2013年3月度外食産業売上はプラス1.6%・西日本などでの温暖と日どりが要因か

2013/04/27 20:00

日本フードサービス協会は2013年4月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2013年3月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でプラス1.6%となり、先月から転じて前年同月を上回った。北日本では雪の影響で客足が遠のいた面もあったが、西日本での天候の良好さに加え、昨年同月と比べて休日が1日多かったことが幸いした(【発表リリースページ】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が225、店舗数は3万2494店舗。今月は前月と比較して事業社数は変わらず、店舗数は増加している。

全業態すべてを合わせた2013年3月度売り上げ状況は、前年同月比で101.6%となり、前年同月を上回った。今回月は前年同月と比べて土曜日数は変わらないものの休日数が1日多く、また北日本では豪雪などで天候が荒れたものの、東京や西日本では温暖な気候が続き雨天日数も少なく、客足が伸びる要因となった。なお客単価は前年同月比でマイナス1.2%とわずかながらも下落している。

業態別ではファストフードが先月から転じて、かろうじてプラス。とはいえ、洋風、和風共に売り上げはマイナスで、めん類と米飯・回転寿司などが支えている形に。ハンバーガーチェーン店を含む洋風は販促キャンペーンで客数は前年を上回ったものの、客単価は下がり、売り上げもマイナス。一方牛丼チェーン店を含む和風は洋風とは逆に高額メニューの導入で客単価は上昇したものの、客数はマイナスとなり、売上もマイナスに。世の中上手くいかないものである。

他方麺類は相変わらずの好調さで、客単価こそマイナス1.3%と下げたものの客数をプラス13.6%とし、結果として売り上げはプラス12.0%。ただし店舗数も前年同月比でプラス11.0%と伸びた結果であり、安穏とするわけにもいかない。

ファミリーレストラン部門はプラス。相変わらず焼肉部門の大幅な伸び(特に客数がプラス11.7%と大きい)、和風の健闘(売上プラス5.1%)と、覇気の良さが見受けられる。もっとも焼肉部門は客数の増加によるところが大きく、客単価はプラス1.6%に留まっていることから、昨年の風評被害の反動が未だに一部残っているようにも見える。

全店データ(2013年3月分)
↑ 全店データ(2013年3月分)

北日本をのぞき
温暖な気候に加え、
休日が一日多かったのが
売上プラスの主要因。
ファストフード・牛丼共に
売上は軟調。
震災をきっかけに変化を遂げた消費者のマインド変化は、一時的なものでは無く中長期的なものとして定着する可能性が高い。一方でその変化の一部には消費者にとって「被害」と呼べるような風評、扇動を起因とするものもあり、外食産業にもその影響は及んでいる。

また「焼き肉」業界の「牛レバー生食問題」に代表されるように、外食産業は食材に絡んだ大きな問題を抱え込むリスクを背負っている。外食業界そのものだけでなく、周辺の動向まで注意深く動向を確認していく必要がある。

震災を経て、震災以前のように各種プロモーションを展開し、新たな歩みを進めている企業・業態も多い。他業種との共同企画による活性化の試もこれまで以上に頻繁に行われるようになった。他方、消費者の生活・消費スタイル、中でも総人口比で上昇を続け、可処分所得の上でも外食産業の上客となりうる中高齢層の動向への注目が集まっている。山積する諸問題に対し、外食産業はどのような施策を講じていくのだろうか。

先日【コンビニエンスストアの商品構成別売上推移をグラフ化してみる(2012年12月分まで反映)】でも指摘した通り、中食志向の浸透を背景に、コンビニの日配食品が外食利用層に影響を与え、無視できない競合相手としての立ち位置を占めつつある。この点は重々承知しているようで、例えば洋食ファストフードの大手であるマクドナルドやモスバーガーは、相次いで朝食用メニューの増強を宣言し、次々と手を打ちつつある。今後これらに続く各外食店が出てくるのか、そして先行する両社の成果はいかなるものか。それらも合わせ、今後とも外食産業の動向を注意深く見守りたいところだ。


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【定期更新記事:外食産業(日本フードサービス協会発表)】(過去記事一覧)

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