「映画館離れ」なのか「映画離れ」なのかを考えてみる

2013/03/15 07:55

映画館ライフメディアのリサーチバンクは2013年2月27日、映画に関する調査結果を発表した。今調査はこの数年間毎年一回、ほぼ同一条件で行われており、映画鑑賞に関連した変化を確認するのに適したデータを得ることができる。そこで今回は直近の2013年分も含めた3年間における、映画そのものの観賞の有無やその頻度、そして映画鑑賞のスタイルの変化について見ていくことにする(【発表リリース】)。

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今調査のうち2013年分は同年2月15日から20日にかけて10-60代の男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1397人。男女比・10歳単位での世代構成はほぼ均等割り当て。2012年・2011年分もほぼ同一条件で行われており、比較対象が可能な値といえる。

以前【映画を月一以上で観る人約1/3、ただしメディアは映画館よりも地上波テレビ】で、2013年時点における「映画を観る頻度(媒体問わず)」を確認した。この調査項目につき、比較ができる結果が公開されている2011年分までをさかのぼり、グラフにまとめたのが次の図。わずか2年の経過でここまで如実に「映画離れ」が進んでいるとは、少々驚きである。

↑ 映画を観る頻度(媒体問わず)
↑ 映画を観る頻度(媒体問わず)

2011年時点では「映画は観ない人」は3.9%でしかなく、月1回以上観る人も49.5%居た。しかし2013年ではそれぞれ9.4%・35.2%となり、「観ない人が増えた」「観る人も頻度が減った」と観賞傾向そのものが減退しているのが分かる。

「映画館離れは良く耳にする。テレビでの鑑賞が増えているのでは?」「インターネットでの映画鑑賞が増えているのだろう」とする意見もあるかもしれない。結果としては次のグラフの通り。

↑ どのようにして映画を鑑賞したか(「映画は観ない」以外対象)(複数回答)
↑ どのようにして映画を鑑賞したか(「映画は観ない」以外対象)(複数回答)

地上波のテレビ放送での鑑賞、CSなどの有料放送はほぼ横ばい。それ以外は押し並べて減少している。映画館はともあれ、レンタルや購入、さらにはインターネットの無料視聴サービスまで減っているのには、意外さを覚えざるを得ない。かろうじてインターネットの有料視聴サービスが増加しているが、これは元々値が小さかったことが多分の要因とも考えられる(要は「ぶれ」の可能性が高い)。

映画館さらなる確証を得るには、少なくとももう1、2年データを積み重ね検証する必要がある。しかし少なくとも現時点では、「映画館離れ」ではなく「映画離れ」が進んでいるとの言葉を用いた方が、より現実を指し示すのに適していそう。一方、今データだけでは「なぜそのような動きが起きているのか」までは検証不可能。他の娯楽に興味が移ったからなのか、あるいは映画そのものの魅力が(相対的、あるいは絶対的に)減退しているのか、単にヒット作に恵まれなかったからなのか。色々と思い当たる節はあるが……。

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