関西圏の値下がり傾向強まる…賃貸住宅の成約家賃動向をグラフ化してみる(2012年11月発表分)

2013/01/17 11:55

先日【メディア別賃貸住宅業者への反応の変化をグラフ化してみる(2012年11月発表分)】でも記した通り、賃貸住宅の管理会社による協会「日本賃貸住宅管理協会」が半年ごとに更新公開している【賃貸住宅景況感調査日管協短観】の最新版「賃貸住宅景況感調査日管協短観・2012年度下期(2012年4月-2012年9月)」を元に、既存記事の更新をして昨今の賃貸住宅動向を推し量っている。今回は前回記事を更新する形で、賃貸住宅管理会社が管理する物件で賃貸契約が成約した際の、家賃の動向について見ていくことにする。

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今調査は2012年10月から11月にかけて、日本賃貸住宅管理協会会員に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は303社。回答対象期間は2012年4月1日-2012年9月30日についてのもの。なお項目の目安としては「増えた……+10%以上」「やや増えた……+5%」「変わりなし……プラスマイナスゼロ」「やや減った……-5%」「減った……-10%以上」である。また、公開されている図版・数字の多くでは3段階評価で示されており、この場合「増えた」「やや増えた」が「増加」、「減った」「やや減った」が「減少」に該当する。

賃貸物件を間取りで「1R(ワンルーム)-1DK(1部屋+ダイニング+台所)」「1L(リビング)DK-2DK」「2LDK-」に区分し、それぞれのタイプの物件で個々の管理会社における成約時の家賃が前年同期と比べてどのように変化したかを聞いた結果が次のグラフ。全体的には「減少」回答者が多く、全体の過半数に達している。

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(全国)(2012年度上期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(全国)(2012年度上期、前年同期比)

個々の管理会社で賃料が増加、つまり上がった状態で契約した事例が多数を占めたとの回答は13.3%。減少回答は3-5割程度を占め、流れとしては家賃の下落現象が見受けられる。資料でも「家賃は下落傾向が続く」としており、供給過多による値下げ傾向が続いていることが分かる。見方を変えれば、借り手優勢市場。

これを首都圏・関西圏にスポットをあててみたのが次のグラフ。

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(首都圏)(2012年度上期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(首都圏)(2012年度上期、前年同期比)

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(関西圏)(2012年度上期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(関西圏)(2012年度上期、前年同期比)

緑よりもオレンジ部分が長い、つまり家賃増加回答よりも家賃減少回答が多く、家賃の下落が起きていることには違いない。ただし下落幅は首都圏の方が大きく、減少回答がどの間取り区分でも4割を超え、5割以上と概評しても良い状況にある。

この動きを分かりやすくするため、DI値を算出したのが次のグラフ。「増加」より「減少」が多いので、マイナス圏での値動きになるのは当然の話だが、中でも赤の首都圏が突出して下げているのが分かる。

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(DI値)(2012年度上期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(DI値)(2012年度上期、前年同期比)

前半年期と比較すると、首都圏はほぼ横ばい、関西圏で大きく下落、結果として全国でも下落の動きが確認できる。そして過去数年来のデータをさかのぼってみたが、程度の違いはあれど、概して賃料は下落傾向にある。多分に需要と供給の間で供給過多が続いているのが要因だが、この状況が改善されるような動きは見られない。今後もしばらくは、需給問題に端を発する成約賃料の下落は続くことになるだろう。


■関連記事:
【首都圏新築分譲マンション購入者の概況をグラフ化してみる(2011年分データ反映版)】

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