自動車の国内需要をグラフ化してみる(最新)

2019/03/27 05:15

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2019-0326日本自動車工業会は2018年3月25日、2018年度における新車の販売台数(一部推定による見込み)と2019年度の見通しを発表した。それによると2018年度の自動車(四輪車)の需要は532.8万台・前年度比プラス2.5%の実績(見込み)を示した一方、2019年度には522.3万台・前年度比マイナス2.0%の縮小を見せる予想を算出したことが明らかになった。2019年度における減少理由は排ガス規制強化の駆け込み需要からの反落や建設需要の落ち着き、およびドライバー不足の深刻化で普通トラックが、排ガス規制強化の駆け込み需要からの反落や法人の買い替え需要の一巡で小型トラックが、買い替え需要が一巡することや小規模商店や農家世帯の減少等の構造的な要因で軽トラックが減るためと説明している。また軽四輪車も景気拡大傾向が緩まり需要の押し下げが起きるため、大きな減少幅が生じるとの予想が確認できる(【発表リリース:2019年度年(平成31年度)自動車国内需要見通し】)。

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リリースなどによると2018年度の需要結果(見込み)、そして2019年度の需要予想の概要は次の通りとなる。2018年度は地震、豪雨、台風などの大規模災害による影響はあったものの、緩やかな景気拡大、新型車効果などにより、前年度を上回る結果が見込まれている。一方で2019年度は景況感の縮退や購入サイドの構造的要因、買い替え需要の一巡などで車種を問わずに減退する予想が立てられている。

↑ 自動車国内需要実績(車種別、万台)(2018年度)
↑ 自動車国内需要実績(車種別、万台)(2018年度)

↑ 自動車国内需要(前年度比、車種別)
↑ 自動車国内需要(前年度比、車種別)

今回のリリースも含め過去の報告書のデータを検証することで、1989年度以降の各種値を取得できる。そこでそのうち自動車について、グラフ化を行い需要動向を確認する。まずは全体の単純推移。

↑ 自動車国内需要(台)
↑ 自動車国内需要(台)

この後の各種グラフにもいえることだが、2003年に計測方法の変更(登録車の分類基準を、シャシーベースからナンバーベースに変えた)が行われており、2002年度の値が一部空欄になっているなど、データの完全な連続性は無い。特にトラックで差異が大きく生じているので注意が必要となる。しかしその非連続性を考慮しても、日本国内における新規自動車の需要は漸減していたことが把握できる。

とりわけ金融危機以降は大きく低迷し、震災がさらに畳み掛ける形となっている。しかしその翌年の2012年度では需要は反転する形で盛り上がりを見せる。水準としては2007年のそれに近い値にまで戻しており、特異な動きだった。その後も増加は続くが、2013年度をピークに失速。2015年度は税制関連のマイナス要因が多々あり、金融危機当時に迫る水準にまで落ち込んでしまう。

2016年度以降は新型車の盛況ぶりを受けてやや持ち直しを見せているが、中長期の動向としては誤差の領域でしか無く、トレンドの転換を見出すまでにはやや弱い。

続いてこれを主要車種別に分けたもの、さらに車種別の需要推移、そして2018年度における自動車需要の各車種別割合を前年比でグラフ化する。上記の通りカウント形式の変更で2002年度分は空白になっているので注意が必要。

↑ 自動車需要台数(車種別、台)
↑ 自動車需要台数(車種別、台)

↑ 自動車国内需要前年度比(車種別)
↑ 自動車国内需要前年度比(車種別)

↑ 自動車需要(比率、車種別)(2018年度)
↑ 自動車需要(比率、車種別)(2018年度)

昨今の燃料費高騰のあおり、さらには経費の削減(要求)、自動車利用状況における利用人数の減少(≒少子化・核家族化・少世帯人数化)などもあり、燃料コストを低く抑えられるコンパクトな軽自動車が、他車種と比べて高い伸び率を示している。ただし2014年度以降は消費税率の引上げ、さらには軽自動車税の引き上げで需要を抑えられる形となり、2016年度では前年度比でマイナス6.6%もの減退を示す形となった。2018年度では景気感の堅調さや新型車効果で需要が押し上げられ、プラスを示している。



余談となるが、各年の自動車需要全体に占める、普通・小型四輪車と軽四輪車、つまり普通・小型自動車と軽自動車の比率の推移をグラフ化すると次の通りとなる。

↑ 自動車の国内需要全体に占める普通・小型自動車と軽自動車の比率
↑ 自動車の国内需要全体に占める普通・小型自動車と軽自動車の比率

↑ 自動車の国内需要全体に占める普通・小型自動車と軽自動車の比率(2001年度以降)
↑ 自動車の国内需要全体に占める普通・小型自動車と軽自動車の比率(2001年度以降)

多少の凸凹はあるが、普通・小型がほぼ横ばいなのに対し、軽は一様に上昇を続けている。2010年度以降は普通・小型が減退にかじ取りを変えたのも目に留まる。他方、2015年度から2016年度がこれまでのトレンドをくつがえすような動きを示したのは、軽自動車税の引き上げに伴い需要台数が減少した、さらに2016年度では燃費問題が生じたからに他ならない。

とはいえ大きな需要変化の流れを変えるとは考えにくい。軽の需要はどこまで伸び、自動車全体の需要のどれほどまでを占めるようになるのだろうか。


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