電気冷蔵庫の買い替え年数(最新)

2021/05/02 05:20

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2021-0414食品を冷蔵することで長期間保存を可能としたり冷凍で性質を変えたり、さらには製氷機能で涼を提供するなど、今や食生活の維持には欠かせない存在の電気冷蔵庫。白物家電、耐久消費財の代表格的な存在の家電製品の一つでもあり、買い替えがあまり行われない商品としても知られている。昨今の商品は長持ちすることでも知られているが、世間一般にはどの程度の年数で買い替えが行われているのだろうか。内閣府が2021年4月8日付で発表した【消費動向調査】の2020年3月実施分のデータを基に、「電気冷蔵庫の買い替え年数」の現状と過去からの推移について確認を行うことにする。

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電気冷蔵庫の買い替え年数は約13年


「消費動向調査」の詳細や実測値の3月分からの抽出事情、「買い替え」の定義については、先行記事の【携帯電話の買い替え年数】にて解説済み。詳しくはそちらを参考のこと。

今記事では「電気冷蔵庫」の買い替え年数を抽出・精査する。「電気冷蔵庫」の表記に関して詳しい説明は回答用の質問用紙には無い。単に「電気冷蔵庫」とのみ記されている。電気店などでは単身世帯用、あるいは旅館でよく見かける、冷凍庫無しの小型冷蔵庫も多数発売されているが、それも該当する。

世帯区分のうち長期の時期系列による値が保存されているのは二人以上世帯のみ。そこでまずは二人以上世帯における、買い替え年数推移をグラフ化する。

↑ 電気冷蔵庫買い替え年数(二人以上世帯、年)
↑ 電気冷蔵庫買い替え年数(二人以上世帯、年)

やや凸凹感はあるが、全般的には買い替え年数はほぼ10年強で安定し、大きな変移は無い状態が続いていた。「一般家電の買い替えサイクルは10年ぐらい」との話があるが、電気冷蔵庫はその話がほぼ当てはまっていたことになる。昨今では省エネ化、ドアの開閉方向の変更など、多種多様な機能付きの機種が続々登場しているものの、買い替え年数が伸び縮みする動きは無かった。

ところが2017年では大きな延びを示し13.3年となり、過去最高値を示す形となった。調査方法や設問の変更は無いことから、明らかに冷蔵庫の買い替えに関して変化が起きた流れとなっている。これは先行記事の携帯電話に関する買い換え年数でも生じている現象で、注目に値する動き。直近2021年ではいくぶん短縮してはいるが12.9年と、これまでと比べれば長い年数に違いない結果となっている。

この二人以上世帯における買い替え年数の動向を、単身世帯のそれと重ねてグラフ化したのが次の図。今回は傾向把握のため、データが取得可能な過去16年分まで延長している。

↑ 電気冷蔵庫買い替え年数(世帯種類別、年)
↑ 電気冷蔵庫買い替え年数(世帯種類別、年)

購入意思がそのまま決定に直結できる(他の家族の同意がいらない)、あるいは金銭的に余裕がある単身世帯の方が、買い替え期間が短い傾向にある。これは他のデジタル系アイテムでも当てはまる対象が多い。直近の2021年では世帯種類間の差は0.3年。2009年以降は両世帯種類の差異は1年以内にとどまっており、世帯種類による違いはあまり生じなくなったと見た方が適切かもしれない。

属性別の動向を確認する


次のグラフは二人以上世帯・単身世帯それぞれの属性における、過去10年間の買い替え年数推移をまとめたもの。なお一部区分該当者が皆無、あるいはごく少数で統計値上の年数が非公開の部分は空欄となっている。

↑ 電気冷蔵庫買い替え年数(二人以上世帯、属性別、年)
↑ 電気冷蔵庫買い替え年数(二人以上世帯、属性別、年)

↑ 電気冷蔵庫買い替え年数(単身世帯、属性別、年)
↑ 電気冷蔵庫買い替え年数(単身世帯、属性別、年)

