成長市場と置き換え市場…2分化される世界の携帯市場

2013/06/16 14:00

スマートフォン先日【アジアが伸びる携帯市場…2016年までの携帯市場動向をグラフ化してみる】で説明したように、モバイル市場の調査を世界規模で実施しているPortio Research社の最新資料【Portio Research Mobile Factbook 2013(PDF)】を基に、いくつかの視点から世界的な携帯市場動向を推し量る試みをしている。今回は各携帯情報端末の出荷台数、そして加入者数の増加との兼ね合わせから、市場動向の特性を見ていくことにする。

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加入者数だけでなく出荷台数も増加中


先の記事にもある通り、今後さらに携帯情報端末(一般携帯電話とスマートフォンの双方。いわゆる「携帯電話」)の加入者数(契約数)は増加していく。2016年には84億7900万人との予想が出ている。

↑ 携帯情報端末の加入者数と直近予想(Portio Research、2013年)(2012年以降は予想値)(%は前年比)(億人)(再録)
↑ 携帯情報端末の加入者数と直近予想(Portio Research、2013年)(2012年以降は予想値)(%は前年比)(億人)(再録)

それでは加入者数では無く、携帯情報端末そのものの出荷台数の推移はどのようなものだろうか。こちらも加入者数同様、漸次増加する傾向を示している。

↑ 携帯情報端末出荷台数(世界全体、億台、2012年以降は推定)
↑ 携帯情報端末出荷台数(世界全体、億台、2012年以降は推定)

2009年時点では11億6600万台/年だったのが、2016年には21億4800万台/年にまで増加する(との予想)。

加入者同様出荷台数も漸次成長率が落ちてはいるものの、数そのものは増加する一方。永遠に増え続けるわけではないが、それだけ市場規模が拡大を継続していると見て良いだろう。

成長市場と買い替え市場


「Portio Research Mobile Factbook」では出荷台数と加入者数の平均成長率を合わせ、興味深いグラフ化と分析をしている。

↑ 携帯情報端末加入者数・出荷台数の年平均成長率(地域別、予想、2011-2016年)
↑ 携帯情報端末加入者数・出荷台数の年平均成長率(地域別、予想、2011-2016年)

これは世界各国を主要エリア別に分け、それぞれのエリアでの年平均における出荷台数・加入者数の成長率を併記したもの。左側の青で囲ったエリア、西ヨーロッパ・東ヨーロッパ・北アメリカは、すでに携帯電話の普及が飽和状態に近づいており、今後は一般携帯電話(フィーチャーフォン)からスマートフォンへの買い替えがメインとなる。そこでこの3エリアを「買い替え市(Replacement Markets)」と呼んでいる。

他方オレンジで囲ったエリア、アジア太平洋・ラテンアメリカ・中東・アフリカは、既存の携帯電話保有者におけるスマートフォンへの買い替えが行われるだけでなく、未保有者による新規購入者の参入も著しいものとなる。そこでこの4エリアを「成長市場(Growth Markets)」と呼んでいる。

特にアジア太平洋地域の増加率は、ベースとなる現時点での加入者数の多さを伴ったものであり、増加「数」も桁違いなものとなっている。

↑ 2011年から2016年に「増加する」携帯情報端末加入者数上位10位(世界規模、予想、億件)(再録)
↑ 2011年から2016年に「増加する」携帯情報端末加入者数上位10位(世界規模、予想、億件)(再録)

これらの新規加入者すべてがインターネットへのアクセス機能を有する端末を持つわけではないが、スマートフォンの利用率が上昇をしていることを考慮すると、「成長市場」の言葉を疑う余地はどこにもないといえよう。

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