大規模不正業者対策実施でログイン者数減少、高スマホ率は変わらず…mixi動向(2012年12月)

2013/02/08 11:30

ミクシィ(2121)は2013年2月7日、2012年度第3四半期(2012年10月-12月)における四半期決算短信を発表すると共に同決算説明会を開催、資料の公開を行った。その資料などから、以前お伝えした、同社が運営するSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)【mixi】の会員数などの動向が「一部」明らかになった。今回はそれらの資料からグラフを再構築・構成し、「可能な範囲で」「継続データを中心に」mixiの現状を眺め見ることにする(【発表リリース一覧ページ】)。

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モバイル端末は「スマートフォン・タブレット」に傾注、一般携帯は「考慮外」か
資料によれば2012年12月時点でのmixiの主要データは次の通り。提示された資料は2012年度第3四半期(2012年10月-12月)のもので、基本的に2012年12月(末)のデータが提示されている。

・月間ログインユーザー数(月1以上でログインしたユーザー数、MAU)
 ……1298万人(PC(=パソコン)経由+SP(=スマートフォン)経由)
   そのうちスマートフォンによるMAU
   ……789万人
・登録ユーザー数
 ……非開示
・月間ページビュー数(2012年12月分)
 ……非開示

登録ユーザー数、月間ページビュー数は非開示の方針を継続中。さらにMAU(Monthly Active Users。月一以上で行動を起こした人。今件はログインした人)について、PC(パソコン経由)とSP(スマートフォン経由。公式アプリはiPadなどのタブレット機にも対応しており、またiPad向けの「公式アプリ」も登場していることから、実質的に「スマートフォンとタブレットの大半」と見なしてよい)のみの開示となり、いわゆるフィーチャーフォンこと一般携帯電話に関する情報は非開示となった。次にグラフ化したのは、最新資料を元にした、PC・SPのMAU推移と、開示されている範囲における一般携帯電話経由での「ページビュー数」推移。

↑ mixiにおけるパソコン(PC)MAU・スマートフォン(SP)MAUの推移(一般携帯は除外)
↑ mixiにおけるパソコン(PC)MAU・スマートフォン(SP)MAUの推移(一般携帯は除外)

↑ mixiにおけるモバイル版(一般携帯)のページビュー数(-2012年6月)(億PV/月)
↑ mixiにおけるモバイル版(一般携帯)のページビュー数(-2012年6月)(億PV/月)

今回資料から一般携帯電話が除外されたのは(過去データにさかのぼり、除いた上でMAUも再計算されている)、べーしビュー数の急速な減退や、代替的な立場にあるスマートフォン利用者の急増などから、利用者が急減し、トレンドが戻ることはまずありえないとの判断によるもののようだ。無論利用者がゼロになってはおらず、サービスが終了したわけでもないが、今後ミクシィがどの方面・端末に注力をしていくのかは理解できる。

直近の2012年12月では全体のMAUは上記にある通り1298万人、そのうち789万人はスマートフォン(+α)、残りの509万人はパソコンという計算になる(繰り返しになるが、一般携帯利用者は換算に含まれていない)。元々ページビュー回りで「モバイルSNS化」を示唆されていたmixiだが、MAUでもそれが改めて理解できる。

ちなみに合計MAUのうち(実質)スマートフォンMAUの比率推移を示したのが次のグラフ。2012年4月には51.2%と初めて過半数に達し、その後も増加を続けている(前回記事のグラフとは、一般携帯電話を除外して再計算してあるため、異なる結果が出ている)。

↑ mixiのPC・SP MAUに占めるSP MAU比率推移
↑ mixiのPC・SP MAUに占めるSP MAU比率推移

完全にスマートフォン・タブレット経由のみということにはならないが、他のソーシャルメディア同様、スマートフォンMAUの比率は今後も増加を続けていくものと考えられる。

なお上記グラフで今四半期、具体的には2012年10月以降、大きな凹みと比率の変化が確認できる。これはグラフ中、そして資料に説明のある通り、健全性の強化や不正業者対策を行い、対象となったアカウントが削除されたことによるもの。ミクシィ側の説明では一連の対策で「1日あたり最大5.5万件・累計約120万件(推定)発生していた不正業者とゲーム不正利用者の摘発数が、ほぼ0にまで減少」という成果が得られたとのこと。自然減少もあるだろうが、この3か月分の減少はその多くが不正業者の数と見て良いだろう。

スマートフォン比率が高まるに連れて、単純な広告(バナー広告など)の売上が落ちている(スマートフォン広告の売上そのものは増加しているが、一般携帯電話向け広告の売上減がそれを上回ってしまっている)。逆にアピールしやすい、利用されやすいアプリによる課金の売上が増加している(前四半期では規制などの影響で一時売り上げは落ちたが、今四半期では再び回復している)。今年度第1四半期で初めて「課金売り上げ」が「広告売上」を上回る状況が確認されたが、今四半期でもその状態は継続中。

↑ ミクシィ全体の売上高・四半期単位(億円)
↑ ミクシィ全体の売上高・四半期単位(億円)

↑ ミクシィ全体の売上高・四半期単位(全体比)
↑ ミクシィ全体の売上高・四半期単位(全体比)

収益構造の大きな変化が起きていることは間違いない。

世代構成分布
続いてmixi会員の年齢階層比率をグラフ化し、その傾向を眺めてみる。こちらも関連データは今回から「全MAU」ではなく「PC・SPのMAUベース」に変更されてしまったため、前四半期以前との純粋な比較では無くなってしまった。継続性が得られないのは非常に残念。

↑ mixi会員の年齢階層別比率(2012年12月末)(PC・SP月間ログインユーザーベース)
↑ mixi会員の年齢階層別比率(2012年12月末)(PC・SP月間ログインユーザーベース)

2012年12月末時点でも最多階層が20-24歳であることに違いはない……が次のグラフを見れば一目瞭然の通り、多分に若年層が利用している一般携帯電話が計算から除外されたため、若年層比率が下がり、全体的に構成年齢が上昇しているのが分かる。

↑ mixi会員の年齢階層別比率(全ユーザー)(月間ログインユーザーベース)(2012年12月のみPC・SPユーザー限定)
↑ mixi会員の年齢階層別比率(全ユーザー)(月間ログインユーザーベース)(2012年12月のみPC・SPユーザー限定)

今回のグラフからは、

・10代-20代前半が大きく減少
・20代後半が大きく増加
・30代以降は漸増
(いずれも直近データで、PC・SPのみに限定した影響が少なくない)

の傾向が確認できる。公開資料で値を除外したのは(上記でも触れている通り)ミクシィの注力対象からは除外したと受け止めても良い。次四半期の動きを見る必要はあるものの、今後はこれまで以上に中堅層以降へ焦点を当てていくものと推測される。

これら世代別会員数の動向については、機会をあらためて、もう少し別の切り口で精査してみることにしよう。


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【国内主要ソーシャルメディアのアクセス機器傾向をグラフ化してみる】

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