静かに、確実に浸透するスマホ達…家の中と外、何を使って音楽を聴く?(2014年)(最新)

2014/03/20 08:30

音楽に慣れ親しみ、市場の活性化に貢献してもらうためには、音楽に触れる機会が多ければ多いほど良い。それでは普段人々はどのようなツールを使い、音楽を視聴しているのだろうか。日本レコード協会が2014年3月17日付で発表した最新の調査結果資料「音楽メディアユーザー実態調査 2013年版(概要版)」をもとに、その実態を探っていくことにする(【発表リリース:2013年度「音楽メディアユーザー実態調査」報告書公表】)。

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家の中ではパソコンメイン


調査対象母集団の要項は先行する記事【CDの購入・レンタル性向をグラフ化してみる】を参照のこと。

人が音楽を聴くための機器は数多く存在する。カセットテープレコーダー、CDプレイヤー、DAP(digital audio player、iPodなどのデジタル携帯オーディオプレイヤー)、さらにはカーステレオやパソコン、携帯電話の類も利用できる。昨今では携帯電話の中でもスマートフォンをDAP代わりに使う人も増えている(電気消費量が大きいのが難点だが)。それでは実際にどのような機器が用いられているのだろうか。聴く場面を家の中と外で区分して、それぞれにおいて使っている機器を複数回答で聞いた結果が次以降のグラフ。まずは家の中における視聴で用いる機器を挙げてもらった。

↑ 家の中で音楽を視聴する機器(複数回答、一部)
↑ 家の中で音楽を視聴する機器(複数回答、一部)

家の中でもっとも多く使われているのはパソコン。しかもCDやDVDスロットに媒体を入れて聴くスタイルをしている人が5割強確認できる。そして同じパソコンで音源ファイルを再生している人は4割近く。調査がインターネット経由で行われたことも一因だが、パソコンが多分にメディアプレイヤーを兼ねている状況がうかがえる。そして家の中で次いで多いのはDAP、コンポ型ステレオ、CDラジカセと続く。iPhoneやAndroidなどのスマートフォン、さらにはタブレット機を音楽視聴用機材として使っている人もいる。

前年分、2012年からの変移を見ると、パソコンやDAP、CDラジカセなどこれまで多く使われていた機器の利用率が一様に減る一方、携帯型情報端末として急速に普及しつつあるスマートフォンとタブレットにおいて、利用性向が大きく上昇している。これらの利用絶対値はまだまだ低いものの、機器そのものの普及に伴い「全部これ一つでやってしまおう」という機能の集約化的な利用スタイルが進んでいることがうかがえる。

家の外ではDAPとカーステレオ、スマホも大いに伸びる


続いて家の外における視聴機器。

↑ 家の外で音楽を視聴する機器(複数回答)
↑ 家の外で音楽を視聴する機器(複数回答)

家の外になると、持ち運びができないパソコンは回答から姿を消す。そしてもっとも多いのはDAP。元々携帯が容易でいつでも聴けるようにした機器なのだから、当然の話ではある。そして次いでカーステレオがついている。これは自動車を運転する際の視聴を想定して回答しているのだろう。また家の外となると、iPhoneやAndroid携帯、従来型携帯電話(一般携帯電話、フィーチャーフォン)のように、携帯電話を音楽再生・視聴機器として用いる人も目立つようになる。ただし持ち運び機器としてはDAPが圧倒的で、普段使っている携帯電話の類は「今のところ」少数派でしかない。

経年変化を見ると、家の中同様に既存の回答率が高い機器は押し並べて利用性向を減らし、やはりスマートフォンとタブレット機が上昇している。家の中と同じく、「万能なスマートフォンなどに全部お任せ」とばかりに、外における音楽視聴もスマートフォンに一任する人が増えている様子がうかがえる(他メディアとの間で音楽ファイルのやり取りをしなくても良いのも一因だろう)。外での利用の場合は、何よりも余計な荷物にならないのが受け入れられていると考えられる。上記の通り電気の消費問題があるものの、このままではDAPですらその役割を食われてしまうかもしれない。

他方、家の中の回答でも見られたことだが、「再生機器を持っていない」とする回答率が増えている点には注意する必要がある。これは見方を変えれば、自ら能動的に音楽を聴く姿勢を見せていない、聴くつもりがない人が増えていることを意味する。

特に「家の外」の回答率の高さは注目すべきで、何らかの携帯電話の普及率が少なく見積もっても8割に達していることを考えれば、「従来型携帯電話なりスマートフォンは持っているが、音楽視聴用として使ったことはない」との事例が多数に及ぶことになる。「外に出てまで積極的に音楽を聴くつもりない」との姿勢は、音楽に対する消極性・無関心さを多分に覚える。その値の増加は、大きな変化ではないが、「音楽そのもの離れ」を示す一端として、留意すべきものだろう。


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