若年層中心、男性は中堅層まで…ボカロ楽曲や個人製作楽曲の購入性向(2013年発表)

2013/03/27 07:55

日本レコード協会は2013年2月12日、音楽ソフトや有料音楽配信などの音楽メディアの需要を包括的に把握することを目的として実施された調査「音楽メディアユーザー実態調査」の2012年度分の結果に関して、概要報告書を公表した。今回はその公開されたデータの中から「ボーカロイドを利用した楽曲や、一般個人で製作してネットなどで販売している楽曲に対する購入性向」を確認する。クラシックやアニメ、ゲーム、歌謡曲などの一般商用のCDと比べてあまりスポットライトが当たらないこれらの楽曲は、どのような層に購入されているのだろうか(【発表リリース:2012年度「音楽メディアユーザー実態調査」報告書公表】)。

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今調査は12-69歳の男女(中学生は親の代理回答)に対して2012年8月に実施されたもので、有効回答数は4948人。インターネットを用いたアンケート調査方式が用いられており、性別・世代別・地域別にほぼ均等に回答を集めた上で、2010年国勢調査を元にウェイトバックが行われている。各種統計では修正後の値を用いている(統計表上はウェイトバック前後の値が併記されている場合もある)。

まずはボカロ楽曲(初音ミクなどボーカロイドを用いて作られた楽曲)の購入性向。次の個人製作楽曲も合わせ、ベースはそれぞれ新品CDアルバム・新品CDシングル・有料音楽配信購入者となる。例えばボカロ楽曲における全体での新品CDアルバム購入性向は3.2%とあるが、これは「該当期間に種類・ジャンルを問わず新品のCDアルバムを購入した人」のうち、3.2%はボカロ楽曲の新品CDアルバムを買ったことを意味する。

↑ ボーカロイド利用楽曲購入性向(それぞれのアルバム・シングル・有料音楽購入者全体に占める割合)(2012年、半年間)
↑ ボーカロイド利用楽曲購入性向(それぞれのアルバム・シングル・有料音楽購入者全体に占める割合)(2012年、半年間)

まず男性よりも女性の方が購入性向が高く、しかもアルバムでの購入が多いのが目に留まる。また概して若年層、特に学生における購入率が高いのも特徴。ボカロ楽曲「市場」(対価が発生するという意味)は多分に学生層によって支えられていることになる。

また女性は社会人になると購入率が大人しくなるが、男性は30-40代までそれなりの値を示しているのも興味深い。初音ミク自身をはじめ、ボーカロイドが多分に男性向けのイメージキャラクターをしているのも一因だろうか。

一方、一般個人による製作・ネット販売の楽曲購入性向は、もう少し世代がばらけた様相を見せる。なお直上のボカロ楽曲のグラフとは縦軸の区切りが異なる(上限値が低い、つまり一般個人-の購入性向全体が少なめ)であることに注意してほしい。

↑ 一般個人製作・ネット販売(ニコ動経由等含む)楽曲購入性向(それぞれのアルバム・シングル・有料音楽購入者全体に占める割合)(2012年、半年間)
↑ 一般個人製作・ネット販売(ニコ動経由等含む)楽曲購入性向(それぞれのアルバム・シングル・有料音楽購入者全体に占める割合)(2012年、半年間)

概して若年層が購入の中心であること、女性よりも男性の方がやや中堅層まで購入率が高い傾向なのは「ボカロ楽曲」と変わりない。有料音楽配信の購入性向がCDとの比較でやや高めに見えるのは、販売スタイルが一因かもしれない。



購入性向そのものの値は数倍の差があるものの、ボカロ楽曲、一般個人の製作販売楽曲いずれも、主に若年層、とりわけ学生がその市場を支えていることが分かる。これらのジャンルが今後市場を拡大していくか否かは、ひとえにこの層がカギを握っている。また同時に、現在支えている年齢層が歳を経た際、引き続き手に取り購入ボタンを押すことができるような楽曲も、ボカロ・個人製作において必要かもしれない。


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