カウンター商材や中食は好調だが非食品が低迷…2013年5月度コンビニ売上高は1.2%のマイナス、12か月連続

2013/06/21 10:45

2013年6月20日、日本フランチャイズチェーン協会は同協会公式サイトにおいて、同年5月度のコンビニエンスストアの統計調査月報を公開した。その内容によれば加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比で-1.2%となり、12か月連続のマイナスを記録した。来客数も同じく12か月連続でマイナス、平均客単価は4か月連続のマイナスで、主要項目すべてがマイナスの値を示している(いずれも既存店ベース)。同協会側では天候の良さからカウンター商材や中食など、日配食品は堅調だったが、たばこ購入者の減少などが響いたと分析をしている(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要や調査対象企業は過去の記事まとめページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で説明がなされている。そちらでチェックのこと。

主要項目における前年同月比は次の通りとなった。

●店舗売上高:既存店は12か月連続のマイナス、全店は3か月連続のプラスに
・全店ベース……+4.1%
・既存店ベース…-1.2%

●店舗数(前年同月比)
・+5.8%

●来店客数:既存店は12か月連続のマイナス、全店は26か月連続のプラスとなる
・全店ベース……+4.6%
・既存店ベース…-0.8%

●平均客単価:既存店は4か月連続のマイナス、全店も4か月連続のマイナス
・全店ベース……-0.4%(593.5円)
・既存店ベース…-0.4%(585.1円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+7.0%
・加工食品……+3.1%
・非食品………+0.5%
・サービス……+16.8%
・合計…………+4.1%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

5月は上旬の気温が全国的に低めで客足を遠のかせる一因となったものの、下旬は北日本から西日本にかけて高くなり、さらに晴れた日も多かったことから、カウンター商材や中食を中心に、日配品が売れた。一方でたばこ購入者の減少は続いており、これが足を引っ張る形となった。

商品構成比の動向を確認すると、たばこや雑誌が該当する「非食品」の項目の伸び率が一番低い。またこの値は「全店ベース」の値なので(増加店舗数プラス5.8%分も加わっている)、既存店ベースでは前年同月比でマイナスの値を示していると考えられる。たばこの売上減少の影響は深刻な状況と見られる。

一方、リリースでもここ数か月は毎月伝えられているカウンター商材(肉まんやおでん、揚げ物など)は堅調で、「日配食品」の伸び率も高め。コンビニ各社の重視施策の一つ、カウンター品をメインとした日配食品の充実は功を奏しているようだ。

たばこが売れない=たばこの販売減、だけではない


ここ数か月売上総額がマイナス領域にあるコンビニだが、その主要因としてリリースでも繰り返し伝えられているのが「たばこの販売減少」。たばこは単価が高く、リピーターが多いだけでなく、他商品と一緒に買われる場合が多く、相乗効果が望める。そのたばこの購入者が減ることで(リリースにも「たばこ購入数の減少」ではなく「たばこ購入”者”の減少」と記されている)、売上だけでなく客数の減少、そしてついで買い商品の購入機会損失が生じている。

気候良好で
日配品が堅調。
しかしたばこの
マイナス分を
回復するまでに至らず。
リピーターが多く、単価が高く、ついで買いも望めるコンビニの商品として筆頭に挙げられる「たばこ」、そしてそれに続く「雑誌」の双方が、昨今では伸び悩んでいる。コンビニサイドでもそれらの動きを補完する新しい商品の模索を続けている。

昨今ではコンビニ大手各社が独自ルートでの野菜販売をすることも、当たり前の情景となった。またカウンター商材を今まで以上に充実させ、情報端末も高性能化し、複数台を配するようになり、淹れたてのコーヒー販売を進めるなどの動きが見られる。

特に店頭でのコーヒー販売は、「香り」がアロマ的な効果を生み出すこと、消費性向がたばこと類似しており、ネガティブな印象も無く、新鮮味をアピール出来、さらに日配食品との相性も良いことを受け、最近ではもっとも注目されている商材といえる。

一方、コンビニの機敏な方針切り替えの動きは、周辺業界にも少なからぬ影響を与えている。例えばカウンター商材の充実で、ファストフード業界のシェアが食われている推論も成り立つ。コンビニ業界の動きは、他業種の推移とも合わせ、注視し続けたいものだ。


■関連記事:
【コンビニエンスストアの商品構成別売上推移をグラフ化してみる(2012年12月分まで反映)】(コンビニのカウンター商材とファストフード業界への影響の推論付き)

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