2010年のたばこ値上げで影響を受けた人3割足らず、そのうち禁煙を果たした人は1割強(国民健康・栄養調査2012年版)

2013/02/04 16:00

厚生労働省は2012年12月6日、「平成23年国民健康・栄養調査結果の概要」を発表した。それによると20歳以上の成人男女のうち、2010年10月のたばこ値上げの時点で喫煙経験があった人においては、その値上げで喫煙状況の変化を経験した人は3割近くに留まっていたことが分かった。さらにその変化があった人に限っても、禁煙に至って回答時点でも継続している人は2割足らずで、本数を減らした人は4割足らず、残りは吸い方が変わったり、一時は禁煙・減煙したものの元に戻ってしまっている(【調査一覧ページ】)。

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今調査は健康増進法に基づき、国民の身体の状況、栄養素等摂取量及び生活習慣の状況を明らかにし、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得ることを目的とするもの。調査時期は2011年11月。今回調査分では調査実施世帯数は5422世帯で、調査方法は問診及び計測調査による(震災の影響を考慮し、2011年分については岩手県・宮城県・福島県は調査から除いている)。生活習慣部分は留め置き法による自記式質問紙調査。

【この一年の禁煙理由、トップは「たばこ値上げ」】【たばこ税の推移をグラフ化してみる】などで解説しているが、2010年10月にたばこ税が引き上げられ、たばこの販売価格は大きく上昇した。これを機会に喫煙者において、減煙・禁煙を試みる人が少なからずいたのも事実。今件調査対象母集団のうち、値上げ当時までに喫煙経験を持っていた人においては、29.2%の人が影響ありと答えている。女性の方が6.1%ポイントほど高い。

↑ 2010年10月のたばこ値上げで喫煙状況に影響を受けた人(その時点でたばこを習慣的に吸っていたことがある人のみ)(2011年)
↑ 2010年10月のたばこ値上げで喫煙状況に影響を受けた人(その時点でたばこを習慣的に吸っていたことがある人のみ)(2011年)

見方を変えれば7割強の喫煙経験者には、2010年の値上げは喫煙状況に何の影響をも与えなかったことになる。

さてそれでは、影響を受けた人は具体的にどのような変化が生じ、回答時点ではいかなる結果となったのか。択一で聞いた結果が次のグラフだが、「禁煙した」「本数を減らした」と、回答時において(健康的には)状況の改善が継続している人は54.0%となった。

↑ 2010年10月のたばこ値上げで受けた影響(影響を受けた人のみ)(択一)(2011年)
↑ 2010年10月のたばこ値上げで受けた影響(影響を受けた人のみ)(択一)(2011年)

ただしそのうち約3/4は減煙のみでとどまり、禁煙にまでこぎつけた人は1/4程度でしかない(喫煙経験者内では15.0%)。一方禁煙、減煙は試みたが結局元に戻ってしまった人は合わせて32.0%。本数は変わらないものの吸い方が変わってしまった6.7%を含めると、約4割となる。

男女間では女性の方がやや「戻った」項目の回答率が高く、「禁煙」「減煙」の回答率が低い。喫煙に関しては女性の方が意思は強いようだ。

ともあれ、2010年のたばこ値上げは事実上最大規模のものとなったが、それでも影響は喫煙者の3割程度にしか及ばず、「禁煙」「減煙」が継続している人はそのうちの5割強でしかないことが判明した(少なくとも今調査では)。価格値上げのみで喫煙者を漸減させる手法は、限定的な反応しか得られないことを認識しておくべきだろう。

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