「夫は外働き、妻は家事」賛成派初めて増加・反対派を上回る

2012/12/18 07:30

働く女性内閣府大臣官房政府広報室は2012年12月17日、男女共同参画社会に関する世論調査の結果を発表した。それによると夫婦の家庭生活における「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」とする考え方について、賛成派が51.6%となり反対派の45.1%を上回っていることが分かった。今回も含めてこれまでに7回同じ内容の設問が行われているが、概して賛成派は減る傾向にあり、前回調査比で増加したのは今回が初めてとなる(【発表リリースページ】)。

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今調査は2012年10月11日から28日にかけて日本国内で20歳以上の日本国籍を有する者5000人を層化2段無作為抽出法で選んだ上で、調査員による個別面接聴取法によって行われたもので、有効回答数は3033人。男女比は1432対1601、世代構成比は20代266・30代431・40代500・50代523・60代609・70歳以上704。

夫婦間の仕事感・両者の関係における古くからの考え方の一つとして「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」というものがある。昨今では女性の社会・職場進出や雇用機会の多様化、ライフスタイルの変化などもあり、結婚してもそのような様式はとらず、共働きをする世帯が増えているのも事実(【共働き世帯の増え方をグラフ化してみる(2011年分反映版)】)。

そこでこの考え方について賛成か否かを尋ねたところ、全体では51.6%の人が賛意を示した。反対派は45.1%で、わずかに賛成派が多い結果となっている。

↑ 家庭生活について「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」とする考え方について
↑ 家庭生活について「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」とする考え方について

男女別では当然のごとく、男性が女性と比べて賛意が多い。女性に限れば反対派の方が(わずかだが)多数を占めている。また男女ともに「どちらかといえば」で無い、強い意見は反対派の方が多い。

これを男女それぞれ世代別に見ると、男女とも50代がもっとも反対派が多く、60代以降は急激に賛成派が増えるようすがうかがえる。

↑ 家庭生活について「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」とする考え方について(男女、世代別)
↑ 家庭生活について「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」とする考え方について(男女、世代別)

やはり今件設問が古い考えであるため、年長者には肯定する向きが強いものと考えられる。特に70代は男女とも賛成派が6割を超えており、他世代とは大きく異なる傾向を示しているのが分かる。逆に40-50代の反対派が多いのは、実情として共働きをしている世帯が多いからだろう。

これを過去も含めて全7回分の調査結果の推移としてみると、注目すべき動きが今回調査で現れたことが分かる。

↑ 家庭生活について「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」とする考え方について(調査時期別)
↑ 家庭生活について「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」とする考え方について(調査時期別)

↑ 家庭生活について「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」とする考え方について(調査時期別)(賛成派・反対派推移)
↑ 家庭生活について「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」とする考え方について(調査時期別)(賛成派・反対派推移)

過去6回分においては幅に違いはあれど、賛成派が減り、反対派が増える傾向があった。ところが今回の調査では初めてその流れを留める形で、賛成派が大きく増加を見せ、前世紀末の水準に近いところまで押し戻されている。

報告書ではこの原因について何の説明もない。しかし前回調査2009年10月以降の景気動向や社会情勢を見るに、失策や国内外の情勢変化に伴う景気観の悪化や雇用情勢の低迷、さらには保育施設の需給問題などを受け、女性が仕事をしながら育児をするのが難しい環境にあること、さらには若年層の就職のハードルが上がっている現状が影響しているものと思われる。

今後この動きは継続するのか、それとも再び賛成派が減り、半ば共働きを推奨する雰囲気が強化されていくのか。景気動向とあわせ、次回の調査結果を待ちたいところだ。

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