自動車メーカーの攻勢が目立つ、ユーキャンは季節柄大躍進(民放テレビCM動向:2013年1月分)

2013/03/02 14:00

ゼータ・ブリッジは2013年2月28日、2013年1月度における関東民放5放送局(いわゆるキー局)のテレビCMオンラインランキングを発表した。それによるとCMの放送回数がもっとも多かった企業・団体は花王だった。また、商品別オンエアランキングなどを合わせ見ると、グリーやエヌ・ティ・ティ・ドコモ、、ソフトバンクモバイルなど、携帯電話関連企業が大きく躍進しているようすがうかがえる。また自動車関連企業も複数顔をのぞかせている([発表リリース])。

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データの取得場所の解説、各種データの意味、さらには今件記事が関東地域のみを対象としている件についての説明は、一連の記事まとめ【定期更新記事:関東民放テレビCM動向(ゼータ・ブリッジ)】にある。そちらで確認を入れてほしい。

発表資料には多種多彩なデータが掲載されているが、そのうち企業別オンエアランキング(放送回数順位)の中から上位10位を抽出したのが次のグラフ。

↑ 企業別放送回数ランキング(2013年1月、上位10位)
↑ 企業別放送回数ランキング(2013年1月、上位10位)

ビデオリサーチコムハウスのデータを元にした記事【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(1)花王】などで解説しているが、花王は夏期はやや落ち込みを見せたあとに年末まで攻勢をかけ、1月に大きく出稿量を減らす傾向があった。昨年2012年も秋口以降放送量が増えていたことから、過去と同じように今回月は減らすものと思われたが、今年は1月でも出稿量をさほど減らさず、相対的に順位を上げ、トップの座に返り咲いた。出稿傾向に変化が生じているようだ。

今回月は【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(3)ハウス食品】で触れている、フリースポット広告で有名な興和(コーワ)は第6位、ハウス食品は第8位の位置についている。一部大手企業が出稿量を増やす一方で、全体としてはすみからすみまで好調ばかり、とも言い切れないようである。

常連組となった携帯電話向けサービスの事業会社では、グリーやディー・エヌ・エーがトップテン入り。また自動車関連企業でもトヨタ自動車が第3位、日産自動車が第5位に位置しており、盛り上がりを見せている。【新聞やテレビなどへの業種別広告費推移をグラフ化してみる(2012年版・電通資料ベース)】で解説した、自動車・関連品項目での対テレビ広告費の増加が、改めて実感できる。

↑ 4大既存メディアにおける業種別広告費(2012年、前年比)(テレビ)(再録)
↑ 4大既存メディアにおける業種別広告費(2012年、前年比)(テレビ)(再録)

これら上位10位の企業におけるCM出稿を、テレビ局ごとにグラフ化したのが次の図。テレビ局の並びが、地デジ化した後の順番に変更されていることに注意してほしい。

↑ 企業別放送回数ランキング(2013年1月、上位10位)(局別)
↑ 企業別放送回数ランキング(2013年1月、上位10位)(局別)

企業別トップについた花王は、日本テレビとフジテレビへの出稿が多め。これは以前から伝えている通り、同社の元来からの方針、あるいは提供番組による半固定化の動きで、特に変わった雰囲気は無い。

携帯コンテンツ配信企業2社を比較すると、グリーはTBSが最多、テレビ朝日とテレビ東京がそれなり、他の2社は少量。一方ディー・エヌ・エーは日本テレビが最多で、テレビ朝日が続き、その他3社は少量。両社の広報戦略の違いが見え隠れしているようで、興味深い。

他方、トヨタ自動車はほぼすべての局に分け隔てなく広告を出している。同社の「できるだけ多くの層に」という意図が見て取れる(インフラ系、購入層が幅広い商品を取り扱う企業に、この傾向が強い)。

最後に、企業別ではなく個別商品別のランキングは次の通りとなる。

↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2013年1月)
↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2013年1月)

企業別ランキングでは第2位に収まった通信教育のユーキャンが、商品別でも同じ順位を維持し、大量のCMを投入したことが分かる。これはキリのよい年初めの1月に、心機一転、新たな資格取得を目指してほしいという提案的アプローチによるもので、昨年1月でも同様の動きを示していた。今年は長澤まさみ嬢などが登場するシリーズに加え、AKB48の面々が資格取得に挑戦する「AKB チャレンジ ユーキャン」も投入され、大いに盛り上がりを見せている。

↑ 長澤まさみ嬢などが登場するユーキャンのCMに関する記者会見映像(時事公式)。
↑ 長澤まさみ嬢などが登場するユーキャンのCMに関する記者会見映像(時事公式)。


↑ AKB チャレンジ ユーキャン。
↑ AKB チャレンジ ユーキャン。【直接リンクはこちら】

一方、携帯関連では常連のグリーやディー・エヌ・エーの他、エヌ・ティ・ティ・ドコモの「応援学割」の姿も見える。

↑ 料金「ドコモ田家 応援学割」篇
↑ 料金「ドコモ田家 応援学割」篇(公式)。

同社のイメージキャラクタ「ドコモダケ」を擬人化した「ドコモ田家」のドラマ仕立てのCMで、イメージ戦略的な様相が強い。今シリーズは今後も展開が続きそうである。

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