年齢階層別インターネット利用率をグラフ化してみる(最新)

2020/06/28 05:19

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2020-0616パソコン世代が年を重ね、生活への浸透に伴う必要性が増加し、機能拡大による利便性向上が進むなど、多様な環境変化により、インターネットは老若男女を問わず浸透しつつある。一方、高年齢層における利用率は、デジタル系・先端技術系の利用状況ではよく見られるように、若年層と比べて今一つ値が低めな状態にあることも否定できない。現状ではどのような状況で、過去からはいかなる推移を示しているのか。総務省が2020年5月29日に詳細版を発表した「通信利用動向調査」の公開値をたどり、「年齢階層別のインターネット利用率」を確認し、高齢層を中心に年齢階層別のインターネット利用状況を確認していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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今調査の調査要項は先行記事【自宅パソコンのインターネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

今回発表された最新版(2019年版)「通信利用動向調査」をひも解くと、2019年時点のインターネットの普及率(過去1年間にインターネットを一度でも利用したことがある人の率)は89.8%・利用者人口は1億0815万人との値が出ている。

↑ インターネット利用者数および人口普及率(6歳以上の個人)(再録)
↑ インターネット利用者数および人口普及率(6歳以上の個人)(再録)

これを直近5年間分について、年齢階層別に確認したのが次のグラフ。「全体で約8割とはやや少なくないか?」との印象を持つ人もいるだろうが、年齢区分で見ると13歳以降は60代前半まで、8割どころか9割強の利用率なのが確認できる。

↑ インターネット利用率(個人、年齢階層別)
↑ インターネット利用率(個人、年齢階層別)

6-12歳が8割台に留まっているのは、まだ幼い状態の人も含まれ、またリスクを考えれば仕方がない。一方、60代前半以降では利用率は漸減していく。高齢層ほどインターネットの利用を避ける傾向にあることは、これまで数多くの調査資料(例えば【メディア接触時間推移】)でも明らかにされている通りで、今回の結果も納得がいく。

その理由までは今件調査結果だけでは特定できないが、経年による視聴覚の衰えの問題や、利用の際に覚えねばならないことが多く難儀させられる、さらには「新しい物事への挑戦」には何事も失敗がつきものだが、その失敗を恐れる(主に時間のロスの観点で)傾向が強いこと、そして昨今浸透しつつあるスマートフォンやタブレット型端末におけるタッチパネルは苦手(指先が乾燥気味で反応しにくい)などが考えられる。また現状の生活環境においてインターネットが要らない、メリットとデメリットを比較した場合に必要性を感じない人も多分にいるのも要因だろう。

ただしここ数年、高齢層の大きな伸びも確認されている。特に直近年の伸びは著しい。上記グラフでもその伸び方はよくわかるが、それをさらに対象期間を拡大したのが次のグラフ。さすがに80歳以上はやや凸凹があるものの、60歳以降は概して増加を見せている。

↑ インターネット利用率(個人、60歳以上、年齢階層別)
↑ インターネット利用率(個人、60歳以上、年齢階層別)

元々伸び代が大きいこともあるが、若年層に追いつき追い越せとばかりの勢いが感じられる。ただしここ数年は伸び率が鈍化、さらには頭打ちになっている感はある。また80歳以上はほぼ横ばい。

50代までと60代以降にやや大きな差異が生じるのは、50代までは業務としてインターネットの利用が求められる事例が多いからに他ならない。経年による身体機能の衰えで利用ができなくなる事例をのぞけば、それらの人達は定年退職を迎えても(60代を過ぎても)インターネットは利用し続けるはず。高齢層の利用は環境の変化とインターネット「世代」の年齢の積み上げ、二つの要素で底上げされていく。

このままの勢いが続けば、この数年のうちに「インターネットは若者のツール。高齢層には関係の無い話」といった、世間の一部で語られている、常識扱いされている言い回しも、過去のものとなりそうだ。いや、すでに70代でも過半数が利用している以上、すでに過去のものと認識しても問題は無さそうではあるのだが。

なお直近年の2019年分について、60代以降の値がイレギュラーとしても少々大きすぎる増加ぶりを示しているのはグラフからも一目瞭然。この動向について現在総務省に問合せ中であり、もし訂正が行われれば、次年分の公開時に正しい値へと修正することにしよう。


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