音楽好きな若年層、音楽を買ったきっかけは「アーティスト買い」「テレビで気に入って」そして「動画共有サイトで試聴して」

2013/03/03 14:00

音楽試聴東京工芸大学は2013年2月26日、音楽の視聴性向やいわゆる「ボーカロイド」に関する調査結果を発表した。それによると音楽を聴くことが好きな若年層においては、もっとも好かれているジャンルは「ポップス・J-POP」であることが分かった。8割以上の人が好みであると回答している。一方、過去一年間に音楽関連のコンテンツを購入した際のきっかけとしては「好きなアーティストの新譜が出た」を挙げる人が最多回答率の5割近くを占め、次いで「ラジオやテレビで見聞きして気に入って」「動画共有サイトで試聴して」が続いている(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2013年1月28日から30日にかけて、「音楽を聴くことが好き」とした12-39歳の男女に対し、携帯電話を用いたインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は1対1、世代構成比は10代・20代前半・同後半・30代前半・同後半で100人ずつ均等割り当て。調査実施機関はネットエイジア。「音楽試聴が好き」との条件付けのため、世間一般の調査対象母集団と比べ、回答には多少の音楽性向における偏りが生じていることを留意する必要がある。

VOCALOID(ボーカロイド)とは、ヤマハが開発した音符と歌詞を入力するだけで歌声を作成することができる歌声合成技術、および、その技術を応用したソフトウェアの総称。さらにはその技術が用いられている商品に設定されているキャラクター(例えば初音ミク)を指す場合もある。

まずは回答者の音楽の趣向について。好きな音楽のジャンルを複数回答で聞いたところ、最上位についたのは「ポップス・J-POP」だった。83.0%の人が同意を示している(今調査対象母集団は「音楽試聴が好き」が前提なので、「好きなジャンルは無い」はありえない)。

↑ 好きな音楽のジャンル(複数回答)
↑ 好きな音楽のジャンル(複数回答)

回答層が若年層なのも一因だが、第2位に「アニメソング」、第3位に「ロック」が入っているあたりも合わせ、若者向けのジャンルで上位が占められている。また今調査の主テーマである「ボカロ曲」(ボーカロイドによる曲)が2割近い支持を集めているのもポイント。

それではそれら好きなジャンルが中心になるであろう、音楽の購入(物理メディアに限らず)をするきっかけとなった事象には何があるだろうか。こちらも複数回答で聞いたものだが、最上位についた項目は「好きなアーティストの新譜が出て」だった。48.5%の人が同意を示している。

↑ 最近1年間に音楽を購入するきっかけとなったもの(複数回答)
↑ 最近1年間に音楽を購入するきっかけとなったもの(複数回答)

漫画や小説などと同様、作り手・歌い手にほれ込んで「アーティスト買い」をする人が約5割。ファン行動的なものと考えれば、十分納得はできる。一方第2位の「ラジオやテレビで聴いて気に入って」は、特定のアーティストに限らず、曲そのものが気に入った事例。あるいはテレビドラマなどの主題歌として作られ、何度も耳にしているうちに気になる存在となった、というパターンもあるに違いない。

次いで多いのは「動画共有サイトで試聴して」。企業や番組、アーティスト単位で動画共有サイトにアカウントを持ち、試聴用プロモーション動画をアップロードする時代。【CD以外で音楽を楽しむサービス、トップは「YouTube」】などの調査結果にもある通り、動画共有サイトは音楽試聴(視聴)の場としての役割も果たしつつある。今調査項目で「購入したきっかけ」の第3位についたことは、音楽市場に一定以上の影響力を持っていることを裏付けることにもなる。

興味深いのは若年層からなる調査対象母集団内においても、細かい世代別で回答性向に違いが出ていること。

↑ 最近1年間に音楽を購入するきっかけとなったもの(複数回答)(一部、世代別)
↑ 最近1年間に音楽を購入するきっかけとなったもの(複数回答)(一部、世代別)

いわゆる「アーティスト買い」は若年層、特に10代-20代前半ほど強い傾向がある。そして「動画共有サイトで試聴」したことをきっかけとする層も、やはり若年層の方が強い。これはそもそも論としてYouTubeなどの動画共有サイトで試聴する行動そのものが、若年層に多くみられることを考えれば、道理が通る。

また、10代-20代前半という世代に限れば、動画共有サイトの音楽購入への影響力は、ラジオやテレビと同程度という解釈もできる。もちろん今件は「音楽好き」という調査対象母集団内での結果で、世間一般の動向とは多少異なるものの、元々音楽が好きでない人は音楽関連のコンテンツを購入する機会がほとんど無いことを考えれば、音楽コンテンツを販売する側としては、気になる結果には違いあるまい。

また、「直近1年間に音楽を購入せず」の回答率が高年齢、見方を変えれば懐に余裕がある世代ほど増えているのも気になる動きとして、覚えておくべきだろう。

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