日本は上位23位・6.6%、状況は改善するも相対的に低評価へ(国債デフォルト確率動向:2012年4Q)

2013/01/19 12:00

先日【国債・公債のデフォルト確率上位国をグラフ化してみる(2013年1月15日版)】でお伝えしたように、経済動向を推し量るのを目的とし、債権リスクを示す指針の一つCPDにおいて、四半期ごとに一般公開されるCMD Visionのリスクレポートでは、ウェブ上で日々更新公開される上位国(=ハイリスク国)だけでなく、同社がモニタリングしている各国の主要値(CPDなど)の一覧が掲載されている。先日2013年の1月17日、その最新版である2012年Q4(第4四半期)分が公開された(【CMA Release Global Sovereign Credit Risk Report Q4 2012(PDF)】)。今回はこの公開情報のうち、普段「国債・公債のデフォルト確率上位国をグラフ化してみる」で報告している部分などを、速報の形でお伝えすることにする。

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データの取得場所、各種用語の解説については、月次更新版記事のまとめ【定期更新記事:CPD(国公債デフォルト確率)動向】で説明されている。そちらで確認をしてほしい。

それではまず、最新の2012年Q4におけるCPD上位国20位まで。値が低い方が低リスク(=安全性が高い、と思われている)なので、あえてこのような形にしてある。

↑ 四半期CPD低リスク上位国(2012年Q4、上位15位+日本、低値=低リスク)
↑ 四半期CPD低リスク上位国(2012年Q4、上位15位+日本、低値=低リスク)

最も低リスクの国はスウェーデン、そしてノルウェー、フィンランド、デンマーク、アメリカ合衆国と続く。これらの国は低リスク上位国の常連で、(アメリカは州単位ではCPD高リスク国上位に数州が入っており、首を傾げるところもあるが)納得できる顔触れではある。

次いでドイツ、イギリス、スイスなどが名前を連ねている。日本は6.6%で23位。前四半期Q3では6.9%・17位だったので、状況自身は改善、相対順位は悪化という塩梅になる。CPDの算出上では、日本の財務状況回復の歩みは上位他国と比べて緩やかだと判断されているようだ。

続いて2012年Q4時点の上位10国+日本の、過去1年間の動向を記したのが次のグラフ。

↑ 四半期CPD低リスク上位国推移(2012年Q4時点の低リスク10国+日本)
↑ 四半期CPD低リスク上位国推移(2012年Q4時点の低リスク10国+日本)

諸外国の株式市場や為替レートの変動、特にユーロの動向を見ればお分かりのように、直近一年間では年初まで債務問題の困難さが叫ばれていたヨーロッパ地域では、春にかけて楽観論が浸透。しかし春の終わりごろから急速に悲観論が広まり、それを裏付ける問題も多々表面化。そして昨秋以降は幾分状況の持ち直しが見えている。

昨今では日本の政情変化やIMFの方針転換など複数の要因により対円為替レートは大きく変化を遂げているものの、その状況はQ4時点ではそれほど反映されていないようだ。

↑ ユーロ変移(対円、終値、2012年1月2日-2013年1月17日)
↑ ユーロ変移(対円、終値、2012年1月2日-2013年1月17日)

↑ ドル変移(対円、終値、2012年1月2日-2013年1月17日)
↑ ドル変移(対円、終値、2012年1月2日-2013年1月17日)

実際、ヨーロッパ諸国の多くで「2011年Q4は非常に高い(=ハイリスク)」「2012年1Qで幾分下がる」「2012年2Qで再び上昇」「2012年3Qで再び減少」「2012年Q4で大きく減少(状況改善)」との動きが確認できる。また、一見ヨーロッパからは距離が離れており、ヨーロッパ事情とはあまり縁がなさそうな香港で、(金銭的なつながりが深いことから)ヨーロッパ諸国と連動する動きを見せているのが興味深い。

日本はといえば、むしろ国内情勢、特に震災周りの影響が大きく、ヨーロッパ諸国の動きとは連動性はあまりない。少しずつリスクを減らしている流れを見せている。ただしそのスピードがあまりにも緩やかなため、他国と比べて順位を下げているのが現状。

今後これらの国々、特にヨーロッパ諸国がどのような動きを見せるのか。気になるところではある。


■関連記事:
【国債・公債のデフォルト確率上位国をグラフ化してみる(2013年1月15日版)】

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