料理の決め方で大きく変わる、レシピ検索のキーワード

2013/03/14 14:45

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レシピ検索マルハニチロホールディングスは2013年2月27日、料理レシピに関する調査結果を発表した。それによると自宅で週一以上の頻度で夕食を作る女性から成る調査母体のうち、料理レシピをインターネットで検索している人においては、レシピ検索の際に使うキーワードとしてもっとも多くの人が用いているのは「食材名」だった。検索者の約3/4が使っている。次いで「具体的な料理名」「料理方法」が続いている。一方、レシピの検索タイミングが「料理決定前」と「料理決定後」とで異なる場合、検索のキーワードの傾向が大きく変わる傾向が確認されている(【発表リリース一覧ページから「料理レシピに関する調査」】)。


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今調査は2013年1月18日から23日にかけて携帯電話を用いたインターネット経由で、週に1日以上自宅で夕食を作る20-59歳の女性に対して行われたもので、有効回答数は1000人。世代構成比は20代・30代・40代・50代で均等割り当て。調査実施機関はネットエイジア。

先に【料理にレシピを使う女性約8割、しかしネットで検索するのは……】で記した通り、今調査対象母集団では8割強の人がレシピを使って料理をしていると答えている。そして約3/4はインターネット上で料理レシピを検索する。

↑ インターネットで料理レシピを検索する頻度(再録)
↑ インターネットで料理レシピを検索する頻度(再録)

それでは料理レシピを検索する際、どのようなキーワードを用いるのだろうか。複数回答で聞いたところ、最上位についたのは「食材名」だった。75.1%の人が「じゃが芋」「白菜」「豚ブロック」などのような、食材名で検索している。

↑ インターネットでレシピを検索する際の検索ワード(複数回答、レシピ検索者限定)
↑ インターネットでレシピを検索する際の検索ワード(複数回答、レシピ検索者限定)

先に別記事で解説したが、料理のレシピを選ぶ基準として、「簡単」の次に高い回答率として「手元や身近にある食材で作れる」が挙げられている。使える食材から何か自分の知らない、新しい、あるいは既知ではあるが応用的な料理が作れないかと検索する様子が想像できる。

↑ 料理レシピを選ぶ際の基準(複数回答、レシピ利用者限定)(再録)
↑ 料理レシピを選ぶ際の基準(複数回答、レシピ利用者限定)(再録)

次いで多いのは「具体的な料理名」。例えば「ハヤシライス」「八宝菜」「筑前煮」のような料理名を検索ワードとして用い、検索結果の中から自分の需要に合ったものを選んでいくという切り口。この場合は多分に、「この料理が食べたい」という願望が最優先されている。トップの「食材名」とは異なるプロセス。

第3位以降は回答率がグンと落ちるが、「料理方法」「料理ジャンル」と続いている。前者は例えば「天ぷら系のものが食べたいので揚げ物で……」や「油が使えないので蒸かした料理で何かないだろうか」という具合。後者は「パスタ系」「焼き飯系」というあたりか。

「イベント名」とは多少分かりにくいが、これは主に季節の行事を意味する。例えば「クリスマス」「ひなまつり」「運動会」といった具合。そのイベントならではの料理を探す時に、そのキーワードを用いる次第。

最上位の2項目「食材名」「具体的な料理名」で検索する時の状況を推測したが、次のグラフではその推測が的を射ていることが分かる。これはレシピを探すタイミングが作りたい料理の決定後か、決定前か(つまり料理そのものがまだ決まっていない時点で検索をする)別に、検索ワードを尋ねたもの。

↑ インターネットでレシピを検索する際の検索ワード(複数回答、レシピ検索者限定)(探すタイミング別)
↑ インターネットでレシピを検索する際の検索ワード(複数回答、レシピ検索者限定)(探すタイミング別)

料理そのものを決定する前にレシピ検索をすることが多い人は「食材名」をキーワードにする場合が多い。上記にある通り、手元の食材を基に何か作れないかと探すパターンが多いからに他ならない。ある程度の料理は頭にイメージできているだろうが、検索の結果思いもつかなかったレシピと遭遇できるかもしれない。

他方、料理そのものを決めた後にレシピを探すことが多い人は「具体的な料理名」をキーワードに用いる人が圧倒的。特定の料理レシピを探すために検索をしているのだから、当然といえば当然の話。また「料理方法」もわずかだが「料理決定前に検索」よりも高い値を示しており、作りたい料理の調理方法の確認、あるいは別の料理の仕方を模索すべく、検索をしていることが分かる。

「検索サイトやレシピサイトを使う」「レシピを探す」と同じ目的・使用ツールでも、その目的次第で検索キーワードは大きく異なってくる。人の需要を如実に表す検索行為の、奥深さの一端を知ることが出来る結果といえよう。


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