テレビを見る時は一人で? それとも家族で?

2013/02/19 15:45

テレビ観戦NHK放送文化研究所は2013年2月7日、「デジタル時代の新しいテレビ視聴(テレビ60年)調査」の概要データを公開した。それによると調査対象母集団においては、テレビは一人で見る方が多い「個人視聴派」は4割強、家族と見ることが多い「家族視聴派」が5割近くとなり、後者がやや多い結果が出た。経年変化を見ると、概して「個人」が増え「家族」が減る動きを示していたが、直近でこの動きが止まり、逆の動きの気配が感じられる結果が出ている(【発表リリース一覧ページ】)。

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今調査は2012年11月17日から25日にかけて全国の16歳以上の日本国民より住民基本台帳から層化無作為二段抽出で抽出した3600人(外国人と思われる人は除く)に対し、配布回収法で行われたもので、有効回答数は2506人。男女比・世代構成比は非公開。また経年変化のデータに関しては直近分は2012年11月2日から18日にかけて個人面接法で行われており、有効回答数は1408人。

家族観やテレビ視聴の際の環境変化、地デジ導入に伴う世帯内テレビの集約、少子化や核家族化など、テレビを見る状況は大きく変化している。今件ではテレビを一人で見ることを「個人視聴」、家族で見ることを「家族視聴」と定義し、テレビ視聴の際にはどちらのスタイルが多いかを聞いている。直近の2012年においては「個人視聴派」が41%、「家族視聴派」が47%となり、やや後者の方が多い形となった。

↑ テレビの個人視聴と家族視聴の推移(経年変化)
↑ テレビの個人視聴と家族視聴の推移(経年変化)

1982年から1992年にかけて設問内容に変更が生じたため、厳密には連続性は無いが、それでも状況の変化をたどることはできる。概して「個人視聴」が増え、「家族視聴」が減っているが、これは上記にあるように家族観の変化、多忙さによる「家族皆でいる時間」の減少、さらにはレコーダーの普及で「放送時にリアルタイムで見る必要性」が減ったことなどが要因と考えられる。

一方で2002年から2012年にかけては、これまでの傾向から転じて「個人視聴」が減り、「家族視聴」が増加する動きを見せている。変化度合いは数%ポイントなため誤差・ぶれの可能性があり、今後の動きを見定める必要があるが、「地デジ化」の影響で世帯内テレビ数が減少し、家族共に見る機会を底上げしたこと、さらには2011年の震災をきっかけにして社会現象として発している「人とのつながり、特に家族観を大切にする心境の増幅」が影響している可能性はある。

個々の視聴スタイル派に、家族視聴における項目(特にメリット系)を聞いたところ、やはり「家族視聴派」の方が概して高い値が出る結果となった。

↑ 家族視聴・行動意識「あてはまる+まああてはまる」(個人視聴派、家族視聴派別)
↑ 家族視聴・行動意識「あてはまる+まああてはまる」(個人視聴派、家族視聴派別)

ある意味当然の結果だが、特にテレビ番組を元に家族の協調が高まる「家族でテレビをきっかけに会話をする」、あるいはそのためにはある程度のデメリットも我慢する「自分は見たくないテレビ番組でも、家族に合わせて見る」は大きな差が見られた。「家族視聴派」は多分に、番組そのものよりも、番組を共に見ることで得られる情報の共有感、そしてそこから生まれる会話を楽しむ傾向が強いようだ。そしてそれこそが「家族視聴」でしかできないメリットに他ならない。

見方を変えると、それに近い「情報の共有」「それを元にした(テーマが共通している)会話」が楽しめるのが、テレビ視聴をしながらのSNS活用であることにも留意しておくべきだろう。


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