電話による通話時間の推移をグラフ化してみる(2015年)(最新)

2015/12/15 11:26

通話による電話利用が今なおコミュニケーションにおいては重要な手段の一つには違いないものの、インターネットの普及、特にソーシャルメディアをはじめとした各種コミュニケーションサービスの浸透に伴い、重要性は薄れつつあるのも否定できない。今回は総務省が2015年12月11日に発表した、2014年度(2014年4月1日-2015年3月31日)における固定電話や携帯電話などによる音声通信の利用状況に関する調査結果【通信量からみた我が国の通信利用状-平成26年度における利用状況-】を基に、日本国内の音声通話による総通話時間などを通して、電話を用いての通話の実態を確認していくことにする。

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今件調査結果によると日本国内の「音声通話」総通信時間は直近2014年度では34億0000万時間となり、前年度比で4.2%の減少。様態区分別ではIP電話、固定系、携帯電話・PHS共に減少している。特にIP電話はデータ取得が可能な2005年度以来はじめて前年度比でマイナスに転じており、全般的に「電話による通話」そのものへの手控え感が進んでいる実態がさらに顕著化する形となった。

↑ 通信時間(通話・国内・百万時間)
↑ 通信時間(通話・国内・百万時間)

↑ 通信時間(通話・国内・対総時間比率)
↑ 通信時間(通話・国内・対総時間比率)

↑ 通信時間(通話・国内・前年比)
↑ 通信時間(通話・国内・前年比)

取得可能なデータで最古となる2000年度では、通話時間の8割が固定電話、2割が携帯電話だった。つまり「電話での通話」といえば固定電話によるものが一般的な世の中で、携帯電話の通話は少数派。しかし直近の2014年度では、固定系電話はIP電話を合わせても4割足らずでしかなく、携帯電話やPHSで6割強。今や「電話での通話」は主に携帯電話でのやりとりが普通となっている。

各様態区分別では、長らく前年度比でプラスを示したIP電話は、多分に契約数を大きく伸ばしていたのがプラスの要因だった。【固定電話数の移り変わりをグラフ化してみる】にもある通り、契約数の増加傾向は続いているが、それ以上に個々の契約における通話時間の減退率が大きくなり、今回の2014年度ではIP電話総数でマイナスに転じてしまっている。

携帯電話・PHSではPHSこそ契約数は減少に転じたものの、携帯電話では契約数は増加している。しかし総通話時間は減少。このことに不思議さを覚えるかもしれない。これは通話時間全体の減少、さらには先行記事で解説した通話回数の減少と同じ理由で、電話によるコミュニケーション手段が、音声からデジタル(電子メールやチャット、ソーシャルメディアなど)にシフトしつつあるのが原因。

【モバイル持ちは親子とも「リアルでも連絡手段はまずメール」、スマートフォン持ちはLINEやツイッターも多用】などでも解説しているように、知人との間、そして親子でも手持ちのモバイル端末で、音声による通話では無くデジタル(電子メール、チャットなど)での意志疎通へとシフトが進んでいる。LINEのように音声通話もできるチャットアプリが汎用化するにつれ、そしてそれを実装できるスマートフォンの普及と共に、電話における通話は時間も回数もますます減少していく。

これらの流れ、つまり通話における固定系電話から携帯電話へのシフトと共に、通話そのものの減退の動きは、今後も漸次、そして同時に進行していくに違いない。


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