日用品の買い物とお店の減少、買い物弱者への懸念

2012/12/08 18:00

買い物パルシステム生活協同組合連合会は2012年11月27日、主婦の買い物と買い物弱者に関する調査結果を発表した。それによると主婦から成る調査母体においては、飲食品や日用品の買い物に不便を感じることが増えた人は2割強に達していることが分かった。ほぼ同数で最寄駅や自宅周辺のお店が減ったと感じている人がいることから、周辺店舗の減少が買い物への不便さを覚える主要因だと考えられる。実際にお店が減った人・減っていない人で区分して再集計すると、「不便を感じる」人の割合は3倍以上の差が生じていた(【発表リリース】)。

スポンサードリンク


今調査は2012年10月22日から24日にかけて携帯電話を利用したインターネット経由で、20-59歳の「家庭で使う食品・飲料や日用品の買い物を主に自分が行っている」主婦に対して行われたもので、有効回答数は1000件。世代構成比は10歳区分で均等割り当て。調査実施機関はネットエイジア。

日常生活に必要な日用品(雑貨や飲食品)の購入が容易にできない環境におかれること・その状態の人を、買い物弱者・買い物難民と呼ぶ。高齢化、不景気や流通システムの変化、世代交代の問題などに伴う小売店の減少などにより、昨今では社会問題としてクローズアップされつつある。今件では日用品の買い物について、以前と比べた変化や意識を尋ねている。

↑ 食品・飲料、日用品の買い物について、以前と比べた変化や意識
↑ 食品・飲料、日用品の買い物について、以前と比べた変化や意識

自分の行動範囲で小売店が減ったと実感している人は24.7%、約1/4。「増えたと実感」は聞いていないので、店の数の総計までは分からないが、減少を覚える人がこれだけいるのは事実。また冒頭でも触れたが、ほぼ同率で日用品の買い物に不便を感じることが「増えた」人がいることから、「店舗が減って買物が不便になった」と考えている人が多いことがうかがえる。

それを裏付けるのが次のグラフ。近隣の店舗状況別に買い物の不便さ動向を再集計したものだが、お店が減った人の不便率は40.9%、減っていない人は12.8%となり、3.2倍もの差が生じている。

↑ 飲食品・日用品の買い物に不便を感じることが増えた(近隣の店舗状況別)
↑ 飲食品・日用品の買い物に不便を感じることが増えた(近隣の店舗状況別)

買物をする場所が減れば、不便を覚えるのは当然の話。

「近くに店が無くとも、遠出すれば問題ない」と考える人がいるかもしれない。しかし日用品の買い物で困ることを挙げた次の結果を見れば、その主張もひっこめざるを得なくなる。

↑ 日頃の食品・飲料や日用品の買い物で困る事(複数回答)
↑ 日頃の食品・飲料や日用品の買い物で困る事(複数回答)

荷物の持ち帰り、雨天など悪天候時の買い物など、距離があればあるほど困る内容が上位を占めている。遠出をするには自転車、電車・バスか自動車の利用が考えられるが、自転車は悪天候時には困難、電車やバスは荷物の制限、自動車は保有していなければ無理であるし、ガソリン代の問題も生じてくる(回答項目中の「駐車場の問題」も考えねばならない)。

周辺店舗の減少は、代替案が無い限り、買い物の不便さを積み増し、買い物弱者へのリスクを上げていく。今調査では将来買い物弱者になるのでは、との懸念を持つ人は2割にも満たないが、今後その値が増える可能性は十分にあるといえよう。


■関連記事:
【高齢者の「買い物弱者」問題をグラフ化してみる(高齢社会白書(2011年版))】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー