PCとスマホ比率は動きなし、一般携帯を事実上考慮外へ…mixi動向(アクティブユーザー、2012年12月)

2013/02/09 14:00

先日【mixiの現状をグラフ化してみる(2012年12月末時点)】でお伝えしたように、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)【mixi】を運営するミクシィ(2121)は直近の四半期決算短信を発表、説明会資料を公開した。それに伴い各種最新データが公開されたこともあり、以前まとめた「月間ログインユーザー(MAU)数」などのグラフの値を更新し、再構築化を行うことにした。

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ミクシィでは毎四半期決算短信の発表と共に、現状の解説と今後の抱負などをまとめた補足資料を開示している。その中には機能の変更や状況の変化(アプリの公開開始やスマートフォンの普及など、アクセス環境の大きな流れ)によってスタイルを変えつつも、mixiの規模を示す数字が示されている。それが「登録ユーザー数」であり「月間ログインユーザー数」だった。

定義としては

・登録ユーザー数……単純にmixiの登録者数。登録アカウント数。アクセス頻度は問わない。
・月間ログインユーザー数……該当月に1度でもアクセスしたユーザー数(登録ユーザー数)。同一ユーザーが2度以上アクセスしても一人としてカウントする(延べ人数では無い)。MAU(Monthly Active Users)とも表記する。

となる。利用スタイルなどを想像すれば、実質的に「月間ログインユーザー数」が現在利用しているユーザー数で、それ以外は休眠状態・幽霊会員の類と見なして良い。アメリカの調査機関【Pew Research Center】でもソーシャルメディア関連の調査では一か月に一度の利用を「現実に使用しているか否か」の区切りの一つとしている場合が多い。

ミクシィ側では2012年度第1四半期決算短信から「登録ユーザー数」の値を非開示化、そして第3四半期以降は公開値において「フィーチャーフォン(一般携帯電話)のMAU」を対象外として計算する方針に改めている。今後状況の変化がない限り、(登録)ユーザー数は開示せず、MAUの計算もPC(パソコン)とSP(スマートフォン、多分にタブレット機も含まれる)のみで行われると考えられる。

ともあれ非開示となった以上、過去の記事で継続算出・掲載していた、休眠状態・幽霊会員の値は提示できない。そこで今回は前回から続き、登録ユーザー数の更新なしのグラフ、そしてスマートフォンMAU・パソコンのMAUの変移グラフを生成する。後者は2つの切り口から図を生成しよう。

↑ mixiの登録ユーザー数・月間ログインユーザー数推移(万人)
↑ mixiの登録ユーザー数・月間ログインユーザー数推移(万人)

↑ mixiのログインユーザー数(月一以上、万人)(2010年1月-)(PC・SPのみで計算)
↑ mixiのログインユーザー数(月一以上、万人)(2010年1月-)(PC・SPのみで計算)

↑ mixiのログインユーザー数(構成比率)(2010年1月-)(PC・SPのみで計算)
↑ mixiのログインユーザー数(構成比率)(2010年1月-)(PC・SPのみで計算)

登録ユーザー数の動向はすでに把握できない状況となったが、月間ログインユーザー数(MAU)は2011年初頭以降ほぼ横ばいとなり、2012年からは減少の動きを見せている。直近四半期は直前までの動きを継続・やや加速化する形で下落しているが、これは大規模な不正業者取締と、算出の上で一般携帯電話を除外しているため(一つ目のグラフのみ)。

またMAUの中身を見ると、パソコンのMAUは2011年後半以降減少し続け、2012年4月の時点でスマートフォンMAUと逆転してしまう。MAU全体はほぼ横ばいで推移していることから、スマートフォンの増加分とパソコンの減少分で均衡が取れていたことが分かる(見方を変えれば一般携帯電話の減少分は、そのまま全体としての減少……一般携帯電話を加えた場合、の話……につながる)。

ちなみに「月間ログインユーザー数」の前四半期からの変化率推移は次の通り。前述の通り四半期単位のMAUは、過去にさかのぼってのデータ公開がなされていないので、直近2期の間で事実上断絶が生じていることに注意してほしい。もっとも公開データの上で無視できるほどの値にまで縮小していることは、容易に想像できるが。

↑ mixiの月間ログインユーザー数前四半期比推移
↑ mixiの月間ログインユーザー数前四半期比推移

2010年3月末で大きく伸びているのは、招待制を廃して、誰でも入会できるようにしたため。四半期変移でみれば、明らかに大きな効果があったわけだ。また2011年3月末の増加は、同年2月21日にAndroid携帯からの新規ユーザー登録が可能になったことに加え、東日本大地震・震災に絡み、地域の情報取得のためのソーシャルネットワークとして活用する人が新規登録をしたことによる(ミクシィ側でも【各種コミュニティを臨時開設している】)。この動きは今回の短信資料にも明記されており、地域性の強いmixiの長所が発揮されたことになる。

しかしそれ以降は概して低調。今回期では前四半期比で7.4%強の下げを計上してしまっている。仮に一般携帯分を除外した分を考慮したとしても、前四半期と同程度以上の低下ぶりだったことは容易に想像がつく。ある意味、震災が転換期の機会であり、それを活用しきれなかった結果が出ているともいえる。

売上構造の変化、課金アプリの配信体制強化と【ミクシィ、mixiでの「足あと機能」復活を宣言・「利用者第一主義」を改めて表明】などにもある通り、今後ミクシィはmixiに対し、ロイヤリティの高い利用者の維持確保に注力していく動きを見せている。MAUの伸びが今一つではあるが、いわゆる「客単価」と満足度を高めれば、数そのものの減少を補えると考えているのだろう。

スマートフォンの世間一般へのさらなる浸透につれて、ビジネスモデルなどの点で大きな変化を見せるmixiが、今後どのような施策を打ち出すのか。気になるところではある。

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