理由は「子供の自己責任」が最多…子供の携帯へのフィルタリング、高校生では半数近くが未設定

2012/12/27 17:10

子供と携帯電話サーベイリサーチセンターは2012年12月15日までに、子供の携帯電話利用およびいじめに関する調査結果を発表した。それによると子供に携帯電話を持たせている調査対象母集団においては、フィルタリンク機能を知っている人は9割を超えていたことが分かった。一方でその機能を子供の携帯電話に適用・設置している人は、中学で5割強、高校で4割に留まっている。機能を使わない理由としては「携帯電話の利用は子供の自己責任である」という考えが最多を占めており、この考えは年々増加する傾向を示している(【発表リリースページ】)。

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今調査は事前調査が2012年10月18日-11月2日、本調査(保護者対象)が同年10月24日-11月6日にかけて、携帯電話を利用したインターネット経由によって行われたもので、有効回答数は事前調査が3080人、本調査が408人(子供に携帯電話を持たせているのが条件。男女比131対277、世代構成比20代10・30代113・40代201・50歳以上84)。本調査では子供を対象にしたものも行われているが、今件記事では取り扱わない。

まずフィルタリング機能(提供会社側、あるいは保護者が設定したサイトやファイルに、携帯電話利用者がアクセスが出来ないようにする仕組み)というものがあることの認知率だが、これは92.6%に達していた。

↑ 子供利用時のリスク回避手段として、携帯電話にフィルタリング機能がある・アプリで設定できるということを知っていたか
↑ 子供利用時のリスク回避手段として、携帯電話にフィルタリング機能がある・アプリで設定できるということを知っていたか

それではその認知者において、実際に子供の携帯にフィルタリング機能を用いているか否かを聞いた結果が次のグラフ。子供の所属学校(=年齢)によって、大きく対応が異なるのが分かる。

↑ 子供の携帯電話へのフィルタリング機能設置状況(フィルタリング機能認知者92.6%限定)
↑ 子供の携帯電話へのフィルタリング機能設置状況(フィルタリング機能認知者92.6%限定)

小学生では「そもそもインターネットへのアクセス機能は不要」として、インターネットへの接続契約をしていない事例が多い。小学生低学年以下では6割、小学生高学年でも5割近くはネット接続無し。中学生でも2割近くは接続そのものを契約していない。子供との連絡による安全確認ツールとして割り切れば、これも一つの手ではある。

フィルタリング設定をしている率がもっとも高いのは中学生。5割強が設置済み。ネット接続をしていてフィルタリングを実施していないのは17.2%(+「その他・分からず」の10.8%で少なからぬ部分)に留まっている。これが高校生になると「設定済み」「未設定」の比率が逆転、そして大学生では「設定済み」は15.6%にまで減少する。もっとも大学生ともなれば、パソコン位は自由に操作する環境が身近な存在になるであろうし、携帯電話のフィルタリングもあまり意味をなさないと考えるのが道理。

さて、子供の携帯電話にネット接続をさせる一方、フィルタリングをしていない保護者は、どのような意図でその判断を下したのか。最多理由としては「利用は子供の自己責任」とするもので、直近では7割近い人が理由として挙げていた。

↑ 子供の携帯電話にフィルタリング機能を設定していない理由(複数回答)(していない人限定)
↑ 子供の携帯電話にフィルタリング機能を設定していない理由(複数回答)(していない人限定)

子供の所属学校別の回答が無いのが残念だが、多分に高学年ほど「自己責任」の理由を挙げる保護者が多いものと考えられる。また、先日【見せるリスクと見せないリスクと…米教師が考える、学校内のデジタル規制と授業への影響】で海外の事例における「フィルタリングによる見せる・見せないのジレンマ」でも紹介したが、フィルタリングによって「見せたいサイトが閲覧できない」という損失を恐れてとの意見も少なくない。

時間経過による回答の変化を見ると、「自己責任」「親子などで共用する」が増え、「別の仕組みでリスク軽減」「機能が理解できない」「子供の反対」が減っている。親子共にフィルタリング機能の啓蒙が進む一方で、子供を信用する事例が増え、結果として機能を使わないとの動きに見える。

子供の要望や実情にも左右されるが、フィルタリング機能を実働させることで、保護者の安心感は確実に積み上げられる。特に若年層でのネット利用に際しては、万能ではないこと、子供への啓蒙教示も大切という認識を忘れない上で、積極的に機能を活用してほしいものである。


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