冬物商品も動き出したが全体的な流れには至らず…2012年10月度チェーンストア売上高、マイナス4.0%

2012/11/24 12:00

【日本チェーンストア協会】は2012年11月22日、チェーンストア(スーパーやデパートなど)の2012年10月度における販売統計速報を発表した。それによると2012年10月は中旬まで気温の高い状態が続き、涼を取る商品がよく売れたものの、後半になると冷え込みはじめ、冬物商品も動き出した。しかし全体的な不振環境を覆すことはできず、売上総額における前年同月比は8か月連続してのマイナス値、-4.0%(店舗調整後)を記録した(【発表リリース、PDF】)。

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今調査結果は協会加入の57社・7834店舗に対して行われている。店舗数は先月比で19店舗増、前年同月比で208店舗減。売り場面積は前年同月比101.1%と1.1ポイントほど増えている。

分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値が出ている。ちなみに数字はすべて店舗調整後(1年前の状態と比較するため、昨年存在しなかった店舗の分を除いた値)によるもの。

■総販売額……1兆0036億2273万円(前年同月比96.0%、▲4.0%)
・食料品部門……構成比:61.8%(前年同月比96.6%、▲3.4%)
・衣料品部門……構成比:10.8%(前年同月比92.0%、▲8.0%)
・住関品部門……構成比:20.5%(前年同月比96.6%、▲3.4%)
・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比100.7%、△0.7%)
・その他…………構成比:6.5%(前年同月比95.8%、▲4.2%)

前半では気温が高く
涼ものが堅調。
後半に寒さが到来し秋冬商品も動く。
しかし全体的な不調感からは脱せず。
10月は中旬頃まではやや気温が高く、これが飲料、アイスクリームなどの商品の売り上げを底上げ。それ以降は寒さが到来したことで、秋物・冬物も大きく動き始めた。しかし全体的な売上の低迷を底上げするまでには至らず、サービス部門を除いた全部門で前年同月比をマイナスにしてしまう。また年末に突入したことで、年末商戦絡みの商品も良い動きを見せている(にも関わらずマイナス圏にあることから、通常品の不調さが改めて認識できる)。

個別に見ると、食料品は野菜関連ではサラダ野菜以外は不調、果物はぶどうを除き思わしくない。畜産品では牛肉が堅調で豚・鶏肉・加工肉が不調。水産品は刺身用はまちやサーモン、海藻類は好調だったが、うなぎやたらこなどが不調。その他食品では飲料、アイスクリーム、乳製品などが好調だったが、鍋物商材は不調。

衣料品では長袖ポロシャツやカジュアルパンツは堅調だが、それ以外は不調。ビジネス系は特によい動きを示したものは無し。住関品ではテレビ本体やブルーレイなどテレビ周りの不調が続く。リリースにも「相変わらず」という文言が付くほどである。先日【薄型テレビなどの出荷動向をグラフ化してみる】でも解説したが、薄型テレビ、そしてそれに連動するブルーレイレコーダーの売れ行きは、地デジ化に後押しされる形で伸び、逆にアナログ波が停波してからはその売り上げを大きく落としている。元々耐久年月の長い家電なだけに、大きくまとまった買い替えが行われた以上、数年間は同様の状況が継続することが考えられる。

震災による大きな売上の変動も(反動を含め)大人しさを見せつつある。小売業全体の苦戦、さらには不況による消費減退を起因とするもあるが、ここ数か月続くデパート(チェーンストア)の不調は、同業界の難しい立場の裏付けにも違いない。大胆で合理的、そして時代の流れに沿いながらもぶれることのない、状況改善の模索が求められている。今や主婦の間にも広まりつつあるモバイル端末を有効活用し、いかに集客に結び付けるか、そして一部スーパーや【セブン-イレブン、トヨタ車体の小型電気自動車「コムス」を使った宅配サービス「セブンらくらくお届け便」を開始】などにある通りコンビニなどでも展開が進みつつある「買物の宅配サービス」の例に挙げられるように、どこまで買い手の需要を把握し、応えられるかが、今後の趨勢を決めるカギとなることだろう。

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