2012年10月度外食産業売上はマイナス2.1%・日取りの悪さに客単価減少、さらには外交問題が客足を遠のかせる

2012/11/28 10:30

日本フードサービス協会は2012年11月26日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2012年10月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でマイナス2.1%となり、先月から転じて前年同月を下回った。日取りの悪さや景況感の悪化が災いした(【発表リリース】)。

スポンサードリンク


今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が212、店舗数は3万2503店舗。今月は前月と比較して事業社数は減り・店舗数は増加している。

全業態すべてを合わせた10月度売り上げ状況は、前年同月比で97.9%と前年同月を下回った。今回月は前年同月と比べて土日が2日間少ないことに加え、景況感の悪化からキャンペーンなどの販促活動の効果も薄く、客数は伸び悩み、客単価が落ちたことで、売り上げを落とすこととなった。

業態別ではファストフードが先月から転じてマイナス。客単価の落ち込みが続き(マイナス4.2%)、客数の増加(プラス1.9%)でもカバーしきれなかった。牛丼チェーン店が含まれている「和風」では、「売上99.5%」「客数95.0%」「客単価104.8%」。新メニューの展開による客単価の上昇が続くも、客足の遠のき具合がそれを上回った形に。

ファミリーレストラン部門もマイナス。焼肉部門も今月は前年同月比でプラス2.4%と上げ幅を縮小している。昨年の風評被害の反動もそろそろ終わりを告げたようだ。

全店データ
↑ 全店データ

日取りの悪さと
景況感の悪化、
さらには尖閣諸島周りの
問題も足を引っ張る。
東日本大地震・震災の直接的、一次的影響は、少なくとも外食産業においてはほぼ収束している。一方で消費性向における自粛・節電・倹約シフト、食品の安全に関する問題などの二次的影響(風評、扇動によるもの含む)は消費者・提供側双方の懸念材料として残り、中長期的な客数の減退が不安視される。

また「焼き肉」項目のように、震災とは別方面で、個別業態の動向を大きく揺るがす事象も発生していた(昨年の「風評」被害や、今年のレバ刺し・食中毒問題。厚生労働省により今年7月1日から牛の生レバーの提供を禁止したため、「牛のレバ刺し」が焼肉店では販売できなくなった)。今後も似たような問題が再び起きる可能性はゼロとはいえない。

その上これからは消費税や住民税などが家計に大きな影を差すため、消費性向、特に外食にはマイナスの動きを見せることとなる。実際今回月のリリース中でも「景況感の悪化等」「景況感が悪化したことで、キャンペーン等の販促活動も思ったほどの効果が上がっていない」「景況感悪化の影響からか客単価が低下」などの文言が点在し、不況の雰囲気による消費抑制傾向がマイナスに働いたとの分析がなされている。

震災を経て、すでに各種プロモーションなどで新たな歩みを進めている企業・業態も見受けられる。他業種との共同企画による活性化も珍しいものでは無くなった。確実に変化を遂げた消費者の生活・消費スタイル、そして影響を及ぼし得る電力需給問題に、外食産業がどのような対策を講じていくのか。各社とも尽力は続けているが、上記にあるように景況感の悪化が多方面に足を引っ張る形となっているため、通常時以上の努力と知恵が無ければ、業績の底上げどころか維持もままならない。今後も各外食店の動向に注目していきたいところだ。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー