首都圏の値下がり傾向強まる…賃貸住宅の成約家賃動向をグラフ化してみる(2012年6月発表分)

2012/11/30 07:30

2012年11月16日に公開した記事【メディア別賃貸住宅業者への反応の変化をグラフ化してみる(2012年6月発表分)】でも説明しているが、賃貸住宅の管理会社で構成されている協会「日本賃貸住宅管理協会」が、半年単位で定期更新・公開している【賃貸住宅景況感調査日管協短観】の最新版【賃貸住宅景況感調査日管協短観・2011年度下期(2011年10月-2012年3月、2012年6月発表)(PDF)】の公開値をベースに、過去の記事に最新値を反映させる形で更新をし、昨今の賃貸住宅動向を精査している。今回は新規展開記事として、賃貸住宅管理会社が管理する物件で賃貸契約が成約した際の、家賃の動向を見ていくことにする。

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調査対象母集団や区分名称の解説は先行記事「メディア別賃貸住宅業者への反応の変化をグラフ化してみる(2012年6月発表分)」で解説している。そちらで確認してほしい。

賃貸物件を間取りで「1R(ワンルーム)-1DK(1部屋+ダイニング+台所)」「1L(リビング)DK-2DK」「2LDK-」に区分し、それぞれのタイプの物件で個々の管理会社における成約時の家賃が前年同期と比べてどのように変化したかを聞いた結果が次のグラフ。全体的には「減少」回答者が多く、全体の過半数に達している。

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(全国)(2011年度下期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(全国)(2011年度下期、前年同期比)

個々の管理会社で賃料が増加、つまり上がった状態で契約した事例が多数を占めたとの回答は12.8%。減少回答は4-5割程度を占め、流れとしては家賃の下落現象が見受けられる。資料でも「依然として需給の関係は不均衡であり、家賃は下落傾向にある」としており、供給過多による値下げ傾向が続いていることが分かる。

これを首都圏・関西圏にスポットをあててみたのが次のグラフ。

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(首都圏)(2011年度下期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(首都圏)(2011年度下期、前年同期比)

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(関西圏)(2011年度下期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(関西圏)(2011年度下期、前年同期比)

緑よりもオレンジが長い、つまり家賃増加回答よりも家賃減少回答が多く、家賃の下落が起きていることには違いない。ただし下落幅は首都圏の方が大きく、減少回答がどの間取り区分でも4割を超えている。

この動きを分かりやすくするため、DI値を算出したのが次のグラフ。「増加」より「減少」が多いので、マイナス圏での値動きになるのは当然の話だが、中でも赤の首都圏が突出して下げているのが分かる。

↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(DI値)(2011年度下期、前年同期比)
↑ 賃貸住宅管理会社における物件の成約賃料の変化(DI値)(2011年度下期、前年同期比)

過去数年来のデータをさかのぼってみたが、程度の違いはあれど、概して賃料は下落傾向にある。多分に需要供給において供給過多が続いているのが要因だが、この状況が改善されるような動きは見られない。今後もしばらくは、需給問題に端を発する成約賃料の下落は続くものと考えられよう。


■関連記事:
【首都圏新築分譲マンション購入者の概況をグラフ化してみる(2011年分データ反映版)】

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