男女で寝ている時間はどちらが短い? 睡眠時間の動向(最新)

2017/11/08 05:08

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2017-1107呼吸や食事同様、生命活動の維持には欠かせないのが睡眠。数日の徹夜もできると豪語する人もいるが、身体に大きな負荷が生じていることに変わりはなく、また眠らずに生活を維持することは不可能。人々は日々どの程度の時間を睡眠に費やしているのだろうか。今回は総務省統計局が2017年7月14日以降順次結果を発表している2016年社会生活基本調査から、平均睡眠時間の実情を確認していく(【平成28年社会生活基本調査】)。


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今調査の調査要綱は先行記事の【ボランティア活動の実態】を参照のこと。

まずは一週間全体における平均的な睡眠時間(平日、土日も合わせて。平日5日分と土曜日、日曜日それぞれ1日分を合わせて平均値を算出)だが、全体では7時間40分、男性は7時間45分、女性は7時間35分。男女別では男性が10分長い。これは平日・休日を問わず、家事などで女性が早起きをするため、必然的に睡眠時間が短くなる結果。年齢階層別に見ると特に40代前半以降に女性の方が短くなり、家事による結果であることが推測できる。

↑ 年齢階層別睡眠時間(2016年、週全体、時間:分)(男女別)
↑ 年齢階層別睡眠時間(2016年、週全体、時間:分)(男女別)

そして睡眠時間そのものは歳と共に短くなり、男性で50代前半、女性で50代後半が一番短く、それ以降は少しずつ長くなっていく。男性は70代後半、女性も80代前半となると、睡眠時間が10代前半以来の8時間を超えるようになる。お年寄りは早寝早起きとのイメージがあるが、少なくとも睡眠時間は長くなる。

前回調査の2011年分と比べると、未成年はほぼ変わらず、成人から中堅層ではわずかに長くなり、中堅層以降では短くなっているのが確認できる。

↑ 年齢階層別睡眠時間(2011年・2016年、週全体、時間:分)
↑ 年齢階層別睡眠時間(2011年・2016年、週全体、時間:分)

全体値は2011年では7時間42分、2016年では7時間40分だったため、若年層が長くなった分以上に、中堅層以降の短くなった分が大きな影響を与えたことになる。

過去からの睡眠時間推移を男女に仕切り分けした上で見ると、男女とも短くなっていたが、女性は2006年を底に伸びに転じているのが分かる。男女間の差異は2016年では10分だが、これは1986年分以降では最短となる。

↑ 男女別平均睡眠時間推移(週全体、15歳以上)
↑ 男女別平均睡眠時間推移(週全体、15歳以上)

このままの動きが続けば、あと10年か20年で男女間の平均睡眠時間は変わらない結果が出るようになるかもしれない。元々男性よりも女性の方が長生きで、高齢者の数も多く、そして高齢者は睡眠時間が長いことから、女性全体としての平均睡眠時間が伸びる傾向にあるのだろう。実際、例えば60代前半に限定して過去からの動向を確認すると、男女共に確実に減少している。

↑ 男女別平均睡眠時間推移(週全体、60-64歳)
↑ 男女別平均睡眠時間推移(週全体、60-64歳)

1日は24時間で固定のため、睡眠時間が減った分、別の行動に時間が配分されていることになる。それだけ時間の経過と共に忙しくなった、あるいは個々の人々において言葉通り「寝る間も惜しんでしたい」事柄が増えているのだろう。


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