2013年1月度外食産業売上はマイナス2.2%・雪が客足を遠のかせる、一部企業の戦略転換も影響

2013/02/26 15:45

日本フードサービス協会は2013年2月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2013年1月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でマイナス2.2%となり、先月から継続して前年同月を下回った。天候が荒れて客数が減少、さらには客単価も不調でマイナスとなり、結果として売り上げも前年同月に及ばなかった(【発表リリースページ】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が219、店舗数は3万2385店舗。今月は前月と比較して事業社数は増加、店舗数も増加している。

全業態すべてを合わせた2013年1月度売り上げ状況は、前年同月比で97.8%と前年同月を下回った。今回月は前年同月と比べて休日が1日少なく、首都圏における成人の日の大雪に代表されるように、全国的な低温と大雪が襲い、これが客足を遠のかせることとなった。また主にファストフードで戦略転換のさなかにある企業を中心に客単価が大きく減少し、これが売上高の頭を押さえる結果を導いてしまっている。

業態別ではファストフードが先月から続いてマイナス。天候の大幅な悪化で熱モノを容易にイメージできる麺類以外は客数が大幅に減少。さらに客単価も大きく減り、結果として売り上げもマイナスに。特にハンバーガー系・コーヒースタンド系が属する洋風で、売り上げがマイナス9.8%と大きく落ち込んでいる。牛丼チェーン店が含まれている「和風」では、「売上97.5%」「客数91.7%」「客単価106.4%」。新メニューの展開による客単価の上昇は継続中だが、やはり天候の悪さが客足の遠のき具合に一層の拍車をかけ、売上の足を引っ張ることとなった。

ファミリーレストラン部門はプラス。焼肉部門は今月では前年同月比でプラス17.4%と上げ幅を拡大している。客数増加がプラス13.8%と大きめなことから、昨年の風評被害の反動が未だに一部残っているようだ。

全店データ
↑ 全店データ

寒さと降雪で
客足は大きく減少。
一部企業の戦略転換過程での
足踏みが大きく下落に影響。
震災によって発生、加速した消費者の自粛・倹約シフト、食品の安全に関する問題などの二次的影響(風評、扇動によるもの含む)は、消費者・提供側双方の懸念材料として、現在も進行中。外食産業にとっては深刻な問題であり、中長期的な客数・客単価が懸念されている。

また「焼き肉」業界では震災による風評被害に加えて畳み掛けるように、個別業態の動向を大きく揺るがす事象「牛レバー生食問題」も発生し(【厚生労働省発「牛レバーを生食するのは、やめましょう」】)、そのインパクトの大きさは、形跡が未だに売上高に反映されていると推測できるほど。この「焼肉」に限らず外食産業は食品を取り扱う事業である以上、どのセクターでも似たような事象の発生による、売り上げの激変はリスク要因としてありうるため、留意が必要となる。

震災を経て、すでに各種プロモーションなどで新たな歩みを進めている企業・業態も多い。他業種との共同企画による活性化試行も珍しいものでは無くなった。確実に変化を遂げた消費者の生活・消費スタイル(特に中高齢層の動向に注目が集まる)、そして影響を及ぼし得る電力需給問題に、外食産業がどのような対策を講じていくのか。各社とも尽力は続けているが、大きく時節が変貌を遂げる今においては、これまで以上の努力と知恵が無ければ、業績の底上げどころか維持もままならない。

また先日【コンビニエンスストアの商品構成別売上推移をグラフ化してみる(2012年12月分まで反映)】でも指摘した通り、中食志向の浸透を背景に、コンビニの日配食品が外食利用層に影響を与えている(顧客の獲得競争)可能性も含め、他業種との顧客の競合も激化していくことが予想される。

今後も各外食店の動向、各企業の力量や発想力に注目したいところだ。

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