「国内政治情勢」への注目が過去最大(2012年12月個人投資家動向)

2012/12/17 10:30

【野村ホールディングス(8604)】のグループ会社、野村證券のエクイティ・リサーチ部は2012年12月14日、個人投資家の投資動向に関するアンケート調査とその結果の分析報告レポートを発表した(【ノムラ個人投資家サーベイ・2012年12月発表分、リリース一覧ページ】)。「ノムラ個人市場観指数」は前回から転じる形で上昇の動きを見せている。株価の先行きに対しては「小幅な上昇」を見込む意見がもっとも多く、先月から唯一回答率が増加しているのが確認できる。

スポンサードリンク


今調査は1000件を対象に2012年12月3日から12月4日に行われたもので、男女比は78.8対21.2。年齢層は40代がもっとも多く29.5%、次いで50代が26.7%、60代以上が26.5%など。金融資産額は1000万円-3000万円がもっとも多く26.6%、500万円-1000万円が19.4%、300万円-500万円未満が14.3%と続いている。投資経験年数は5年-10年未満以上がもっとも多く29.6%を占めている。次いで10年-20年未満が26.9%、20年以上が22.3%。投資に対し重要視する点は、概ね長期投資が最大値で47.0%と半数近くを占めている。ついで配当や株主優待が26.7%となっており、テクニカルや値動き、高い利益成長といった項目より安定感を求めているのはこれまでと変わりなし。

詳細はレポートを直にみてほしいが、概要的には

・投資指数は41.4ポイント。前回から6.8ポイントの上昇。3か月後の日経平均株価の見通しについて、上昇を見込む回答比率は合計で70.7%に(前月比3.4ポイントプラス)。最大回答率を示した「1000円程度上昇」(58.0%)の回答率は前月比5.2ポイントプラス。下落見込み項目のうち「1000円程度下落」の見込みは前月比3.0ポイントマイナス。
・市場に影響を与え得る要因としては「国内政治情勢」を挙げる人がトップに。前月比18.4ポイントプラスの39.8%となり、2011年7月調査以来では最大に。また「為替動向」も上昇。一方で「国際情勢」は前月比マイナス16.4ポイントと大幅な下落。
・魅力的な業種は「医薬品」「資本財・その他」「素材」の順。「自動車」「金融」「運輸・公共」「電気機器・精密機器」はマイナス。
・ドル円相場は前回より円安ドル高に振れるとの考えが増えた。
・オーストラリアドルに対する注目度が減少したが、主要通貨の中では一番人気。日本円もやや減少。アメリカドルは増加。
・もっとも注目を集めた金融商品は「預貯金」。前月より減少。「株式」のDI値はやや増加。金は低下。
という形に。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」だが、今月は再び【トヨタ自動車(7203)】が定番のトップとなった。

上位を占める銘柄はそれだけ注目を集めていることに他ならない。今回は上位陣に変わりはないものの、第4位・第5位にメジャーどころ・庶民向けエンタメ系企業が名を連ねたのが目に留まる。

昨今ではアメリカの「財政の壁(崖)」問題が経済的な不安要素として立ちはだかりを見せている。一方ヨーロッパの経済情勢は当事者の努力にも関わらず解決への道はまだ遠いように見えていたが、幾分改善の方向に歩みを進めている雰囲気も見られるようになった。他方東南アジア、中東地域など、情勢の不安定化が懸念視される地域での状況悪化を伝えるニュースは、相変わらず日々舞い込んでいる。そして日本国内では衆議院議員選挙と、それによる政治情勢の変化に期待する雰囲気が高まりを見せ、株価や為替が敏感に反応を示している。

今調査は、金融資産を多く抱えている高齢層が中心の調査結果。当然、日本国内における各種市場との連動性も低くない。今後も有益な検証素材として、各値の動きを注意深く見守りたい。


■関連記事:
【国債・公債のデフォルト確率上位国をグラフ化してみる(2012年12月15日版)】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー