2か月以上の家賃滞納率、1.8%…賃貸住宅の平均家賃滞納率をグラフ化してみる(2012年6月発表分)

2012/11/26 07:30

2012年11月16日に掲載した記事【メディア別賃貸住宅業者への反応の変化をグラフ化してみる(2012年6月発表分)】でも言及しているが、賃貸住宅の管理会社で構成される協会「日本賃貸住宅管理協会」が半年ペースで更新公開している【賃貸住宅景況感調査日管協短観】の最新版【賃貸住宅景況感調査日管協短観・2011年度下期(2011年10月-2012年3月、2012年6月発表)(PDF)】を基に、過去に執筆した記事の更新をし、最新の賃貸住宅動向の精査をしている。今回は、賃貸住宅管理会社が管理する物件における家賃の滞納状況について見ていくことにする。

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調査要件や用語解説は先行する記事「メディア別賃貸住宅業者への反応の変化をグラフ化してみる(2012年6月発表分)」で説明済みなので、そちらで確認してほしい。

月末、25日、10日前後など、物件によって日取りは異なるが、賃貸住宅の家賃は原則的に月1回支払われる(自動的に引き落とされる。個人経営の賃貸住宅では、家主に直接支払う事例もある)ことになる。自動引き落としの場合は銀行口座残高の調整ミスで家賃が引き落とされず、つい家賃を滞納してしまったという経験をお持ちの人もいるはず。

そこで「(調整ミスの可能性がある)月初全体の滞納率」「(ミスの可能性が排除された)月末での1か月滞納率」「(連続した滞納状態といえる)月末での2か月以上滞納率」それぞれについてグラフ化したのが次の図。

↑ 家賃滞納率(2011年10月-2012年3月)
↑ 家賃滞納率(2011年10月-2012年3月)

残高調整ミスは結構起き得る事例のようで、全体では7.4%発生している。一か月間丸々の滞納となると3.2%、2か月連続して「危険信号」が灯るレベルになると1.8%の域に達する。「賃貸住宅の50軒に1軒は現在2か月以上家賃を滞納している」状況については、「通常支払い率98%以上」と表記すればそこそこ良い方。ただしリスクは低いに越したことは無く、滞納額を考慮すると2%前後でも多いかもしれない。例えば5階建・10列(=50部屋)の大型団地なら、1戸あたり1世帯は2か月以上の家賃滞納世帯が存在する計算になるからだ(滞納はそのまま未回収になる可能性を多分に秘めている)。

また以前の記事と比べても、関西圏の滞納率が高い。これについて元資料では「月末での1か月滞納、2か月滞納でも関西圏の増加が目立つ」とある。そこで関西圏の各データを抽出し、経年変移を見たのが次のグラフ。

↑ 家賃滞納率推移(関西圏)
↑ 家賃滞納率推移(関西圏)

確かにこの1年ほどの間、家賃滞納率が明らかに上昇しているのが分かる。居住者の資金繰りが厳しくなってきた可能性もあり、今後の動向には十分以上の留意を要する。

ともあれ現在賃貸住宅に住んでいる人は、極力残高調整のミスで引き落としされないことの無いよう、注意されたい。もし仮に何らかの事情で一時的に家賃を滞納する必要が生じても、そのまま放置することなく、大家さん・管理会社に連絡をしておくことは欠かせない。「自動的に引き落としされなければ滞納扱いになるから、別に連絡しなくてもかもわない」では、あまりにも不誠実・不義理である。その理由は、自分が大家・管理会社の立場になって考えればすぐに分かるはず。いくら借り手市場だとはいえ、自分は住まいを借りている立場であることを忘れないようにしてほしいものだ。

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