世界規模のメディア別広告費推移をグラフ化してみる(2012年発表版)

2012/12/26 08:30

コマーシャル先に【世界主要国のテレビ視聴時間をグラフ化してみる(2012年発表版)】でも記したように、イギリスの情報通信庁は2012年12月14日までに、同庁が毎年発表している、世界各国の通信業界・メディア動向をまとめたレポート「International Communications Market Report」の最新版にあたる【International Communications Market Report 2012】を公開した。発信元の都合もありイギリス中心の内容ではあるが、有意義なデータが多数盛り込まれていて、注目すべき内容といえる。今回はその中から「世界規模のメディア別広告費推移」を見て行くことにする。

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多くのメディアが広告モデルをビジネスの主体として置いている以上、広告費の動向はそのメディア自身の勢い、そしていわゆる「メディアの力」を示す一つの指針となる。公知・周知効果の無いメディアに対し、スポンサーは対価を支払うのを躊躇し、離れて行くというもの。今レポートでは2007年から2011年で年単位における、主要メディアの広告費を掲載している。イギリスの通貨ポンド単位なので絶対金額のイメージがすぐにはわきにくいかもしれないが、経年変化はすぐに把握できるはず。

↑ 世界規模で見たメディア別広告費推移(-2011年)(映画は表記単位に達せず)(単位:10億ポンド≒1360億円)
↑ 世界規模で見たメディア別広告費推移(-2011年)(映画は表記単位に達せず)(単位:10億ポンド≒1360億円)

第一印象として左から右に移行する、つまり近年になるにつれて、配色バランスに変化が生じているのが分かる。これはすなわち、メディアの広告費の構成・勢力図に大きな変化が生じていることに他ならない。特にインターネット広告は大きく飛躍しているのが分かる。リーマンショックを主要因とする景気減退による広告費全体の減少が2009年に発生したが、その中でも唯一額面を増やしていることも、その裏付けとなる。また4マスのうち唯一テレビは緩やかながらも(そして2009年には一度後戻りをしながらも)確実な成長を遂げているのも確認できる。

主要メディアの広告費の動きを成長率・年平均成長率で換算したのが次のグラフ。

↑ 世界規模で見たメディア別広告費推移(増減)
↑ 世界規模で見たメディア別広告費推移(増減)

青色側のバーは金融危機・リーマンショックを多分に含んだ、2007年-2011年における年平均成長率。テレビがプラス以外は4マスは全部マイナス。映画が意外に伸びてプラス、そしてインターネットが言葉通りケタ違いの伸び率を示している。当サイトで定期的に更新している、電通・博報堂や経産省発表の、日本国内における広告費動向と似通っている状況。

屋外広告もっとも、青色側ではマイナスのメディアも、赤色側、つまり2011年における2010年比の値では、プラスを示しているところが多く、マイナスのメディアも絶対値は縮小している。これは広告費の減退に歯止めがかかっている(兆しを見せている)ことを意味する。実際最初のグラフにもある通り、広告費全体としては2009年を底に回復を見せ、2011年はようやく2007年と同じ水準まで戻している。

今件グラフ・数字はあくまでも「世界規模」のもの。しかし多少のぶれがあれど、広告費の観点から見た限りにおけるメディアそのものの移り変わりは、日本独自の動きではなく、世界共通のものであることが理解できるというものだ。

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