日本の大学・短大における専攻部門をグラフ化してみる(「教育指標の国際比較」2013年反映版)

2013/05/08 15:45

工学系大学生文部科学省は2013年3月、毎年発表している「教育指標の国際比較」の最新版となる「教育指標の国際比較(平成25(2013)年版」を公開した。それによると日本の大学・短大の在学者における専攻部門においては、「法経など」の人数がもっとも多く3割強を占めていることが分かった。次いで「人文・芸術」「工学」「医歯薬保健」が続いている。男女別では男性の「法経など」の人数比率が高いのに対し、女性では「人文・芸術」が「法経など」を抜き第一位の比率についている(【発表リリース】)。

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今資料「教育指標の国際比較」は日本の教育を考察する上で、その状況を諸外国との比較において確認することを目的として作られた資料。国内の各官公庁の資料やOECDのデータを用いて毎年定期的に編さんされている。今回スポットライトを当てたのは、日本国内資料による部分。

高等教育のうち、対象者側に専攻部門への選択の余地がある大学・短大にて、在学者の専攻割合を人数で比率化したものが次のグラフ。「人文・芸術」と「法経など」で約半数を占める構成が見えてくる。

↑ 大学・短大の在学者専攻者数比率(2012年度)
↑ 大学・短大の在学者専攻者数比率(2012年度)

男性と女性では「人文・芸術」「法経など」の比率に大きな違いがあり、両者の割合順位が逆転してしまっている。しかしその二つをあわせた合計がほぼ同じ値を示しているのは興味深い傾向である。また、男性が「工学」、女性が「医歯薬保健」「教育・教員養成」の割合が高い点も、男女の専攻における趣向の違いが把握できて興味深い。

大学院になると、構成は大きく変化する。

↑ 大学院の在学者専攻者数比率(2012年度)
↑ 大学院の在学者専攻者数比率(2012年度)

大学の専攻部門以上に大学院は専攻部門が限定され(大学によって存在しない部門は少なくない)、個々の院生の趣向以上に片寄りが生じてしまう。全体では「工学」「法経など」「医歯薬保健」の順となっている。それぞれの専攻が出来る大学院の数そのものの違い以外に、深く追求したい分野、就職との関係から、大学の専攻分野の分布とは違った傾向が出ている。また、本人の意向以外に家庭の事情(就学資金など)も大きな要素としてあると考えてよい。

やや余談となるが、去年2011年度との差異を算出した結果が次のグラフ。

↑ 大学院の在学者専攻者数比率・前年度比(2012年度、全体)
↑ 大学院の在学者専攻者数比率・前年度比(2012年度、全体)

プラスマイナス0.5%ポイント未満を誤差の範囲とすると、「法経など」「工学」(大学院)の減少、「医歯薬保健」の増加が確認できる。あくまで比率の変動レベルではあるが、昨今の社会情勢や労働需給、学生の趣向などを考えれば、納得のいく動きである。特に「医歯薬保険」の増加は、今後需要増加が確実に見込まれる福祉介護関連と浅からぬ関係があると考えれば、容易に理解はできるというものだ。


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