天候や日どりが足を引っ張る、来客数は9か月連続でマイナス…2013年2月度コンビニ売上高は4.7%のマイナス

2013/03/23 15:00

日本フランチャイズチェーン協会は2013年3月21日、2013年2月度のコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによると2月は来客数が9か月連続でマイナス、平均客単価は2か月ぶりのマイナスとなった。そして売上高は前年同月比-4.7%と9か月連続のマイナスを記録している(いずれも既存店ベース)。同協会側では天候や日どりの問題が大きく作用したと分析している(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

スポンサードリンク


今調査の概要および調査対象企業は過去の記事まとめ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で説明がなされている。そちらでチェックをしてほしい。

各データについて前年同月比は次の通り。

●店舗売上高:既存店は9か月連続のマイナス、全店は17か月ぶりのマイナス
・全店ベース……-0.9%
・既存店ベース…-4.7%

●店舗数(前年同月比)
・+5.7%

●来店客数:既存店は9か月連続のマイナス、全店は23か月連続のプラス
・全店ベース……+0.2%
・既存店ベース…-4.4%

●平均客単価:既存店は2か月ぶりのマイナス、全店は3か月ぶりのマイナス。
・全店ベース……-1.1%(614.5円)
・既存店ベース…-0.4%(604.2円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+1.6%
・加工食品……+0.3%
・非食品………-2.4%
・サービス……-13.0%
・合計…………-0.9%

※既存店……1年以上営業中の店舗

2月は前半こそ気候も温暖だったものの、中旬以降は寒気の影響を受けて低温となり、客足を遠のかせる一因となった。さらにたばこ購入者の減少は顕著で、その上日どりの面では去年はうるう年のため1日多かったこともあり、その反動で売り上げ・来店客数が減り(日にちの単純換算で約3.4%減)、大きなマイナス要因としてのしかかった。一方、カウンター商材(肉まんやおでん、揚げ物などレジ周辺の食材を中心とした商品)は堅調に推移。これは先月からの継続的な流れといえる。

リリースでも明言されているように、中長期的なペースで販売を減らしているたばこの販売実績が、該当する項目・非食品の売り上げを頭打ちにさせ、さらに客単価減少の要因、その上来客数の頭を押さえてしまっている。要は「ついで買い」が期待できるたばこ購入者が減り、たばこの売上の減少のみに留まらない次第。昨回月はかろうじて前年同月比でプラスを示していたものの、今回月ではついに前年同月比でマイナスを示してしまった。直近のたばこ全体(コンビニ以外での発売も含む)としての販売データを見ても、本格的な販売減少時期に突入したようで、状況は思わしくない。

寒さと日取りが
マイナス要因。
たばこの低迷は
継続中。
店舗数は常にプラスを維持していることもあり、昨今のコンビニでは「売上」「来客数」の項目で「全店プラス」「既存店マイナス」の動きが続いていた。つまり店舗の数的規模の拡大が、コンビニ市場全体の売上の一端を担っていたのが現状。今回月は来店客数に加え、平均客単価まで思わしくなかったことから、全店ベースでも売上高が前年同月を下回ってしまった。もっとも上記にある通り、今回月は「うるう年反動」のマイナス修正が働いており、実態としては前回月と大きな違いは無いものと考えられる。

コンビニの売上において大きな牽引力となっているたばこの販売動向は、全体的に、そして確実に漸減している。喫煙者の本数減少や禁煙化、そして若年層の喫煙率そのものが低下を続けるなど、たばこ売り上げの上でのマイナス要因は複数確認できる。【コンビニでの「1店舗あたりの」たばこ販売動向をグラフ化してみる(2012年版)】でも解説している通り、たばこはそれ自身の売上高がコンビニ全体に対する大きなウェイトを占めているだけでなく(記事中実例に挙げたローソンでは、2012年の全売上の1/4ほどをたばこが占めている)、来店動機の一つにもなる。そのため「ついで買い」も期待できる。そのたばこの売上が減少していることで、コンビニはその減少分を補完しえる基軸商品・サービスを模索している。

ミニストップでのロッピー導入そのため昨今のコンビニでは地元をはじめ独自ルートで入荷、自前で農場などを持ち提供するスタイル、さらには大手野菜宅配事業グループとの提携を行い、野菜販売を始めている。またカウンター商材の一層の充実、スーパーマーケットにも似た販売スタイルの実行、設置しているマルチコピー機を多機能化してての便宜性向上、淹れたてのコーヒー販売、各種エンタメ商品の展開(「一番くじ」などのくじ景品の展示、「初音ミク」などのキャラクタ色の強いコンテンツとの連動企画)など、さらなる「多面化」を推し進め、客層の開拓や、集客、リピーターの確保を図っている。

特にマルチコピー機をはじめとした情報端末の高性能化と、淹れたてコーヒーの店頭販売は、大手が次々にスタートしており、注目に値する。とりわけコーヒーに関しては、消費性向がたばこと類似しているだけでなく、日配食品との相性も良いことから、各社とも本格的に力を入れているようだ。

先日【コンビニエンスストアの商品構成別売上推移をグラフ化してみる(2012年12月分まで反映)】で解説した通り、日配食品の充実施策は確実に成果を生み出している。また、主婦層や高齢層を中心に、客層そのものを広める効果をもあげているように見える。

他方【セブン-イレブン、トヨタ車体の小型電気自動車「コムス」を使った宅配サービス「セブンらくらくお届け便」を開始】などの動きに代表されるように、大手コンビニの中にはその流通網と体力を活用し、従来のコンビニの役割・立ち位置を超えて、時代の流れ・需要に対応し、より幅広いビジネスを展開する動きが見受けられる。「買物困難者」への対応、「地域社会に一層融合した、存在感の強い店舗」を目指した新サービスが、多分に模索と実証実験の形ではあるが、確実に歩みを進めている。

元々社会動向、流行り廃りに敏感な商売をしているのがコンビニ。その動向は類似他社業界にも少なからぬ影響を与えている。コンビニ業界単独の挙動はもちろんだが、他業種との連動・影響作用も合わせ、動きを見ていきたいところだ。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー