「たのしい幼稚園」以外は減少止まらず、「小学1年生」-「小学6年生」などの部数動向(2012年10-12月)

2013/03/05 08:45

2013年2月25日に公開した記事【少年・男性向けコミック誌の部数変化をグラフ化してみる(2012年10月-12月データ)】をはじめ複数の記事で、【社団法人日本雑誌協会】が2013年2月19日に同協会データベース上に公開した、2012年10月から12月分の主要定期発刊誌「印刷証明付き部数」を用い、グラフを生成しその状況の精査を行った。一方、【「小学五年生」「小学六年生」が休刊・来年春に学習まんが誌「GAKUMANPLUS」を創刊へ】、そして【「小学三年生」「小学四年生」来年2月売り号で休刊】で報じている通り、「小学五年生」「小学六年生」はすでに休刊・「小学三年生」「小学四年生」も昨年の2012年2月売り号で休刊してしまった。現行で刊行しているのは「小学一年生」「小学二年生」のみとなる。そこで今回は前四半期のデータ更新時同様に、2008年春以降の「小学一年生」-「小学六年生」などの部数推移に加え、一部幼稚園児向け雑誌も含め、グラフ化と状況の確認を行うことにする。

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データの取得場所の解説、「印刷証明付部数」など用語の説明、諸般注意事項は一連の記事まとめ記事【定期更新記事:雑誌印刷証明付部数動向(日本雑誌協会)】で説明されている。そちらで確認をしてほしい。

2008年4-6月以降3か月単位で「小学一年生」-「小学六年生」の「印刷証明付き部数」の推移を示したのが次のグラフ。「小学五年生」「小学六年生」は休刊により、2009年7月-9月のデータが最後となっている。また「小学三年生」「小学四年生」も2012年2月売り号で休刊しており、部数データの提供も2011年10-12月の時点でストップしてしまった。さらに「GAKUMANPLUS」は名前だけで判断すると今件記事からは除外されるのだが、「小学五年生」「小学六年生」の統合・刷新版の立ち位置にあるため、あえて反映させている(こちらもすでに休刊済み)。

↑ 小学一年生-六年生の印刷証明付き部数推移(2012年10-12月期まで対応)
↑ 小学一年生-六年生の印刷証明付き部数推移(2012年10-12月期まで対応)

学年が上がるにつれて学習学年誌から離れる(他の雑誌・媒体に目が移る)のは容易に想像ができるが、それにも増して「小学五年生」「小学六年生」が部数的に元々かなり危ない領域に達して「いた」ことが確認できる。そして、同じような流れを「小学三年生」「小学四年生」も見せており、動向が懸念されていた。その懸念通り両誌とも、「小学五年生」「小学六年生」と同じ道をたどることとなった。

一方で「小学一年生」「小学二年生」はいわゆる季節変動によるぶれも大きいが、それなりに部数を示していたものの、2010年以降は下値を模索中。一時立ち直りの気配も見られたが、今四半期では下落。前年同期比でそれぞれマイナス23.5%・マイナス7.8%という、好ましくない値を示している。過去の事例からは「5万部が最終防衛ライン」に見えるが、「小学二年生」はそれに迫りつつある。

同一ジャンルでの継続確認誌が2誌「小学一年生」「小学二年生」のみというのはあまりにも物足りない。そのため「その他色々な雑誌部数」の定期チェック記事では幼稚園関連の3誌を追加している。今記事でも同様に「入学準備学習幼稚園」「幼稚園」「たのしい幼稚園」の3誌をチェック用雑誌として追加し、それを含めたグラフを生成する。記事タイトルに「など」が入っているのは、これら幼稚園周りの雑誌を含めたため。

↑ 小学一年生-六年生などの印刷証明付き部数推移(2012年10-12月期まで対応)
↑ 小学一年生-六年生などの印刷証明付き部数推移(2012年10-12月期まで対応)

幼稚園関連の雑誌では「小学●年生」のような季節属性はほとんど見られず、「たのしい幼稚園」が横ばい、「幼稚園」「入学準備学習幼稚園」が漸減している。子供向け雑誌が厳しい状況にあるのは、何も小学生対象に限ったものではない。特に後者2誌はこの5年間でそれぞれ約半数に部数を落としており、早めに手を打つ必要がある。

これを「現在も発売中」の雑誌に限り、つまり休刊中雑誌を除いて整理したのが次のグラフ。

↑ 現存「小学●年生」シリーズと幼稚園回り(一部)の雑誌・印刷証明付き部数推移
↑ 現存「小学●年生」シリーズと幼稚園回り(一部)の雑誌・印刷証明付き部数推移

やはり「たのしい幼稚園」以外がやや軟調。「小学●年生」シリーズの「5万部が最終防衛ライン」が他誌に通用するとは考えにくいが、「入学準備学習幼稚園」はかなり焦りを覚える領域に達している(もっとも同誌は季刊誌であり、他誌と比べて印刷部数に関する制限も厳しくは無いのかもしれない)。

元々少子化、さらにはメディア環境の大きな変化という厳しい舞台下での戦いではあるが、だからこそ大胆で効果が望める変化が求められている。妙な大人側のこだわり、独りよがりに走らず、子供本人、そして保護者の双方が喜んで手にとれるような雑誌作りを目指し、良い数字が出ているものに対しては素直に「良い所取り」を模索すべき。なりふり構っていられない。

特に「小学●年生」で現存している二誌「小学一年生」「小学二年生」は2012年に入ってからの落ち込み具合が気になる。大規模なテコ入れが不可欠と判断してもおかしくあるまい。

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