鍋物商材を中心に堅調な動きだが、主要三項目はすべて下落…2012年12月度チェーンストア売上高、マイナス1.5%

2013/01/24 14:00

【日本チェーンストア協会】は2013年1月22日、チェーンストア(スーパーやデパートなど)の2012年12月度における販売統計速報を発表した。それによると2012年12月は相場の回復による野菜を中心とした鍋物商材を中心に堅調な動きを示したものの、食品全体としては悪化。さらに衣料品や住関品は前月の反動で動きが鈍くなり、売上総額における前年同月比は10か月連続してのマイナス値、-1.5%(店舗調整後)を記録した(【発表リリース一覧ページ】)。

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今調査結果は協会加入の57社・7895店舗に対して行われている。店舗数は先月比で22店舗増、前年同月比で191店舗減。売り場面積は前年同月比100.8%と0.8ポイントほど増えている。

分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値が出ている。ちなみに数字はすべて店舗調整後(1年前の状態と比較するため、昨年存在しなかった店舗の分を除いた値)によるもの。

■総販売額……1兆2662億4369万円(前年同月比98.5%、▲1.5%)
・食料品部門……構成比:60.0%(前年同月比98.9%、▲1.1%)
・衣料品部門……構成比:11.0%(前年同月比94.3%、▲5.7%)
・住関品部門……構成比:21.8%(前年同月比98.0%、▲2.0%)
・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比99.3%、▲0.7%)
・その他…………構成比:6.8%(前年同月比101.6%、△1.6%)

相場回復で
農産物は堅調だが
それ以外は軒並みダウン。
衣料品などは昨月の反動で
動きも鈍い。
12月は野菜をはじめとした農産品の相場回復による好調、さらに寒さに合わせて鍋物商材の動きは良かったものの、それ以外の食品の動きは鈍く軟調。衣料品や住関品は先月のレポートにもある通り堅調だったことの反動から、動きは鈍くなり、いずれもマイナス。特に住関品は年末商戦時期で大きく動き得る時期であり、実際関連商品は程よく売れていたにも関わらず、全体としては伸び悩む形となった。

個別に見ると、食料品は野菜関連では根菜類やキノコ類が不調なものの、それ以外は押し並べて堅調。畜産品では和牛・国産牛は良く動いたものの、それ以外の精肉、さらに加工品は苦戦を強いられている。水産品もまぐろ類や海藻類以外は得てして不調。惣菜では煮物、揚げ物、中華が売れ行きを伸ばした。またこの時期にのみ売れるおせちは「不調」とあり、気になる動きを見せている。

衣料品ではセーターなどの冬物衣料が好調。住関品では短期レジャーアイテムやテレビゲームが好調。一方で冷蔵庫、液晶テレビ、ブルーレイレコーダー、デジタルカメラ、さらには暖房関連器具の動きは鈍い。【薄型テレビなどの出荷動向をグラフ化してみる(2012年11月分)】でも解説したが、薄型テレビ、そしてそれに連動するブルーレイレコーダーの売れ行きは、地デジ化に後押しされる形で伸び、逆にアナログ波が停波してからはその売り上げを大きく落としている。

↑ 薄型テレビ国内出荷実績(型別、万台)(再録)
↑ 薄型テレビ国内出荷実績(型別、万台)(再録)

テレビやレコーダーが耐久年月の長い家電であることを考慮すると、先の1、2年に需要が集中した以上、今後数年間は同様の状況が継続することが考えられる。チェーンストアの家電売り場でも、ここしばらくは厳しい状態が続きそうだ。

震災による大きな売上の変動も、その後の反動を含め、表向きは過去のものとなりつつある。小売業全体の苦戦、さらには不況による消費減退も一因だが、継続的なデパート(チェーンストア)の不調は、同業界の難しい立場が実体化しているに過ぎない。時代の流れ、消費者の需要、業界の社会的存在意義に沿い、そしてぶれることのない、状況改善の模索が求められている。

今や主婦の間にも普及率の高まりが実感できるモバイル端末(特にスマートフォン)を有効活用し、いかに集客に結び付けるか、そして一部スーパーや【セブン-イレブン、トヨタ車体の小型電気自動車「コムス」を使った宅配サービス「セブンらくらくお届け便」を開始】などコンビニなどでも展開が進みつつある「買物の宅配サービス」のように、いかに買い手が求めるものを把握し、使い易いサービスとして提供できるか。それが、今後のチェーンストア全体の行く末を決めるカギとなるに違いない。

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