2012年11月度外食産業売上はプラス0.5%・冬メニューなどが客単価を押し上げ奏功

2012/12/26 20:30

日本フードサービス協会は2012年12月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2012年11月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でプラス0.5%となり、先月から転じて前年同月を上回った。客数は減少したが、冬メニューなどによる客単価上昇が幸いした(【発表リリースページ】)。

スポンサードリンク


今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が206、店舗数は3万2176店舗。今月は前月と比較して事業社数・店舗数共に減少している。

全業態すべてを合わせた11月度売り上げ状況は、前年同月比で100.5%と前年同月を上回った。今回月は前年同月と比べて土曜日が1日間少ないことに加え、景況感の悪化や気温の低い地域も多く、ファストフードなどを中心に客数が減少した。しかし冬メニューやキャンペーンメニューが客単価を押し上げ、結果として売上は前年比で持ち直しを見せることとなった。

業態別ではファストフードが先月から転じてプラス。客単価は上記理由によりかさ上げされ(プラス0.9%)、客数の減少(マイナス0.8%)をカバーした。牛丼チェーン店が含まれている「和風」では、「売上103.1%」「客数94.3%」「客単価109.4%」。新メニューの展開による客単価の上昇が続き、客足の遠のき具合を補うだけの結果が出た。

ファミリーレストラン部門もプラス。焼肉部門は今月では前年同月比でプラス9.7%と上げ幅を拡大している。客数増加がプラス6.6%と大きめなことから、昨年の風評被害の反動が一部残っているようである。

全店データ
↑ 全店データ

日取りの悪さと
景況感の悪化、天候要因が
マイナス作用。
冬メニューなどの高単価商品で
客入りの悪さをカバー。
東日本大地震・震災の直接的、一次的影響は、少なくとも外食産業においてはほぼ収束している。一方で消費性向における自粛・節電・倹約シフト、食品の安全に関する問題などの二次的影響(風評、扇動によるもの含む)は消費者・提供側双方の懸念材料として残り、中長期的な客数の減退が不安視される。

「焼き肉」項目のように、震災とは別方面で、個別業態の動向を大きく揺るがす事象も発生した(昨年の「風評」被害や、今年のレバ刺し・食中毒問題。厚生労働省により今年7月1日から牛の生レバーの提供を禁止したため、「牛のレバ刺し」が焼肉店では販売できなくなった)。同業界に与えた痛手は極めて大きなものとなったが、今後も似たような問題が再び(業界を問わず)起きる可能性はゼロとはいえない。

その上これからは景気動向などを気にする形で、消費性向、特に外食にはマイナスの動きを見せることとなる。多数の世論調査でも、可処分所得が減った場合に切り詰めたい項目の上位に「外食費」が挙げられており、外食産業には厳しい状況が続くこととなる。

震災を経て、すでに各種プロモーションなどで新たな歩みを進めている企業・業態も多い。他業種との共同企画による活性化試行も珍しいものでは無くなった。確実に変化を遂げた消費者の生活・消費スタイル、そして影響を及ぼし得る電力需給問題に、外食産業がどのような対策を講じていくのか。各社とも尽力は続けているが、通常時以上の努力と知恵が無ければ、業績の底上げどころか維持もままならない。今後も各外食店の動向に注目していきたいところだ。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー