。ただしブロードバンド・ナローバンド利用者世帯に関しては、該当回線の利用者限定)を対象にした、家庭内無線LANの利用状況だが、5割を超えた世帯で無線LANを使っているのが確認できる。

↑ 家庭内無線LANの利用状況(2014年末)
↑ 家庭内無線LANの利用状況(2014年末)

ナローバンド回線よりもブロードバンド回線のほうが導入率が高い。この理由は回線のブロードバンド化の際に合わせて導入したと考えれば道理は通る。昔と比べて無線LANを用いる機器も安価で導入も容易なものとなり、例えばパソコンだけでなくタブレット型端末、携帯ゲーム機も合わせてといった形で、世帯内で複数のインターネット機器を用いる事例も増えているため、需要が増しているからだ。もちろん高速回線の方がより多くのインターネットの恩恵を受けられるため、その便宜性を一層活用すべく、機動性に優れた無線LANを導入した場合も多いだろう。

グラフの下3段を見ると、パソコン保有世帯よりもスマートフォン、そしてタブレット型端末世帯の方が利用率は高い。中でもタブレット端末保有世帯は8割を超え、9割を目前に控えている。これはアメリカの事例を解説した【米タブレット機では無線LAN利用者が圧倒的多数・iPadでは9割超え】などで解説の通り、自宅内であちこちに移動しながら利用することが多いタブレット端末の利用の場合、無線LANを使えば料金をさほど気にせず、雑誌やラジオのように気軽に持ち運んで使えるからである。まさに新聞、雑誌感覚の利用を促進している次第。

この4年の動き


次に示すのは2011年以降の値を併記したグラフ。どのような条件でも増加をしているが、特に元々非導入が多かった属性での上昇が目立つ。ただし直近の2014年分はやや足踏みから後退気味。

↑ 家庭内無線LANの利用状況(2011年末-2014年末)
↑ 家庭内無線LANの利用状況(2011年末-2014年末)

スマートフォン所有世帯やタブレット型端末世帯の導入率の上昇度合いはかなりのもの。室内での機動力向上の効果が発揮しやすい状況であることから、必要性を強く覚えての導入であることは容易に想像できる。極端な話、デスクトップパソコンの利用だけなら、無線LANの導入必要性はあまり無い。本体を移動する必要性がほとんど無く、有線で接続しっぱなしで済むからだ。



数年前の「2011年末」分では調査対象項目として確認された「家庭内無線LANを利用しない理由」の項目は、2012年末分以降、今回年分も存在しない。理由は特に説明されていないが、調査側から「質問する必要もない」と判断された、見方を変えれば「導入は半ば必然的なもの」との認識があると考えられる(ちなみに当時の最大の理由は「あまり使わない・必要ない」で次いで「導入作業が面倒」とするものだった)。

確かに利用状況を想像する、あるいは【3G・4Gか、Wi-Fiか…米タブレット機などのネットへの接続方法をグラフ化してみる】などでも解説している通り、自宅内でスマートフォンやタブレット型端末を利用する場合、無線LANは必要不可欠に近い存在。もちろんパソコンやゲーム機も有益な無線LANだが、特に恩恵を受けるタブレット型端末の浸透と共に、さらに普及率は上昇していくだろう。


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