上昇度合いが加速する女性・伸び続ける男性…生涯未婚率をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/07/18 04:59

内閣府は2015年12月20日までに、2015年版となる「少子化社会対策白書(旧「子ども・子育て白書」「少子化社会白書」)」の詳細データが取得可能なHTML版を発表した。今回はその白書の中で語られている内容をベースとし、「生涯未婚率」なるものについて確認し、現状を把握する。結婚の動向や出生率とも浅からぬ関係のあるこの値はいかなる意味を持ち、どのような推移を示しているのだろうか(【少子化社会対策白書】)。

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生涯未婚率」は言葉通り、その時点において今後一生涯結婚しないであろう人の割合を示す(混乱しがちだが、生涯を通して実際に未婚だった人の割合では無い)。死別や離別などの理由で配偶者と別れ、現在独身の人は「未婚」には該当しないので注意が必要。【公益財団法人 生命保険文化センターの解説】によれば、

「45-49歳」と「50-54歳」未婚率の平均値から、「50歳時」の未婚率(結婚したことがない人の割合)を算出したものです。生涯を通して未婚である人の割合を示すものではありません。ただし50歳で未婚の人は、将来的にも結婚する予定がないと考えることもできることから、生涯独身でいる人がどのくらいいるかを示す統計指標として使われます。

とあり(今件白書内のデータもこの定義と同じ)、社会における結婚事情を推し量る、一つの指針にもなる。なお法的な結婚状態には無いが両者合意のもとに同棲状態にある人(事実婚)の場合、今回の結婚状態には含まれない。また性交渉の有無は今件とは関係ない。

最新の白書では2010年の国勢調査の確定値に伴う、2010年分の値が反映されている。一方、2016年6月29日には2015年分の国勢調査の速報値が開示されており、同様の公式を用いることで2015年の指標を算出できる。そこでそれらの値を元にグラフ化したのが次の図。2015年分は今後確定報によって元の値が修正された際に変化が生じる可能性はあるが、その際には逐次修正を行う。もっとも、差が生じてもゼロカンマ数%ポイントでしかないだろう。

↑ 生涯未婚率の推移(45-49歳と50-54歳未婚率の平均値)
↑ 生涯未婚率の推移(45-49歳と50-54歳未婚率の平均値)

男性は1985年辺りから上昇勾配がキツくなり、1995年以降はほぼ一直線での増加。直近分の2015年では前回の2010年から2.7%ポイントも増え、1/4に届かんばかりの状態となっている。

一方女性は1975年からはほぼ横ばいの動きを示していたが、1995年からは上昇に転じ、次第に伸び方が急上昇を示している。そのカーブの変容からは、明らかに何らかの状況変化が起きたことを示している。別調査の結果【「お金が無い」「異性とうまく付き合えない」上昇傾向 気になる独身…独身者が独身で留まっている理由とは? (詳細版)(2010年分反映版)】【結婚したいがアレが邪魔…未婚男女が頭を抱える、結婚のハードルとは?】などと照らし合わせると、経済面・趣味趣向の多様化・価値観の変化など、結婚を取り巻く環境の変化が、特に女性における結婚への心理的姿勢を変化させた可能性が高い。

また少数ではあるが、上記で指摘したように、統計上は未婚扱いではあるものの、事実婚の状況で異性と同居(同棲)しているケースも想定される。これもまた価値観の多様化によるものといえよう。

今件データは原則的に国勢調査毎に更新されるため、次のデータ公開は2020年以降となる。直近数回分の動きに変化がなければ、2020年分は男性は24-25%、女性は15%強の値になるものと思われる。他の結婚関連の値と共に、今件動向を抑えたいところではある。


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