「マスメディア以外にもネットなどを駆使して多方面から情報を収集した」62.1%、「しておけばよかった」19.3%…震災での情報関連行動の実態と反省度

2013/03/15 11:30

高齢者によるインターネットでの情報収集ネットエイジアは2013年3月5日、1都3県(首都圏)在住者による東日本大地震・震災(以後「震災」)における行動、及びその行動に対する振り返りに関する調査結果を発表した。それによると調査対象母集団においては、震災時に「テレビや新聞などのマスメディアだけでなく、インターネット経由の情報などもあわせ、多方面から情報を収集していた」人は62.1%に達していたことが分かった。また震災時にそれを果たせず、今の時点で「しておけばよかった」と後悔している人は19.3%に登っている。ただし世代間で後悔している人の差はほとんどなく、震災を機にメディアへの接触スタイルにおける世代間格差は縮みそうにないことも見て取れる(【発表リリース】)。

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今調査は2012年12月3日から11日に対し、携帯電話を用いたインターネット経由で、1都3県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)に住む人のうち、20-49歳の男女に向けて行われたもので、有効回答数は1200人。男女比、10歳区切りの世代構成比は均等割り当て。

【震災時のデマ情報の浸透とその打ち消し情報の広まりをグラフ化してみる(2011年版情報通信白書より)】【直後はラジオと口コミ、そして地上波テレビと携帯電話…震災被災地のメディア評価の変遷】などにあるように、震災の際には情報が錯そうし、多くのデマや煽動が流れ、多数の人が判断を誤らせることとなった。また通常の災害や事件などで起きる同様の状況と異なり、少なからずのデマは発信源が特定されている。しかし当事者の情報拡散における影響力や開き直りなどから、通常の「発信源が特定できずに世の中に浸透するタイプの偽情報」以上にタチは悪く、いまだにその影響が続き、新たな偽情報や煽動が流されている。結果として今まで以上に一人一人が、正しい情報源の確保や精査能力を求められる時代となっているのが現状。

さて震災時における情報周りの行動で、どのような対応が出来、事前の準備を活かせただろうか。列挙した行為に対して「行うことが出来た」と「やるべき、出来るべきなのに出来なかった、しておけばよかったと後悔している。次の機会には備えておきたい」か否かについて、回答者自身の実態を尋ねた結果が次のグラフ。

↑ 震災における情報関連行動の実態と反省(複数回答)
↑ 震災における情報関連行動の実態と反省(複数回答)

もっとも多くの人が実践できたとする行為は「マスメディアだけでなく、インターネット経由の情報などもあわせ、多方面から情報を収集していた」で62.1%に達していた。今アンケートが携帯電話を用いたインターネット経由によるものであることを考えると、ある意味当然の値といえる。一方それを実践できず、反省している人は19.3%。2割近くの人が「マスメディアに頼り過ぎ、結果として振り回された」と感じている。

次いで多い実践率を見せるのは「情報はよく確認してから取り入れた」で54.4%。トップの「ネットからも情報を入手」を果たしても、それが正しいか否かを精査してからでないと、判断材料として使うのはリスクが高すぎる。混乱した状態で流れる情報には、流言の類も少なくないからだ。しかしこちらについて「できなかった。反省している」の回答率は21.9%とやや高め。

今般震災では大規模な災害だったこともあり、公的機関ですら混乱していたことに加え、当時の政府の政務能力に多分な問題があったことから、公的機関の情報でさえも問題視すべきものが少なからず見受けられた。そのため、公的情報だけでなく、多方面からの情報収集も必要な事例が多々あったものの、それを果たせた人は42.0%に留まっていた。

デジタル系の項目に限ると、GPS機能付き携帯保有は比較的多く、「するべきだった」との回答は少なめ。必然性はそれほどには無いようだ。またソーシャルメディアの積極活用は18.7%でしかなく、「反省し、今後は使いたい」とする人も1割に届かない。ソーシャルメディアの貢献はいまだに低い。

これらの項目のうち上位2つ(半数超え)と「ソーシャルメディアの積極活用」の3項目に関して、性別・世代別に再集計をしたのが次のグラフ。それぞれの属性における、震災時の情報への姿勢が見えてくる。

↑ 震災における情報関連行動の実態と反省(複数回答、属性別、一部)
↑ 震災における情報関連行動の実態と反省(複数回答、属性別、一部)

多様な他調査結果にもある通り、インターネット関連の項目は概して男性・若年層、ソーシャルメディアの項目は女性・若年層が高い実行率を示している。一方で情報を精査してから取り入れたという人は、歳を経た人の方が回答率が高い。若年層ほどネット経由で情報を多方面から仕入れるものの、よく確かめもせずに再配布・拡散してしまい、デマや偽情報の類も短期間に広範囲へと広めてしまうリスクを持ち合わせていることがうかがえる。

気になるのはこれらの項目において「しておけばよかった。反省し、次には手掛けたい・積極的に行いたい」とする回答率に関し、性別・世代別の差異がほとんど見られないこと。かろうじて「ソーシャルメディアの積極活用」の点で、女性よりも実践率の低かった男性が、「反省し備えたい」とする意見が高い程度。見方を変えれば若年層は「情報の精査をしなくてもよい」、壮齢層は「インターネットやソーシャルメディアを使わなくてもかまわない」とする意見の持ち主が多数の比率存在していることになる。

世代による情報格差は避けたいところではあるが、元々各世代のデジタル系情報への姿勢が異なることから、仕方がないのかもしれない。

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