10年間に限定すれば単身世帯では「最近になるに連れておおよそ買い替え年数が伸びる」傾向にある。冷蔵庫の性能向上などが要因だろう。

年齢階層別ではおおよそ二人以上世帯・単身世帯ともに年齢が上になるに連れて、買い替え年数が伸びる傾向がある。特に若年層は5年前後と短め。独立して一人暮らし、あるいは寮生活などで親元を離れて暮らし始めた際に、最初は小さな冷蔵庫を購入して使っていたものの、容量不足などから早期に買い替える状況が想像できる。二人以上世帯では30-59歳と60歳でほぼ同じ年数を示しており、家族向けの大型冷蔵庫を購入し利用し始めると、よほどのことが無い限り買い替えをしない状況は、年齢にさほど違いが無いようすが分かる(ここ数年では差異がやや大きくなっているが)。

例えば親子暮らしをしていた世帯で子供が独立して親のみの世帯となれば、当然電気冷蔵庫の容量は手持無沙汰となる。しかしその理由だけで小さな冷蔵庫に買い替えることはあまり想定できない。【冷蔵庫 買い替えをしない その理由 「故障しないしもったいないから」】にもある通り、元々電気冷蔵庫は消費電力の観点で買い替えはされにくいことから、多少の容量過多ならばそのまま利用し続けた方が面倒がなく、金銭上も損はしない…とのそろばん勘定が可能となる(3万2000円の小型の冷蔵庫に買い替えて、消費電力が300円/月だけ節約できたとしても電気代の節約は年3600円にしかならない。旧冷蔵庫を4000円で処分してもらったとすると、節電分で新規購入の冷蔵庫の額のもとを取るまでに10年はかかる)。

なぜ冷蔵庫を買い替えるのか


最後に買い替えをした人に「買い替え理由」を、二人以上世帯・単身世帯それぞれについて聞いた結果が次のグラフ。

↑ 電気冷蔵庫買い替え理由(二人以上世帯)
↑ 電気冷蔵庫買い替え理由(二人以上世帯)

↑ 電気冷蔵庫買い替え理由(単身世帯)
↑ 電気冷蔵庫買い替え理由(単身世帯)

小回りが利きやすい、あるいは上記に例示したように人生ステージの変更が容易に起きうる単身世帯の方が、「住所変更」による買い替えが多い傾向がある。しかしその分「上位品目」が少なくなっている。二人以上世帯で「上位品目」回答が多いのは、子供の誕生や成長、親の受け入れなど世帯人数・食品消費量の増加で利用機会・量が増加し、今までの冷蔵庫では容量が足りなくなったといった状況が考えられる。

2014年では消費税率改定に伴う駆け込み需要が発生し、単身世帯の「上位品目」と「その他」、「二人以上」の「その他」にやや大きな増加の影響を与えている。2019年でも似たような動きが見えるのも、やはり消費税率改定(2019年10月実施)に伴うものだろうか。

それらの特異的な動きを除けば、特に大きな動きは無く、買い替え理由の多分には「故障」がついている(双方種類世帯とも故障原因が5割を切ったことは無い)。冷蔵庫は少々の品質向上では買い替えの動機を与えるほどのものではなく、故障などでようやく買い替えの決断ができる。言葉通り、本当の意味での「耐久財」といえよう。



【ワットモニター 購入・試用】などで示している通り、電気冷蔵庫ですらも上手な使い方をすることで、使用電力は随分と節約できる。入れ替えの手間、新品の冷蔵庫購入代金、さらには古い冷蔵庫の処分代までを併せて考えると、少々の性能向上や省エネ効果程度では、買い替える決断がしにくい。他の家電製品同様、平均買い替え年数が10年前後と長め、最大買い替え理由が「故障(で修理するのにも結構な金額がかかるので、仕方無く)」なのも理解できる。

とはいえ、あまりにも古い冷蔵庫を利用し続けていると、冷却性能に不安を覚えたり、毎月の電気料金請求に戦々恐々とするのも事実。当方もこれまで長年にわたり使っていた冷蔵庫がついに壊れ(電源を入れても冷えなくなった)、買い替えを2013年に行ったが、世帯単位での電気使用量は確かに減少した。今件データにある「10年強」を超えて利用し続けている冷蔵庫があれば、今後のトラブルリスクを減らす意味も込めて、買い替えを検討することをお勧めしたい。


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