災害に備えた非常用食料・飲料を用意している世帯は5割足らず(国民健康・栄養調査2012年版)

2013/02/04 08:00

厚生労働省は2012年12月6日、「平成23年国民健康・栄養調査結果の概要」を発表した。それによると災害時に備えて非常用の食料・飲料などを用意している世帯は、全体で47.4%であることが分かった。東海地方はもっとも高く2/3近く、次いで関東、東北と続いている。また備えている用品の種類においては、飲料の備蓄率がもっとも高く9割近くを示している(【調査一覧ページ】)。

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今調査は健康増進法に基づき、国民の身体の状況、栄養素等摂取量及び生活習慣の状況を明らかにし、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得ることを目的とするもの。調査時期は2011年11月。今回調査分では調査実施世帯数は5422世帯で、調査方法は問診及び計測調査による(震災の影響を考慮し、2011年分については岩手県・宮城県・福島県は調査から除いている)。生活習慣部分は留め置き法による自記式質問紙調査。

調査対象母集団のうち世帯の代表者(非常食の用意を担当している人)に回答してもらうことで、世帯そのものの「災害時に備えた非常用食料の用意率」を調べた結果が次のグラフ。全国平均では47.4%という結果になった。なおグラフ中の「関東Ⅰ」は埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、「関東II」は茨城県、栃木県、群馬県、山梨県、長野県を示す。

↑ 災害時に備えて非常用食料を用意している世帯の割合(地域ブロック別)(世帯代表者による回答)(2011年)
↑ 災害時に備えて非常用食料を用意している世帯の割合(地域ブロック別)(世帯代表者による回答)(2011年)

先の東日本大地震・震災の影響により東北・関東地方や、以前から対策が進められていた東海地方では、備蓄率が高めの結果が出ている(但し今件も上記にある通り、被災三県は除外していることを考慮しておく必要がある)。一方、中国・九州では1/4程度でしかない。今件の「災害」が地震のみを想定していないことを考えれば、危惧すべき低い値といえる。

さてそれでは具体的に、「非常用食料(飲料)」としてどのようなものを備えているのか。用意している人(世帯)のみに、具体的な品目を大別区分の上で答えてもらった結果が次のグラフ。ちなみに「主食」とはレトルトご飯や加工米、乾パンなど、「副食」は魚肉の缶詰やカレー・シチューなどのレトルト食品をはじめとした各種副菜、「飲料」は水やお茶などを意味する。

↑ 用意している非常用食料の種類(地域ブロック別) (世帯代表者による回答)(非常用食料を用意している世帯のみ)(2011年)
↑ 用意している非常用食料の種類(地域ブロック別) (世帯代表者による回答)(非常用食料を用意している世帯のみ)(2011年)

非常用レトルトカレー九州を除くいずれの地域も「飲料」の備蓄率が高く、全国平均では86.2%に達している(全世帯比では無く、「非常用食料・飲料を用意している世帯」比であることに注意)。一方その九州では「飲料」以上に「副食」の備蓄率が高く、全国一の74.0%という値を示している。原因は不明だが、何か特定の備蓄品に人気があるのかもしれない。

「主食」「副食」は地域によって備蓄率がまちまちで、東北地方のようにバランスよく備えられているところもあれば、東海や中国のように「主食」の備蓄率が「副食」と比べて大きな差異をつけて高い地方もある。あるいは備蓄品の詳細において、色々な違いがあり、それが備蓄率の差異・特性に現れているのかもしれない(が、残念ながら今件調査ではそこまでは分からない)。



災害に備えた非常用食料・飲料はコストがかかる・場所を取る・買い替え時の手間など、難儀するポイントが多い。そのため備えをすること自体はもちろん、備えをしてもその量・種類・手法が不十分である場合も少なくない。「備えあれば憂いなし」「役に立たなかったら、それは災害が無かったことなのだから、よかったと考える」などポジティブな思考の上で、出来うる限りの備えをお勧めしたい。

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