カウンター商材は堅調、客足は戻らず…2012年12月度コンビニ売上高は2.0%のマイナス

2013/01/22 16:00

日本フランチャイズチェーン協会は2013年1月21日、2012年12月度におけるコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによると12月は来客数が7か月連続でマイナス、平均客単価も7か月連続のマイナスとなった。そしてその結果、売上高は前年同月比-2.0%と7か月連続のマイナスを記録している(いずれも既存店ベース)(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要および調査対象企業は過去の記事まとめ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で説明がなされている。そちらでチェックをしてほしい。

各データについて前年同月比は次のようになる。

●店舗売上高:既存店は7か月連続のマイナス、全店は15か月連続のプラス
・全店ベース……+3.1%
・既存店ベース…-2.0%

●店舗数(前年同月比)
・+5.6%

●来店客数:既存店は7か月連続のマイナス、全店は21か月連続のプラス
・全店ベース……+2.5%
・既存店ベース…-1.6%

●平均客単価:既存店は7か月連続のマイナス、全店は6か月ぶりのプラス。
・全店ベース……+0.6%(640.8円)
・既存店ベース…-0.4%(632.1円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+6.6%
・加工食品……+2.8%
・非食品………-0.3%
・サービス……+5.5%
・合計…………+3.1%

※既存店……1年以上営業中の店舗

12月は寒気の影響もあり全国的に気温が低く、降水量・積雪量も多かったため、来客数が伸び悩んだ。さらにたばこ購入者の減少なども影響し、客単価をも引き下げる形となった。もっとも肉まんやおでんなど、いわゆる「カウンター商材」は好調に推移したとのこと(日配食品の伸びがそれを表している)。

リリースでも言及されているが、中長期的なペースで減退しているたばこの売り上げが、該当する項目・非食品の売り上げの伸び悩み、さらに客単価の減少要因、来客数そのものの頭を押さえてしまっている。たばこ購入は来客者数増加や「ついで買い」を期待できる機会の創出となるからだ。直近のたばこ全体としての販売データを見ても、状況はあまり好ましくない。

天候に恵まれず
来客数は減少。
たばこ周りの低迷が
小さからぬ伸び悩み要因。
未だに現状復帰ならぬ場所も少なからずあるが、2011年3月の震災本震に直接関係する形での業界全体としての数字の変動はすでに無く、今は特異事項による変動の無い、コンビニの真の実力が月次報告には描かれている。「売上」「来客数」で「全店プラス」「既存店マイナス」の動きがあり、店舗の数的規模の拡大がコンビニの売上の一端を担っているのが現状。

上記にも示した通り、たばこの販売動向は全体的に、そして確実に漸減傾向にある。喫煙者の本数減少、禁煙化、そして若年層の喫煙率が低いことなど、マイナス要因は山ほど積み重ねられており、回避できない状況。【コンビニでの「1店舗あたりの」たばこ販売動向をグラフ化してみる(2012年版)】でも解説しているが、たばこはそれ自身の売上高がコンビニ全体に対する大きなウェイトを占めているだけでなく、来店動機の一つ(=ついで買いの期待)にもなる。そのため、「たばこ売り上げの減少」はコンビニには中期的に対応しなければならない問題であり、すでにその影響が大きく出始めているのが現状。

そのため昨今のコンビニでは地元をはじめ独自ルートで入荷した、さらには【コンビニも自前で野菜を創る時代】で解説している通り、自前で農場などを持ち提供する形での野菜販売を始めたり、設置しているマルチコピー機を多機能化して便宜性を高めたり、【ファミリーマートでカウンターコーヒーの展開開始】のように淹れたてのコーヒー販売、各種エンタメ商品の展開(「一番くじ」などのくじ景品の展示、「初音ミク」などのキャラクタ色の強いコンテンツとの連動企画)など、さらなる「多面化」を推し進め、客層の開拓や、集客、リピーターの確保を画策している。そして同時にあわよくば、「たばこ」の減退を十分以上に補完しうる「大黒柱」的な商品を見つけようと奮戦している。

他方【セブン-イレブン、トヨタ車体の小型電気自動車「コムス」を使った宅配サービス「セブンらくらくお届け便」を開始】【ヤフーとローソンによる食材宅配サービス「スマートキッチン」オープン】などのように、大手コンビニの中には店舗内小売という従来のコンビニの役割・立ち位置を超えて、時代の流れに対応しようとする動きが見受けられる。「買物困難者」への対応と「地域社会に一層融合した、存在感の強い店舗」を目指した動きが、各コンビニでは模索と実証実験の形で確認できる。

今後も社会動向には敏感な動きを見せる各チェーン店の動向、そしてコンビニ業界全体の動きに、大いに注目していきたいところだ。

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