見聞きしたニュースをさらに詳しく調べたい、口コミ64%・デジタルメディアは77%(SNM2013版)

2013/04/23 11:30

口コミ2013年3月18日にアメリカの調査機関【Pew Research Center】が同社公式ウェブサイト上に公開した、デジタル及び非デジタルにおけるアメリカ合衆国でのニュースメディアの動向、さらには展望のレポート【State of the News Media 2013】には、同社の調査結果、そして公的情報や他調査機関のデータが記述されている。いわば「米デジタルニュース白書」の類のものだ。そこで先日の記事【米主要メディアにおける視聴者数の動きなどをグラフ化してみる(SNM2013版)】をはじめとした複数の記事で、注目すべき要項を抽出し、あるいはグラフの再構築を行い、現状を大まかに把握、さらには今後の記事展開の資料構築を実施している。今回は「日々のニュースを見聞きした後、さらに詳しい情報を求める割合」を見ていくことにする。

スポンサードリンク


一連のレポート内容のうちPew Researchの調査結果を基にした部分で、かつ2013年に行われたものは、2013年1月24日-27日、2月7日-10日に渡り、アメリカ合衆国内に住む18歳以上の男女を対象とし、音声会話による電話インタビュー方式で行われた。有効回答数は2009件。固定電話での回答は1003件、携帯電話での回答は1006件(うち固定電話非保有者は512人)。各統計結果は国勢調査の結果を参照し、ウェイトバックが行われている。

先日別記事で記した通り、今調査対象母集団では友人や家族から日々のニュースを見聞きする場合、「口コミ」をもっともよく使っている人は72%に達していた(「もっとも」の値であって、単に使っている・いないでは無いことに注意)。一方、それら「最多利用ルート」で取得したニュースについて、さらに詳しく調べる頻度は、「口コミ」よりも「ソーシャルメディアや電子メール(デジタルメディア)」をもっともよく使っている人の方が、高い傾向が明らかにされている。

↑ 日々のニュースを友達や家族から得ていると思いますが、その場合どのようなルートからのものが一番多いですか(2013年)(再録)
↑ 日々のニュースを友達や家族から得ていると思いますが、その場合どのようなルートからのものが一番多いですか(2013年)(再録)

↑ 友達や家族から日々のニュースを得る手段としてもっとも多いルートから見聞きしたニュースについて、より詳細な情報をどの位の頻度で取得しているか(再録)
↑ 友達や家族から日々のニュースを得る手段としてもっとも多いルートから見聞きしたニュースについて、より詳細な情報をどの位の頻度で取得しているか(再録)

それでは「口コミ」と、「ソーシャルメディア」「電子メール」を合わせた「デジタルメディア」的なくくりそれぞれにおいて、「見聞きしたニュースのさらなる探究」はどの程度の割合で行われているだろうか。次に示すグラフは、直上のグラフにある「ニュースのさらなる探究をする頻度」のうち高頻度に該当する「しばしば」「時々」の回答率を足した値をまとめたもの。例えば「口コミ」の「女性」は67%とあるが、これは「友人や家族からニュースを見聞きする場合、『口コミ』によるものがもっとも多いと回答した女性における、そのルートを使って取得したニュースに関してさらに掘り下げて調べることが、しばしばあるいは時々あると回答した人が67%」であることを意味する。

↑ 友達や家族から日々のニュースを得る手段としてもっとも多いルートから見聞きしたニュースについて、より詳細な情報をどの位の頻度で取得しているか(属性別、「時々」以上の高頻度の回答者率)
↑ 友達や家族から日々のニュースを得る手段としてもっとも多いルートから見聞きしたニュースについて、より詳細な情報をどの位の頻度で取得しているか(属性別、「時々」以上の高頻度の回答者率)

以前の記事でも触れているが、概して友人や家族からのニュース取得は「口コミ」経由が多い一方で、そのニュースへの掘り下げの意欲は「電子メールやソーシャルメディア」の方が強い。これは「口コミ」で受けたニュースは直接発信側と対話することで、満足・納得してしまうことに加え、さらなる情報の探究へのハードルが高いのが原因。他方、デジタルメディアではすぐに追加情報を得られる手段が多数用意されており、対人的な気兼ねも要らない。また見方を変えると、「リアリティに欠けるため、確からしさを自分で追調査したくなる」面もあるだろう。

老夫婦とパソコンしかし世代別では50歳以上で「口コミ」「デジタル」の差異はほとんど無くなる。高齢層ではデジタルメディアを用いることの長所・便宜性を感じなくなっているのが主要因と考えれば道理が通る。それ以外では世帯年収別・学歴別では「口コミ」「デジタル」の差異に関する大きな違いはない。いずれも「口コミ」よりも「デジタル」経由のニュースの方が、より高い頻度で掘り下げが行われている。無論掘り下げの頻度の高さそのものは、高学歴・高年収の方が上となる(知的探求心の違いか、あるいは必要性の度合いによるところが大きいのだろう)。

興味深いのは居住地域別。(アメリカ合衆国の)北東部や中西部では「口コミ」「デジタル」間で差はほとんどない。ところが南部と西部では大きな差が出ている。また西部は「デジタル」による探究度がもっとも高く86%を占めている。これについてレポートでは「西部はシリコンバレーの本場であるため(デジタルによるニュース取得に熱心であり、さらに探求心も強い)」と説明している。

以前の記事でも触れているが、「口コミ」と「デジタルメディア」という新旧のニュース配信手段の間には、単なる手法の違い以外に、受け取り側のニュースへの姿勢にも違いが見えてくる。さらに属性として、(地域別はともかく)若年-中堅層でデジタルメディア経由のニュースに関して、強い探求心の表れが見出されている。ニュースのデジタル化の浸透に伴い、特定年齢層にではあるが、ニュース配信が飛躍する可能性として、覚えておくべきけいこうといえよう。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー