2013年4月度外食産業売上はマイナス0.3%・天候不順だが客足は増加、牛丼はセールスが功を奏す

2013/05/28 20:45

日本フードサービス協会が2013年5月27日に発表した、同協会会員会社対象の、外食産業の市場動向調査による2013年4月度の調査結果によると、総合売り上げは前年同月比でマイナス0.3%となった。これは先月から転じて前年同月を下回ったことになる。同月初週の週末に天候が大いに荒れたことに加え、昨年同月と比べて休日が1日少なかったのが災いした。ただ、客足はむしろ増加しており、売上の減少は最小限に留まることとなった(【発表リリースページ】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われている。対象数は事業者数が213、店舗数は3万1324店舗。今月は前月と比較して事業社数・店舗数共に減少している。

全業態すべてを合わせた2013年4月度売り上げ状況は、前年同月比で99.7%となり、前年同月を下回った。今回月は前年同月と比較すると休日数が1日少なく、第1週の週末にはいわゆる「爆弾低気圧」が日本の各地で猛威を振るうこととなり、回転寿司や持ち帰り米飯、アイスクリームなどにマイナスの影響を与えた。ただ全体的には客足は堅調で前年同月比でプラス2.0%となり、売り上げの下落は最小限に留まる形となった。

業態別ではファストフードが先月から転じて、ギリギリのマイナス。洋風は相変わらず不調だが、牛丼チェーン店を含む和風は客単価こそマイナス1.6%となったものの、客数が大幅増のプラス8.3%となり、一連の値引きキャンペーン・値下げが功を奏した結果となっている。

麺類は相変わらずの大きな伸び。客単価こそマイナス2.3%と下げたが、客数をプラス11.1%とし、結果として売り上げはプラス8.5%に。もっとも店舗数も前年同月比でプラス10.6%と伸びていることから、多分に店舗数の増加によるところが大きい。

ファミリーレストラン部門も全体ではマイナス。焼肉部門の大幅な伸びは相変わらずで、客数がプラス7.6%と同部門では一番大きく、これが焼肉の健闘を後押ししている。客単価はプラス1.2%に留まっており、昨年の風評被害の反動がまだ続いている感はある。

外食産業前年同月比・全店データ(2013年4月分)
↑ 外食産業前年同月比・全店データ(2013年4月分)

天候不順な時期、
休日の1日減にも関わらず
客数はプラス。
売上減は最小限に。
牛丼はセールスが
功を奏す。
2011年3月に発生した東日本大地震・震災をきっかけに、消費者のマインドは変化を遂げている。これは一時的なものではなく、数年、数十年単位での中長期的なものとして定着する可能性が高い。一方、その変化の中には生産者・提供者だけでなく、消費者の立場でも「被害」と呼べるような風評、扇動を起因とするものもある。当然、外食産業にもその影響は及んでいる。

また現在も数字的にその影響(反動だが)が見え隠れしている「焼き肉」業界の「牛レバー生食問題」に代表されるように、外食産業は食材にまつわる大きな問題を抱え込むリスクがある。外食業界そのものはもちろんだが、周辺の動向まで注意して動向を確認せねばならない。

震災を経て、以前のような歩みを進めている企業・業態も増えて来た。他業種との共同企画による活性化の試もこれまで以上に頻繁に行われている。他方、総人口比率で増加を続け、可処分所得の観点でも外食産業の上客となる「中高齢層」の動向には熱い視線が注がれている。

また【コンビニエンスストアの商品構成別売上推移をグラフ化してみる(2012年12月分まで反映)】で指摘したが、中食志向が進む中で、コンビニの日配食品(日々入れ替わる食品。お弁当や惣菜、レジ横商品など)が外食利用層に影響を与え、競合相手になりつつある。これを受けて例えば洋食ファストフードの大手は相次ぎ「朝食用メニュー」の増強を宣言し、次々と新商品・サービスを提供し始めている。

今後これらの施策が売上にどのような影響を及ぼすことになるのか。動向を見極めたいところだ。


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