男子国公立大以外は去年より改善…大学生の2012年11月末時点での就職内定率は75.0%・前年比3.1ポイントのプラス

2013/01/20 10:00

厚生労働省は2013年1月18日、2012年度(2012年4月1日-2013年3月31日)大学など新卒者の就職状況に関する最新調査結果を発表した。それによると2012年12月1日(11月末)時点での大学新卒者の就職内定率(就職希望者に占める就職(内定)取得者の割合)は75.0%だったことが明らかになった。これは昨年同時期よりは3.1ポイント改善されている(【発表リリース(平成24年度「大学等卒業予定者の就職内定状況調査」)】)。また、同日【高校・中学新卒者の就職(内定)状況(平成24年度「高校・中学新卒者の求人・求職状況・内定状況取りまとめ」)】も発表されており、それによれば高校新卒者の就職(内定)率は75.8%となり、昨年同期から2.7ポイントの増加(改善)を見せていることも分かった。

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今調査は全国の大学、短期大学、高等専門学校、専修学校の中から、設置者・地域の別等を考慮して抽出した112校に対して行われたもの(調査校の内訳は、国立大学21校、公立大学3校、私立大学38校、短期大学20校、高等専門学校10校、専修学校20校)で、調査対象人員は、6250人(大学、短期大学、高等専門学校併せて5690人、専修学校560人)。各大学などにおいて、所定の調査対象学生を抽出した後、電話・面接などの方法により、性別、就職希望の有無、内定状況などにつき調査をしている。なお高校・中学卒業予定者に対しての調査は、学校・公共職業安定所の紹介を希望する生徒の状況をとりまとめたもの。

公表された調査結果によると、2012年12月1日時点で大学の就職内定率は75.0%。前年同期と比べて3.1ポイントのプラスとなる。

↑ 中卒-大卒予定者の就職内定率(2012年11月末時点と2011年同時期)
↑ 中卒-大卒予定者の就職内定率(2012年11月末時点と2011年同時期)

元々短期大学の就職内定率は低い傾向にあるが、今年は幸いにも他の学歴同様に上昇した。とはいえ、就職を希望している人の2/5が12月1日時点で「就職したいのに就職先が見つからない状態」と厳しい状態なのが分かる。就職率が最も高いのは高等専門学校だが、これは以前【日本における学歴・性別と失業率との関係をグラフ化してみる(2011年版)】などでも触れている通り、求人側の需要に合致しやすいため(この状況がいわゆる「大学離れ」の一因との説もある)。また今回計測時期は文部科学・厚生労働両省で定められた、中学卒業予定の学生に対する内定開始期日(2013年1月1日以降)前のため、中学卒業予定者のデータは除外されている。

このうち大学(国公立・私立の合計、個別)について、男女別に見ると次のようなグラフになる。

↑ 国公立・私立大の男女別就職内定率(2012年11月末時点と2011年同時期)
↑ 国公立・私立大の男女別就職内定率(2012年11月末時点と2011年同時期)

国公立大男子を除き、昨年同時期と比べていずれも高い値を見せている。これは前回記事の2012年10月1日時点と同じ動きであり、今年は国公立大男子の就職状況の厳さが継続していることを示している。

直近10年間における内定率推移をグラフ化すると、次の通りとなる。「昨年・一昨年よりは」改善しているのがうかがえる。

↑ 就職(内定)率の推移(大学・全体)
↑ 就職(内定)率の推移(大学・全体)

今件グラフ範囲内だけで見ると「数年前の底値から、ようやく状況は回復してきたか」との感想を得られる。とはいえ金融危機・リーマンショックによる、内定率に影響が出始める前の値(8割前後)にはまだ戻していないのも事実。

また今回発表資料では上記で苦境について触れた国公立大学男子では、就職内定率だけでなく、就職希望率も減少しているのが確認できる。要は「今年度に卒業予定でも就職を希望しない人」の割合が増えていることを意味する。就職希望率が下がっている(=内定率算出の際の母数が減る)にも関わらず、内定率も下がっている国公立大学男子の就職内定状況には、十分以上に留意する必要があるといえる。



高卒者の内定率もわずかに上昇している。内容を確認すると高校新卒者においては、

・求人数は20.7万人。前年同期で11.2%増
・求職者数は17.5万人。前年同期で2.7%増
・就職(内定)者は13.3万人。前年同期で6.6%増

との値となっている。求人数が大幅に増え、求職者は増加。結果として(高卒者側から見れば)就職状況はやや改善の動きを見せている。求人倍率は1以上(1.18)と、「求人数>>求職者数」ではあるが、企業と求職者のマッチングを考えれば、未だにやや厳しい状態に違いは無い。

また【大卒正社員率は82.7%…学歴や年齢別の若者労働者の正社員・非正社員割合をグラフ化してみる】でも指摘しているが、中高生は正社員以外(非正規雇用)の雇用形態比率が大きく、昨今の経済状態を踏まえて雇用調整がしやすい形での内定を出している可能性もある。さらに【3年で中卒者は2/3、高卒者は4割が離職…学歴別・就職後の離職状況をグラフ化してみる(2011年版 子供・若者白書)】で指摘しているが、中高卒は大学卒と比べて短期間での離職率が高い。一概に諸手を挙げて喜ぶのは、時期尚早といえよう。

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