食品が売れるも客数・客単価軟調継続で売り上げもマイナス…2012年10月度コンビニ売上高は2.1%のマイナス

2012/11/21 20:10

日本フランチャイズチェーン協会は2012年11月20日、2012年10月度におけるコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによると10月は来客数が5か月連続でマイナス、平均客単価も5か月連続のマイナスとなった。そしてその結果、売上高は前年同月比-2.1%と5か月連続のマイナスを記録している(いずれも既存店ベース)(【発表リリース、PDF】)。

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今調査の概要、構成企業については過去の記事まとめ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で説明がなされているので、そちらで確認をしてほしい。

各データについて前年同月比は次のようになる。

●店舗売上高:既存店は5か月連続のマイナス、全店は13か月連続のプラス
・全店ベース……+2.4%
・既存店ベース…-2.1%

●店舗数(前年同月比)
・+5.0%

●来店客数:既存店は5か月連続のマイナス、全店は19か月連続のプラス
・全店ベース……+2.9%
・既存店ベース…-0.9%

●平均客単価:既存店は5か月連続のマイナス、全店は4か月連続のマイナス
・全店ベース……-0.5%(594.8円)
・既存店ベース…-1.2%(583.5円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+3.7%
・加工食品……+7.4%
・非食品………-2.0%
・サービス……-4.3%
・合計…………+2.4%

※既存店……1年以上営業中の店舗

10月は晴天が続く中、中食をメインとする日配食品が好調に推移し、前年同月比は全店ベースで3.7%のプラスを示した。また加工食品の伸びも良く、こちらはプラス7.4%。この2項目で売り上げの6割を構成していることから、全体でのプラスが期待されたが、全売り上げの1/3を占める非食品がマイナスに推移。全店ベースではかろうじてプラスを維持したものの、既存店ベースではマイナスを継続する結果となっている。

リリースでも言及されているが、中長期的なペースで減退しているたばこの売り上げが、該当する項目・非食品の売り上げを落としている。さらにそれだけでなく、来客数そのものの頭を押さえてしまっているのが痛手となっている。

天候に恵まれ
中食は伸びたが
たばこ周りの減少が
足を引っ張る形に
概して震災周りの数字の変動は終わりを告げており、この数か月は特異事項によるぶれの無い、コンビニの真の実力が見えている。「売上」「来客数」で「全店プラス」「既存店マイナス」の動きがあり、店舗数の拡大がコンビニの売上の一端を担っている雰囲気ではある。

たばこの販売動向は昨年の震災絡みで前年同月比が大きくぶれてはいるものの、全体的には確実に漸減傾向にある。喫煙者の本数減少、禁煙化、そして若年層の喫煙率が低いことなど、健康志向の増加により、多方面でマイナス化を促進している。【コンビニでの「1店舗あたりの」たばこ販売動向をグラフ化してみる(2012年版)】でも解説している通り、たばこはそれ自身の売上高がコンビニ全体に対する大きなウェイトを占めているだけでなく、来店動機の一つ(=ついで買いの期待)にもなるため、コンビニにとっては中期的に対応しなければならない問題であり、その影響が大きく出始めている可能性がある。

コンビニでのたばこコーナーそのため昨今のコンビニでは地元をはじめ独自ルートで入荷した、さらには【コンビニも自前で野菜を創る時代】で解説しているが自前で農場などを持ち提供する形での野菜販売を始めたり、設置しているマルチコピー機を他機能化して便宜性を高めたり、【ファミリーマートでカウンターコーヒーの展開開始】のように淹れたてのコーヒー販売をはじめるなど、さらなる「多面化」をはかり、客層の開拓、集客を画策している。

他方【セブン-イレブン、トヨタ車体の小型電気自動車「コムス」を使った宅配サービス「セブンらくらくお届け便」を開始】などのように、大手コンビニの中には店舗内小売という従来のコンビニの役割・立ち位置を超えて、時代の流れに対応しようとする動きが見受けられる。「買物困難者」への対応と「地域社会に一層融合した、存在感の強い店舗」を目指した動きが、各コンビニでは模索と検証という形で確認できる。業界全体の動きと合わせ、今後も社会動向には敏感な動きを見せるコンビニの動向に、大いに注目していきたいところではある。

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