パソコンをはるかに上回るスマホやタブレットなど…利用端末別ソーシャルメディア利用率動向(2016年)(最新)

2016/10/22 05:18

昨今ではモバイル端末のスマートフォンとタブレット型端末の普及が目覚ましいが、これらの端末の浸透を大いに助け、また逆にそれらの普及で利用者がグンと伸びているのが、ウェブサービスのソーシャルメディア。それでは実態としてどれ位の人が、どの端末を使ってソーシャルメディアを利用しているのだろうか。総務省が2016年8月18日に発表した「通信利用動向調査」の詳細公開値を用い、その実情を確認していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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パソコンは4割強、スマホは6割超え


今調査の調査要項は先行記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

先行記事の【インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率をグラフ化してみる】で解説した通り、インターネットへのアクセス手段としてパソコンを使っている人は5割強、携帯電話(従来型携帯電話とスマートフォンの双方合わせて)で2/3近くとの結果が出ている。またタブレット型端末では2割に迫る勢い。

↑ インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率(全体比)(年齢階層別、2015年末)(パソコン)(再録)
↑ インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率(全体比)(年齢階層別、2015年末)(パソコン)(再録)

↑ インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率(全体比)(年齢階層別、2015年末)(パソコン以外)(再録)
↑ インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率(全体比)(年齢階層別、2015年末)(パソコン以外)(再録)

それでは昨今のインターネットでは欠かすことができないウェブサービス「ソーシャルメディア」(ここではFacebookやツイッター、mixiのようなSNSに限らず、世間一般においてソーシャルメディアと認知されているLINEなども含む(質問票にもそのような記載あり)。ただし広義のソーシャルメディアでは該当するブログや掲示板、動画投稿・共有サイトは、別選択肢として用意されているため、ここでは含まれない)に関して、いかなる端末からアクセスされているのだろうか。それを確認していく。

次のグラフは「家庭内外で該当機種にてインターネットを利用している人」のうち「該当機種でソーシャルメディアを利用している人」の割合を表したもの(利用サービス無回答者は計算から除外)。

例えば「タブレット型端末」では61.0%と出ているが、これは「タブレット型端末を利用してインターネットにアクセスする人のうち、61.0%がソーシャルメディアを利用している」ことになる。「ソーシャルメディア利用者の61.0%がタブレット端末利用者」「インターネット利用者の61.0%がタブレット型端末でソーシャルメディアを利用している」を意味するのではないことに注意。要は「各機種によるインターネット利用者における、ソーシャルメディアへのアクセス率」を示している。

↑ 利用端末別ソーシャルメディア利用率(2015年末)
↑ 利用端末別ソーシャルメディア利用率(2015年末)

パソコンは5割、従来型携帯電話は3割。そしてスマートフォンが2/3近く、タブレット型端末では6割。意外なことにネット接続型テレビでも6割強、家庭用ゲーム機などでも6割に近い値が出ている。

今件は家庭内・家庭外双方を合わせた値であること、上記にある通り「ソーシャルメディア利用者全体に占める比率」ではなく、「各端末利用者に占める比率」なことに留意する必要があるが、パソコンよりもスマートフォン・タブレット型端末の方が、そして携帯電話においても従来型よりスマートフォンの方が、ソーシャルメディアとの相性が良いことがあらためて確認できる結果となっている。

これをソーシャルメディア及びそれに類するサービス(広義でのソーシャルメディア)で確認したのが次のグラフ。

↑ 利用端末別ソーシャルメディア等利用率(行動様式別)(2015年末)
↑ 利用端末別ソーシャルメディア等利用率(行動様式別)(2015年末)

それぞれの機種ごとでよく利用されている、相性の良いソーシャルメディアなどの種類の違いがよく出る結果となっている。狭義のソーシャルメディアや無料通話アプリなどはスマートフォンでの利用が多く、ウェブサイトやブログではタブレット型端末やネット接続テレビ利用者の多数が利用している(あくまでもそれぞれの機種利用者全体に占める割合であり、絶対数では無いことに注意)。

従来型携帯電話利用者に占める値が低いのは、機能そのものが低く未対応の場合もあるので仕方がないところもある。最近ではサービスを打ち切る事例も多々見受けられる。他方、ネット接続型テレビや家庭用ゲーム機が、イメージ以上にソーシャルメディアの利用に活用されている実態もうかがい知れる。特に動画投稿・共有サイト(YouTubeやニコニコ動画など)は、ネット接続型テレビ利用者の8割強、家庭用ゲーム機利用者の8割近くが利用している計算になる。Facebookやツイッターなどのソーシャルメディア以上に、コミュニケーション系サービスとして浸透していると解釈することもできよう(もっとも動画共有サイトの場合は、多分に視聴がメインで、一方向性的な面、やや強引だが「利用者が自在に検索し選択できる映像コンテンツ局」としての認識が強いのだが)。

昔の光今いずこな掲示板


ソーシャルメディア系の利用状況を、比較できる形で取得可能なのは2012年以降。そこでかつては多くの人に使われていた掲示板やチャットの利用状況を、主要な機種別で確認した結果が次のグラフ。

↑ 利用端末別掲示板・チャット利用率(2012-2015年末)
↑ 利用端末別掲示板・チャット利用率(2012-2015年末)

2012年から2013年にかけて大きな減退が起き、それ以降も利用率の減退が継続していることが分かる。もっとも直近の2015年ではパソコンとスマートフォンでわずかな増加が生じており、興味深い動きではある。これが継続するものなのか、それとも単なるイレギュラーなものなのか、次年以降の動きに注目したい。

しかしながら中期的には利用率が減っている状況は否定できない。無論コミュニケーションそのものから距離を置いたのではない。上記にある通り狭義のソーシャルメディアにシフトしたまでの話。より使いやすい、意思疎通がし易いツールに移動したため、元の場所を使わなくなった次第である。子供たちが狭くて使いづらく遠くにある広場より、広くて多様な道具が用意され、安全面も確保され近場にある公園で遊ぶようになった。そう例えればよいだろうか。

もちろん掲示板やチャットの類の利用が皆無になることは有り得ない。掲示板には掲示板なりの利点がある。しかしかつてのような主流のコミュニケーションサービスとして使われることは無く、意志疎通の場としてはソーシャルメディアが主流の時代が続くだろう。何しろ現在のソーシャルメディアは多分に、掲示板やチャットの機能まで内包しているのだから。


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