1か月の雑誌購入金額は約100円!? 週刊誌や雑誌、書籍の支出額をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))(最新)

2019/02/13 05:09

2019-0212総務省統計局は2019年2月8日付で、【家計調査報告(家計収支編)における2018年分平均速報結果】を発表した。今結果内容からは、一般世帯の金銭勘定を家計の支出面を通じて詳細に知ることができる。そこでこの値を基に、多様な切り口から最新の家計の内情を探ることにする。今回は現時点で開示されているデータでは最新の2018年12月分(月次)における、家計(世帯)単位での週刊誌や雑誌、書籍のような紙媒体に関する購入度合いの確認を行う。コンビニの雑誌コーナーの変容、相次ぐ地元密着型・個人経営タイプの本屋(いわゆる「街の本屋さん」)の事業撤退など、激しい動きが見受けられる出版業界だが、平均的な世帯ではどの程度の頻度、額で雑誌などが購入されているのだろうか。

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具体的なデータの取得元は、家計調査報告・家計収支編内の【「4.詳細結果表 e-Stat」内の「二人以上世帯」から「月次」】を選ぶ。単身世帯は消費性向が大きく異なるため、今回は取り上げない。該当ファイルは最新月の2018年12月における「<品目分類>1世帯あたり年間の支出金額、購入数量および平均価格 4-1 全国 二人以上の世帯」。

対象となる書籍関連のデータは、「9.3 書籍・他の印刷物」およびその下部層部分「850-859」。平均世帯構成員数(2.98人)が提示されているので、新聞以外の一人あたりの額なども計算しグラフ化する。新聞を除いたのは、新聞は通常世帯・月単位で購読するため、一人あたりの数字を出しても意味を持たないから。なお直近のデータでは、調査世帯数は7639世帯、平均世帯構成員数は2.98人、18歳未満人員は0.59人、有業人員(働いている人)は1.34人などとなっている。

↑ 世帯あたり支出金額・購入世帯率・世帯購入頻度(二人以上世帯、月次、種類別、円)(2018年12月)
↑ 世帯あたり支出金額・購入世帯率・世帯購入頻度(二人以上世帯、月次、種類別、円)(2018年12月)

↑ 一人あたり支出金額(二人以上世帯、月次、種類別、円)(2018年12月)
↑ 一人あたり支出金額(二人以上世帯、月次、種類別、円)(2018年12月)

項目名で補足をしておくと、「購入世帯率」は純粋に購入者が一人でもいた世帯の割合。1世帯内で複数の人が購入していても、購入世帯としては1件としてカウントする。そして「世帯購入頻度」は世帯単位での月あたり購入頻度。例えば特定の世帯において12月中に誰かが2回雑誌を購入すれば、その世帯の購入世帯頻度は200%になる。非購入世帯も含めての計算であることに注意。また今回参照したファイルは2018年12月分であるため、その一か月分のみでの値であることにも留意されたい。

これらのデータから読みとれる(2018年12月時点における)傾向は次の通り。

・「世帯購入ルートで」一人も新聞を読んでいない(二人以上の)世帯は4割以上以上に達している。

・雑誌や週刊誌を一人も購入しない世帯は約4/5。購入する人がいる世帯は、月2回近く買い求めている(34.0%÷19.1%≒1.78)。

・一人あたりの週刊誌や雑誌購入金額は99円66銭。通常の週刊誌の価格は200円後半から300円なので(例えば週刊少年ジャンプは税込270円)、平均して月に1冊も買われていない計算になる。4か月でも1冊強(2冊には届かない)。世帯レベルで計算しても、ようやく1冊/月程度。

新聞は月ベースで頼んで配達してもらう以外に、駅売りなどで時々購入しているパターンもある。その場合、家計には把握・算出されない場合が多い(サラリーマンの場合は自分のこづかいで買うため、家計としての計上は難しい。多分に「世帯主こづかい(使途不明)」の一部に収められているものと考えられる)。そのため「新聞購入」のみを確認する今件データと比べると、実情ではもう少し上乗せされることになる。

今データを見る限り、とりわけ雑誌の購入額・頻度の少なさには、あらためて驚かされる。仮に週刊誌を1誌、毎週購入したとすれば、1か月で1100円程度(上記の週刊少年ジャンプを購入したとして、270円×4週=1080円)。二人以上世帯の構成員に限定されるが、週刊誌を定期購入している人が1人いれば、その人に連動する形で約10人(9.84人)の「1か月間雑誌や週刊誌は何も買わない人」が存在して、ようやく平均値に達する計算になる。

↑ 仮に一人が週刊誌を毎週1冊ずつ買っていれば、10人ほどは一冊も買っていない計算
↑ 仮に一人が週刊誌を毎週1冊ずつ買っていれば、10人ほどは一冊も買っていない計算

もちろんこれは二人以上世帯のみの話で、趣味への購入傾向が強い単身世帯では、もう少し上乗せした値になる。とはいえ、世帯全体において多分を占める二人以上世帯の実情としては、目をそらしたくなる現実でもある。

ここまで雑誌や週刊誌への出費が減っている理由としては、インターネットやモバイル端末の普及による、情報取得元の多様化が挙げられる。移動中における「時間つぶし」のツールが多数用意され、週刊誌や雑誌を選ぶ必要性が薄れたのが大きな要因。通勤時間帯の電車を見回して、どれだけ週刊誌を読んでいる人がいるか、一方でモバイル端末の類を操作している人がいるか、確かめて見れば、その現状がよくわかる。

次の機会以降の記事では、家計調査報告の値を用い、主に年次ベースでの動向を確認していく。その中で雑誌や新聞などに関する、月毎の差異を考慮しなくてもよい、複数年間にわたる動向を確認可能なものも紹介する。社会生活の変化を、支出金額の面から推し量ることができよう。


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