米教師のほぼすべてが実感する「インターネットで生徒は新しい検索・情報の活用技術を身に着けた」

2012/11/20 12:10

検索をする子供アメリカの調査機関【Pew Research Center】は2012年11月1日、インターネット検索が子供達にどのような影響を与えているのかについて、教師の立場から見た調査結果【How Teens Do Research in the Digital World】を発表した。教師の立場からではあるが、生徒とインターネット検索との関係が垣間見られる興味深い報告書となっている。今回はその中から、インターネット検索が生徒に対し、具体的にどのような影響があるのか、教師側の認識について見ていくことにする。

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今調査は2012年3月7日から4月23日にかけて2462人のアメリカ在住の教師に対し、インターネット経由で行われている(2万2590人の教師に電子メールを用いてウェブ上で回答するよう依頼を行い、2462人が回答している)。全アメリカの教師の分布に即したウェイトバックは行われていないが、極力偏りなくデータを取得するよう、地域、教師自身の教鞭期間をはじめとした各種パラメータ、地理的状況、学校の種類などにおいて配慮がなされている。

先に別記事で、教師から見た「生徒のインターネット検索利用」においては、教師属性による多少の差異はあるものの、大半が肯定的であるとの結果を示した。教師は「生徒がインターネットで検索すること」を概して良い事だと認識している。

↑ 全体的に見て、生徒がインターネットで検索するようになることは、良い事だと思うか、悪い事だと思うか(属性別)
↑ 全体的に見て、生徒がインターネットで検索するようになることは、良い事だと思うか、悪い事だと思うか(属性別)(再録)

それでは具体的には、どのような点で良い事だと考えているのだろう。インターネット検索における生徒のメリット・デメリットを掲げ、それに同意するか否かを尋ねた結果が次のグラフ。

↑ インターネット検索に関する分析に対する見解
↑ インターネット検索に関する分析に対する見解

「インターネット検索は生徒達にとって新たな検索ツールとなった」という意見には、ほぼすべての教師が同意を示している。また同時に「検索のおかげで生徒は情報を早く、そして簡単に見つけられるようになった」という点でもほとんどすべての教師が納得している。

元々大勢として「インターネット検索が生徒に与える影響はプラスである」との教師が3/4に達しているので、各論でも肯定的意見が多数を占めるのは当然ではあるが、それでも項目によってはやや否定意見も増えてくる。探し物の際に大人(≒見識のある人)の手助けが要らなくなったとする分析には1/3もの教師が「そうではない」と否定的意見を述べている。教育現場で教師が難儀しているようすがうかがえる。

また、分析そのものが否定的内容のものでも、多くの教師が同意を示しており、インターネット検索に対する問題点も認識していることが分かる。例えば「オンライン上の情報は多すぎる」という指摘には8割強の教師が賛同している。一般論としても【米豪仏9割、日本でも7割が「ネット上に情報多すぎ」】という話があるほど。ましてや子供にとっては……ということだろう。

もっとも、各論については教師の属性によって、やや大きめなぶれが生じている。

↑ インターネット検索に関する分析に対する見解(教師の属性別)(「強く同意」の回答率)(一部)
↑ インターネット検索に関する分析に対する見解(教師の属性別)(「強く同意」の回答率)(一部)

インターネット上の情報過多を危惧する意見は、外国語教師や中学生教師に多く、数学教師に少ない。また理数系教師はこの他にも、文系教師とは相反する動きを見せている。インターネット検索に対する見方がシビアなのかもしれない。

他方、美術や音楽の教師、比較的低学年を教える教師、周囲環境に恵まれていない教師は、インターネット検索による生徒が受ける恩恵に強い期待を抱いている。利用できなかった過去と、検索が使える現在とのギャップが大きく、より大きな効果を実感しているのだろう。


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